ファシリテーターの学びについて

このブログは2018年アドベントカレンダー の第1日目に当たります。

「ファシリテーターは人の数だけスタイルがある」

 これは今も昔も変わらない私のスタンスですが、故に学び方も人それぞれにあると考えています。学び方は違えどファシリテーターにも自分なりの学びは必要で、その学びをどう得るかというと、いろんなファシリテーターのスタイルがある以上、自分が「いいな」と思ったファシリテーターから学ぶのが良いのではないかと思いました。その考え方から私の「ファシリテーターの弟子」という制度が始まりました。

 「ファシリテーターの弟子」の特徴は、弟子が師匠から学ぶための対価を提供するのではなくて、師匠が弟子のファシリテーションの悩み相談に乗ってあげたり、弟子がファシリテーションする場(空間)を師匠が率先的に提供することです。もちろん実践後のふりかえりにも付き合います。ファシリテーターを習得していく上で難しいのは、学びは自分一人でも最悪できますが、実践は「場」がないとできないというところです。そこで師匠として弟子がやろうとすることに場所の支援をすることにしました。

 ファシリテーターというものは大きく2つの種類があり、「認定ファシリテーター」と呼ばれるものの様に「何かツールや考え方、型のあるワークショップを正しく進めるためのファシリテーター」と、会議やワークショップ、コミュニティ、勉強会における促進者としてのファシリテーターという、ファシリテーター自身が自分でできることの組み合わせでファシリテーションするという場に対応する「型も決まりもないファシリテーター」というのに別れると思います。そして、2つのファシリテーターでは必要な「学習」の種類が違うと認識しています。特に後者のファシリテーターは研修費や会場を借りる費用とか、お金を使うことで「コミットを引き出したり」「覚悟」を測る必要のあるもの…でもないと思います。覚悟やハードルを設けて「やらない」かもしれない人を増やすよりも、「まずやってみる」がどれだけ気楽に、簡単にできるかが大事だと思っています。

 この「ファシリテーターの弟子」という制度は、想像以上にいい感じで、弟子はもちろん師匠から学べるのですが、師匠も弟子の持つリアルな悩みをから学ぶことができるし、そもそもファシリテーション自体を語り合える仲間として弟子の存在があったりもして「考え方」「ものの捉え方」など多様性の中で共有することができる幸せがあります。独りじゃないってなんて素晴らしいことでしょう…。

 「人は多様である」という前提の上で、ファシリテーターが人と向き合う職業だからこそ、正解はなくて、故に学びが体系化しずらい…。であれば、学び方も真似るというか自分が目指す・共感するファシリテーターの弟子になって師匠から学び、時には師匠と共に同じ時間を過ごしたりして相互での学びを促進させるとが大事だと思います。

次のアドベントカレンダー 2日目、ファシリテートにおける私の心の師匠、本間先生にバトンタッチしたいと思います。

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