「やる気のない人、やりたくない人、慣れない人への対応は?」書籍:対話する力 ファシリテーター23の問い 06 その1

ファシリテーターの相談箱 067 は中野民夫さんと掘公俊さんの共著である「対話する力 ファシリテーター23の問い」を私も考えてみようと思います。

「やる気のない人、やりたくない人、慣れない人への対応は?」これはまず「やる気のない人」について考えてみます。

 研修や会議の場については、指示・命令で参加している(やらされている)人のやる気はないだろうなぁと推測できます。ワークショップであっても人のおつきあいで参加している場合などはこれに当てはまるかもしれませんね。
 自分がファシリテーターであれば、やる気のない人もテーマについての興味がどこかに持てないだろうかと考えます。テーマについて自分ごとになるような、自分ごとでなくても身の回りに関わるものであったり、一緒に話をする他の人自体に興味を持つなんてもこともありそうですし、おそらくは不特定多数の人が参加するワークショップでは「参加者とテーマの距離感」や「期待」を導入部分で意識してもらう様にしていることが多いですね。そういう意味では「想定しておく」これは大事だと思います。また研修の時は導入部分で反応が良くないなぁと感じたら、スケジュールはおいておいて研修に興味を持ってもらうためのワークを入れます。

 なぜやる気のない人を気にするのかを考えてみると勿体無いからだなと思いました。特にグループでダイアログをする場合にはやる気のない人の言葉も他のやる気のある人と同じ重さで扱われるので、いろいろ影響がでそうです。テーマを知らない、興味を持てないということ自体を意見としてもらえるのであれば、それも良いとは思います。無関心さに表面的な対応が出てしまうのであれば、それは勿体無いと感じます。その方がその場にいる時間も有意義になればとも思いますし…。

「対応」ということで考えると、まずはファシリテーターからの直接的な関わりをするか考えます。そして場の中(ワークの中)で対応するかどうかも関係性、性格、プライド、いろんなことが直接的な影響が出るので考えどころです。休憩時間に「どうですか?今日の場は?」という問いかけをすることがあるなと思いました。「実は…」と話してくれれば、ゆっくりとテーマについて考えてくれ始めている気もするので特に場の中での関わりはせずに委ねる気がします。「楽しいです!」と即答されたら、ファシリテーターとの関係性が影響している気がするので、「いい場にしたいので休憩中にいろんな方に感触を聞いているのですが、何か感じたことなどあれば…」と語りかけそうです。やる気のない人にも居心地の良さみたいなものを渡せると私自身が嬉しい気がします。ファシリテーターからの間接的な関わり方というのは、グループに委ねることですね。休憩やダイアログの前に各自の気持ちや考えを付箋に書いてもらって、テーマについて「今」思考する時間を作るとグループの他のメンバーの行動に引っ張られて何か動くかもしれないですね。

 正解かどうかはわからないですが、いずれにしても排除や考えなしの放置はないというのが「やらないこと」にあたりそうです。とはいえ私も人間なので、時々は「ううう…、なんでやる気のない人が来てるんだろう…」と弱気になったりはしますよw

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?