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人生の区切りを迎えて#01

今回は、みなさんが一番気にしているお金のことを話します。

■生活するのに最低限のお金とは?
定年前に退任するなんて、相当お金を溜め込んだのではないですかと聞かれることが多いのですが、相当とはどのくらいの額を想像しているのでしょうか。

そもそも老後にどのくらいのお金が必要か、いや現在の生活にどのくらいのお金が必要か、知っている人は少ないと思います。それはなぜかといえば、ほとんどの人が家計を奥さんに預けてしまって、生活していくのにどれくらいのお金が必要か考えたことがないからです。

ということで、まずは自分の給料明細をしっかりと見ましょう。どれだけ税金を取られているか、どれだけ社会保険を支払っているかを知るべきです。それから、奥さんに家計簿を見せてもらいましょう。いきなり聞いたりすると何か疑っていると思われるので、ちゃんと説明してから見せてもらいましょう。そして、生活費にどれくらいかかっているかを引き算してみましょう。それがすべてのスタートなのです。

■まずは自分が死ぬ時期を決めること
それができたら、まず自分が死ぬであろう時期を決めます。つまり、老後の必要経費を弾き出すのに、その期間が必要だからです。ちなみに、私は85歳まで生きる(健康寿命は73歳想定)ことを前提に資金計画を立てました。あと20数年で亡くなる予定です。

それを支える資金はやはり年金です。もちろん年金だけでは生活できませんから、あくまでも補填として捉えて、足りない分をどれだけ自分で貯めることができるか計画しました。参考にした資料には、投資を組み合わせることをお勧めされていますが、私は心配性なので投資には絶対に向いていませんから、一切、手を出しませんでした。

■確実に増やすための方法とは
投資をしないとなると、期間の長さでカバーするしかありません。そこで、個人事業主に提供される小規模企業共済制度という公的な共済制度に加入しました。

この制度のメリットは国が運営しているので破産はしないことと、掛け金全額が所得控除扱いになることです。さらに、自分で積立額を決められるため、所得が低くなれば減額することもできます。

私は紆余曲折あって20年近く毎月積み立てましたが、決めた掛け金が厳しい時は減額できるなど、柔軟に対応をできるため続けることができたのが大きかったです。しかも最大控除額が84万円(月額7万円の場合)とメリットも大きく、利息以上の効果があったと思います。ただ、残念ながらサラリーマンの方は加入できないので、iDeCo(個人確定拠出年金)などで、まずは減らさない方法を検討されてはいかがでしょうか。

■老齢年金は60歳からの受給がオススメ
みなさんは年金は65歳からしかもらえないと思っていませんか?実は、申請すれば60歳からでも受給できるのです。でも、60歳から受給すると24%も減額されることを考えてやめているのかもしれませんね。

しかし、将来的に年金が改悪される可能性は否定できません。ニュースではあまり言っていませんが、来年から60歳以降の方々から国民年金を徴収することが検討されていたことを知っていましたか?政府は裏金問題があったことで国民の反発を恐れ、結果的に断念されましたが、いつ復活するか分かりません。

これもいろいろな方が発言されていますが、65歳から受給しても、60歳から受給した人の金額を超える“損益分岐点”は81歳ぐらいです。しかも健康寿命は男性で73歳ぐらいですし、それ以降は自分で遣うことができなくなる可能性もあります。確かにさまざまなリスクはありますので強くお勧めはしませんが、世の中の常識を疑ってみるのも悪くはありません。

■増やすことを考える前に減らす
もう一度、支出に戻りますが、一番気にしなければいけないのは生命保険自動車保険です。自動車を持たないのも選択肢ですが、田舎に住んでいたら難しいので、まずは保険対策をしましょう。

かく言う私も最近まで大手保険会社に加入していて、毎月3万円近く支払っていたのですが、県民共済保険に変えたら月額5千円になりました。死亡時に受け取れる金額は減りましたが、入院などの保障は変わりません。

自動車も5年前から軽自動車に乗り換えて、当たり前だった車両保険をやめました。これが一番大きく半額以下になりました。自動車税も数万円が1万円程度になりました。今の軽自動車は本当に性能いいですし、遠出する時はレンタカーを利用すれば問題ありません。

とにかく、リスクを負えない、負いたくないなら、増やす手立てを考える前に出るを制するのです。私の結論は、それを徹底すれば、ある程度の蓄えはできるはずだし、そういう生活が当たり前になれば、この先、そんなに困ることはありません。増やすと減らす。どちらを選ぶかは、あなた次第です。

———編集後記———

これ以外にもいろいろな対策がありますが、とにかく早く始めることをおすすめします!金額が少なくても、長期間の貯蓄&節約ができれば効果は大きく、40歳の方がやれば60歳までに20年間貯めることができるわけです。遅くなればなるほど対策は限られますから、その場合は諦めて働き続けましょう。それが嫌ならば、目の前の欲望を打ち捨てて、未来の自分や家族のために、今すぐ手を打ちましょう。

経験した私としては、これはまさにゲームです。すべてが計画通りにはいかないところも同じで、どうやって取り戻すかを考えて、人生を自分でデザインしてみるのは、下手なゲームなんかよりよっぽど面白いですよ。是非ともご検討ください。

#人生の区切りを迎えて

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