リモートワークで音の伝わり方が選択できて秀逸なので、活かせるファシリテーションを考えたい。oVice。
SpatialChatで衝撃が走った画面の中で「距離感」が実感できた「音」と「距離」が一致するというオンライン体験から、前回CorzyRoomに続いて、今回も「音」がいい感じのoViceを紹介します。youtubeのオンラインファシリテーターの実験室でも同じ内容で配信させてもらいました。Vol.4(15分弱)です!!
もちろん、音だけじゃなくて、オンライン認知もばっちりで、フィールドがしっかり書き込まれた絵は2Dゲーム世代の私にとって、もうそこに世界はある!というくらいハマりました。
Oviceのコミュニケーション方法(音の伝わり方)は大きく分けて4つ。
1.距離で音の音量が変わる。声は漏れ伝わる。
2.全体へのアナウンス機能で全員に声が一方通行で届く。
3.個人個人との繋がりを形成して、会話できるグループを作れる。
4.声を漏れ伝わらないようにシャットアウトしたグループ会話の場がある。
1はSpatialChatやCorzyRoomと同じですが、さらに方向性を要素として付け加えているので、自分の背面側に聞こえる範囲は小さく(背を向けると聞こえない)なっています。また自分をドラッグすることで、どこまで音が届いているのかが可視化された見えます。さらに、話しているとエコーみたいな表示がされて、声が聞こえない範囲にいる人にもその人が話しているのがみて取れます。
2はRemoのテーブルやZoomのブレイクアウトルームでの問題点でもあったグループに分かれた人たちはクローズの部屋にいるかのように声は届かないというものがありましたが、oViceは遠くに離れた人にも一括して声を届けたい場合に使える機能「全体にアナウンス」が参加者全員できます。さらに全員がアナウンスを使うと完全に1つの部屋のような音のつながりになるので、Zoomなどで話している状態、つまり音のやりとりのチャンネルが1チャンネルになります。
ファシリテーターが全体に向けてアナウンスした時に、みんなに聞こえるように返事をすることもできるので、コミュニケーションの選択がかなり多くなったと思います。
3は、これは完全にやられた…というか、画期的すぎて唸りました。これは画面共有をすると画面マークのアイコンが個人から出て「この指とーまれ」的にそのマークをクリックするとその人との間に黒い線がむずばれて、その線がつながった人に画面共有されます。あくまで音の場の構成なので、Discordの画面配信みたいなイメージです。観たい人だけ繋がる。これはさしずめオンラインゲームのリアルタイムチームバトルよろしくゲームができそうだと思いました。音だけの場合は、スピーカーマークのやつで画面共有なしでグループ作れました。(2020/10/07更新)
4は、この機能が併設してあるかどうかで大きく場の在り方が変わると感じた、完全個室のブレイクアウトルーム。そして、鍵もかけられるので、数名で部屋に入って鍵をかけてのクローズの会話ができます。さらに画面上ではその部屋に入っている人は見えるので、誰と誰が話しているかは見える仕組み。
この4種類の声の届き方は、オンラインに参加している人それぞれが選択できるという点も面白くて、ある部分では参加者に委ねることになります。これはファシリテーターにとってうれしい領域でもあり、オンラインではPush型でファシリテーションしないといけない…というところから一歩踏み出した領域をオンラインでもできるということになります。
オンラインでは、チュートリアル、もしくはインストラクションが大事で、この4つのコミュニケーションの仕方を操作レベルで伝えることもできますし、伝えないことで「そのコミュニケーション方法は使わない」ということもできます。オンラインファシリテーションでは、事前の作り込み、ツールへの練度、そして、インストラクションをどう行うかが大事になってきたと思いました。
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