極私的2021年買ってよかったものリスト
安いものをたくさん買うより、少し高くても長く使えるものを少なく買う。この先もずっと必要になりそうで持続可能なもの、いくつもの機能を併せ持ち、荷物が少なくなるようなものを買う。そんなことを意識して過ごした2021年でした。1年の最後に、ことし買ってよかったと思うものを記録しておきます。「極私的」とか名付けてみたものの、そもそも、買ったものリストなんて、その時点で極私的だ。
Anker PowerCore Fusion 5000
スマホ用の充電器。ことし一番仕事をしてくれたといって間違いありません。単なる充電器としてコンセントから給電できるだけであれば、通常のものと何も変わらないのですが、これの優れた点は、モバイルバッテリーを兼ねているところ。しかも、通常の充電をしながら、モバイルバッテリーの充電も同時にしてくれるわけです。普通に使っているだけで、モバイルバッテリーは常時フル充電状態。素晴らしくないですか?これをカバンに入れてから、携帯の充電が心配になることがなくなりました。
2メートルのLightningケーブル
2メートル?長くない?そう思いますよね。でもその長さが欲しくなるときって、意外と多いんです。私はことし1年間で、宿泊を伴う出張が51日間ありました。ホテル、ドミトリー、カプセル、フェリーの客室、さまざまなベッドで寝てきましたが、枕元にコンセントがない環境って結構あります。特にドミトリーの部屋では、スマホ本体を充電させたままベッドから離れたところにおいておくのは不安です。そういうときに役立つのがこの長さ。もちろん、寝るときに限らず、作業環境ですぐ近くにコンセントがないときでも大活躍します。
Soda Stream
炭酸水メーカー。酒飲みとしては、炭酸水は生活必需品。しかし、一度開けたら飲み切らないといけないので、天然水のように大きなボトルで買いづらく、500mlペットボトルで買うことになってしまいます。せっかくマイボトル生活を始めていましたが、炭酸水を飲む限りはペットボトルの呪縛から解放されることはないということに気づき、購入。大活躍です。ガスシリンダー1本で500mlを120本分作れ、交換シリンダーは2000円程度。コスパも良し。こだわる人は、ミネラルウォーターをまとめ買いして炭酸水を作るみたいですが、水道水でも全然おいしく飲めます。ただ、蛇口からすぐよりは、一晩冷蔵庫でカルキ抜きをしてから炭酸を注入したほうが、お酒の味わいが引き立ちます。買うなら、専用ボトルのおまけがついたAmazonのスターターキットがお得です。
350ミリのコーヒー用タンブラー
我が家の前には、小さなコーヒースタンドがあり、店が開いているときはそこで一杯買ってから出勤しています。コーヒー片手にシティを闊歩しニューヨーカーを気取って朝から自分のご機嫌をとるわけですが、ある日から毎日紙コップを消費することに疑問を持ちました。そこで買ったのがこれ。密閉型なので、カバンに入れても溢れないし、なにより保温性が抜群。朝9時に入れたホットコーヒーは、午後2時くらいまでおいしく飲めます。この350ミリというサイズがまたいいですね。ローソンのMサイズもバッチリ入ります。
TOWERの歯ブラシスタンド
画期的なのは、立てかけるのではなく、ぶらさげるという点。電動歯ブラシを使っていて、複数種類あるブラシ部分のアタッチメントをどう保管するのか悩んでいました。自立しづらいので、何かスタンドがほしいと思っても、通常の歯ブラシスタンドではサイズが合わず立ちません。そこで出会ったのがこちら。ブラシの根本付近をはさむ形なので、バッチリ固定できました。衛生的なのも◎。
中村人形の干支置物
福岡市の人形店、中村人形の干支人形。学生時代に、インテリアデザイナーの片山正通氏のインスタで見て一目惚れして以来、毎年購入しています。来年の寅年の分で6体目です。住む場所は変わっても、自宅の玄関先に変わらず鎮座しております。帰ってくると、いつもこのあいくるしい動物が迎えてくれてほっこりします。太宰府天満宮でのみ購入可能(通販も可)。
BEAMS PLUSのコンバットウールブレザー
BEAMS のブレザー。社会人も5年目だし、紺のブレザーを1着持っていた方がいいかな…と思い、購入。金の3つボタンのほか、流行りのスリムなシルエットを廃したクラシックなスタイルを残しています。デニムシャツにレジメンタルのネクタイ、ベージュのチノパンを合わせてゴリゴリのアメトラスタイルで着ています。個人的に最大の魅力は、ウールでありながら、コーデュラナイロンを混紡した「コンバットウール」でタフであること。毳立ちづらく、シワになりにくく、ガシガシ着ることができます。
GIMのガンジーセーター
毎年1着、いいニットを買うことにしています。(詳細は左のリンクから別記事へ)ことしのニットとして買ったのがこちら。元々、ガンジーセーターはヨーロッパの漁師たちが着ていたもので、強い撚りをかけて、海風やハードな作業に耐えられるように作られたタフなニットです。大学時代の先輩が家業を継いでいるニットメーカー、「GIM」のこのガンジーセーターは、カシミアで作られているため、まず、軽い。そして、軽さからは想像できないくらい暖かい。私はガンジーセーターが好きで他メーカーのを2着持っていますが、タフさと引き換えに重くてチクチクするのがネックでした。しかし、このニットはその欠点を見事に解消してくれています。着ているだけで暖かい気持ちになる、お気に入りの一着です。
GRAMICCI×URBAN RESEARCH SOLOTEXのパンツ
動きやすさと快適さが魅力で人気のグラミチ。私もグラミチ好きのひとりで、ハーフパンツで2本、ロングで2本持っています。中でも、ことし買ったこちらは大正解の一本でした。素材メーカー帝人が開発した、高機能素材「ソロテックス」を採用し、速乾性とストレッチ性が抜群。真夏に長いズボンを履くのは元々嫌いなのですがこればかりは汗をかいても不快感ゼロなのでガシガシ履けちゃいます。さらに、めちゃくちゃ薄いので、旅行に持っていくにも全くかさばりません。冬の屋外で履くには若干寒いのですが、温泉に行くときやちょっとスポーツをするときなどには、この時期でも重宝しています。
MONDSHOELACEの蝋引き靴紐
蝋引きの靴紐。パラブーツのシャンボード用に使っています。ここのメーカーは、好きな長さでオーダーすることができるので、どんな靴でもジャストサイズに。蝋引きの紐は、ツヤのある上品な見た目で、なおかつ解けにくい。そして、非常に頑丈です。さらに、革靴は手入れの際に靴紐を外したり通したりするので、長く使えば使うほど、紐の先端部分が傷んできて、穴に通しづらくなりますよね。先端はプラスチックが一般的ですが、こちらは金属製。とにかく長く使える靴紐です。
私が丈夫な靴紐を選び始めたきっかけには、ある経験があります。以前、選挙の取材中に、ある候補者の事務所に行ったことがありました。そうしたら、なんとそのタイミングで靴紐が切れてしまいました。選挙事務所で靴紐が切れるという、縁起が悪すぎる展開に、陣営スタッフから白い目で見られただけでなく、切れた紐を結んでつなげて残りの出張を乗り切らなければならず…。もうあんな思いはしたくない、靴紐は長く頑丈に使えるものにしよう!そう決めたのでした。まあ、そんなことあんまり多くの人が経験するものではないと思いますが(笑)。
梅月堂の「ラムドラ」
鹿児島県日置市の和菓子店「梅月堂」が作る、ぬれどら焼き。ラムドラはその名の通りラムレーズンが入ったどら焼きです。私が奄美大島にいたころ、かつての上司がお土産に持ってきてくれたのが出会いでした。その後、自分もお土産に何度か持っていったことがありますが、好評でなかったことがありません。普段は鹿児島空港のお土産店や市内のデパート「山形屋」に売っているのですが、時期によってあったりなかったり。鹿児島においでの際はぜひお土産にどうぞ。
国分酒造の芋焼酎「フラミンゴオレンジ」
あるときのパーティで、後輩が持ってきてくれたのがこの焼酎との出会いでした。それ以来ハマってしまっています。芋焼酎なのですが、一般的な芋焼酎とは味わいが全く別物。ライチの香りとか、柑橘系の香りとか、さまざまな言葉で表現されますが、とにかく芋焼酎の概念が覆る一本です。あとラベルが素敵で、部屋に置きたくなっちゃう。特約店でしか販売しておらず、流通経路が限られているのがネック。
Limone の「大三島リモンチェッロ」
瀬戸内海の離島、大三島で有機・無農薬で柑橘類を栽培する農家が作るレモンのリキュール。さわやかな甘酸っぱさが美味しく、口に残らない上品な味わいです。冷凍庫に入れても凍らないので、冷やしてドロドロに。それを前述のソーダストリームで炭酸割りにしてもらうのが最高。ただ、アルコール度数は27度もあるのにあまりにも飲みやすいので、気付かぬうちにベロベロになってしまう、殺人的な酒です。私は春に買ったものしか飲んだことがありませんが、季節によってレモンの味わいが変わるということで、他の季節のものも試してみたいと思っています。
TWGの「Creme Caramel Tea」
シンガポールの紅茶ブランド。一番有名なのは「Black Tea」という種類のお茶ですが、それ以外の種類も味わってみたいと思って丸の内の直営店で香りを嗅がせてもらい、決めたのがこちらの「Creme Caramel Tea」。ルイボス茶をベースにしたクリーミーな甘い香りが素晴らしく、一瞬だけ嫌なことを忘れられます。奮発して買ったものなので、特別な日、頑張った自分を労いたい日に限ってめちゃくちゃちびちび飲んでいます。今後、我が家に遊びに来てくれた方にはお出しします。
LAMY Safari用リフィルアダプター
ドイツの文具大手、LAMY。その代表作と言えるのがSafariシリーズです。日本ではかなり普及していて、全国の文具店やLOFTなどでも買えるのでお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし、このボールペン、純正芯はかなり太く、インクも若干の滑りの悪さがあります。画数が多く細かい漢字を書くために細字の芯が好まれる日本ではこれが気に入らず敬遠…という人もいると思います。LAMYで国産インクを使えないか。そんな悩みを解決してくれるのがこちらのアダプターです。要するに、外見はLAMY、中身は国産芯にできるわけです。対応する芯は様々ですが、私の愛用しているSafariのアルスターシリーズでは、ZEBRAの替え芯を使っています。やはり国産文具の書き心地は他の追随を許しません。そうなると、おそらく気になるのが、「三菱鉛筆のジェットストリーム芯は使えないのか」という点。残念ながら、ノック式のSafariに対応したアダプタはありませんが、キャップ式のSafariなら、ジェットストリーム芯に対応したアダプタもあります。お試しあれ。
書籍・長編記事のサブスク「Slow News」
書籍や、調査報道記事など長編の読み物を専門にしたサブスク。これまでの速報性、ストレートニュースを重視した報道のアンチテーゼとして、その名の通り、SlowなNewsを届けるというのがこのサービスのコンセプト。このサービスのいいところは、ニューヨークタイムズ、ガーディアン、プロパブリカなど、本来それぞれと契約しないと読めない海外メディアの良質な調査報道記事が、まとめて日本語で読めること。そして、日本の様々な雑誌の記事、ジャーナリストの記事も、独自に配信されます。要するに、「たくさんのメディアの良質な記事が横断的に読める」だけでなく、「ここでしか読めない」記事もたくさんあるわけです。記事だけでなく書籍のラインナップも日々充実しており、サービスが配信する記事・書籍全体の文章の中から、特定の単語を検索できる機能までついており、ちょっとした調べ物にも活用できます。
私は気になったサブスクはとりあえず始めてみて、気に入らなかったらすぐ解約、ということを繰り返しています。だいたいは途中からアプリを開かなくなって解約に至るものが多いのですが、このサービスは毎日のようにアプリを開いて、記事を読んでいます。月額1650円は正直高いと思いましたが、それだけの価値はあると思います(購読にともない、他のサブスクを整理しました)。
遊戯王カード「混沌の黒魔術師」
小学校のときからずっと欲しかった遊戯王カード。「召喚時に墓地の魔法カードを回収する」というあまりに強力な効果により、様々なコンボやワンターンキルを生み出し、一世を風靡した末に禁止カードになりました。小学生から中学生にかけて遊戯王にどハマりしていた私は、当時から欲しすぎて喉から手が出ていた状態で、ずっとこのカードでデッキを組む夢を持っていました。しかし、とうとう叶わず遊戯王を卒業。価値のあったカードは全て近所のカードショップに売り、残りのカードは実家の物置の奥に眠っていました。
変化が訪れたのは去年の秋。小・中学時代の友人が遊びにきてくれることになり、「久しぶりに遊戯王カードで遊ぼう」ということになりました。最後にプレイしたのは中学3年生のときだったので12年前…当時は中学生でしたが、今はお互い、自分で稼ぐ社会人です。”大人の遊戯王”をしようということで、当時買いたくても買えなかったカードを買い漁り、夢を叶えることにしたのでした。もちろん、一番最初に思い浮かんだのはこのカード。真っ先に検索してみると、現在は禁止カードの規制は解除されていたものの公式ルールで効果が弱体化させられており、魔法カードの回収効果はエンドフェイズ時の1回のみとなっていました。しかも、再録されて供給量が増え、スーパーレアでも1枚60円とかに…。60円なら当時でも買えたじゃん…と思ったり、昔憧れだった先輩にすごく久しぶりに会ったら想像以上に老けていたときのようなショックを受けたりましたが、とりあえずは夢を叶えられました。ただ、私にとって、遊戯王カードは買うことが目的ではありません。カードはデュエル(遊戯王カードをプレイすること)でこそ、その役割を果たすものです。友人とデュエルすると決まれば準備しかない、と調べ始めたわけですが、メルカリはすごいですね。「混沌の黒魔術師」と検索すると、遊戯王に精通した人たちがそのカードを中心にしたデッキを構築してデッキごと売っているんですから。図らずも私のメルカリの最初の買い物はそのデッキになりました。出品者さん、「週末に友人と遊ぶ予定なので間に合うように送っていただけると幸いです」なんて急かしてごめんなさい。おかげさまで間に合いました。「迅速な発送、ありがとうございました。また機会がありましたら、よろしくお願いします」。デッキ到着後は研究です。仕事から帰ってきたら、ネットで様々なデッキレシピを検索したり、カードゲーム系YouTuberの動画で勉強したり、カードショップで補強カードを探したり。いよいよ中学時代の友人が遊びにきてくれ、12年ぶりのデュエルでフィールドに召喚したときのうれしさといったら、もう。 “長年の夢を叶えた”って感じ、わかりました。
遊戯王を知らない人にとっては「こいつ大丈夫か?」という話に聞こえると思いますが、私にとってどれだけいい買い物だったか、それをわかってもらえれば本望です。
貯金は、新しいチャレンジをしたいと思ったとき、いつでも自由になれるための脱出資金だと意識して貯めること。少し高くても、飽きが来ない、長く使えるものを買うこと。新しくものを買う機会を減らし、知識や経験を得るために、形に残らないことにお金を使うこと。来年も、お金の使い方を考え続ける一年にし、勉強やチャレンジ、経験にもっと投資したいと思います。みなさん良いお年を!
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