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人生の区切りを迎えて#06

こだわりのない自分がこだわるテイストとは

■ていねいに淹れたくなる一杯
みなさんはどんな飲み物が好きですか?
私もひとつに絞るのが難しいが、あえて言えばコーヒーです。

4年ほど前までは、それほどのこだわりもなく、街中にあるコーヒー豆を焙煎してくれるお店で、店主と話をしながら都度、違う豆を買い求めていたのですが、ある日、長女がくれたコーヒーが衝撃的な味で、しかも何度飲んでも飽きることなく、続けて飲みたくなるようなコーヒーだったのです。

キリマンジェロやブルーマウンテンなどの銘柄は知らないわけではないし、モカなどがお気に入りなどと言っていた時期もありましたが、そういう品種的なカテゴリではなく、産地が重要らしく、それを味わう機会がなかったことも残念な話でした。


■少し高級で知る人ぞ知る味わい
それは、ハワイ産の「ライオンコーヒー」です。なんだ、もう知っているよ、という方もいらっしゃるかと思いますが、コストコでは普通に販売されているコーヒーなので、みなさんも見たことがあるかもしれませんね。赤いパッケージが印象的で、値段は少しお高め。調べてみると、愛知県岡崎市のイオンにお店が出店されているらしく、一杯から飲めるらしい。

我が家ではホットでも飲みますが、夏には少し贅沢にふんだんに豆を使って、アイスコーヒーにするのが定番でした。さすがに今年は手間がかかるし、消費量が半端ないので、あまり作らなかったのですが、水出ししたものは、さすがにダントツの美味しさ!ぜひ一度、ご賞味ください。

左: MEDIUM-DARK/右: VANILL MACADAMIA


■日本人の持つ味覚への挑戦
先日、台湾に旅行に行った時、いろいろな人がお勧めしている台湾グルメを食べたのですが、美味しいのに、どこか物足りなさを感じてしまいました。塩味だったり、辛さだったり、外国の料理は分かりやすく目に見える形で味わえるのですが、多分、日本料理というより日本の味付けが、私たちに隠し味のDNAを植え付けてしまっていて、その味に辿り着かないことが物足りなさにつながっているような気がします。

ライオンコーヒー」には、そういう目に見える味わいではなく、何か隠された味わいが仕込まれていて、日本人、いや私の味覚を上手に、繊細に刺激してくれているような気がします。そうでなければ、いつ飲んでも、何度飲んでも飽きないなんてありえないですよね。

そういう一つひとつの、自分に合った味に出会えるのは、本当に幸せだろうし、そのためにも、いつも同じものばかり食べるのではなく、時にはチャレンジャーでありたいと思っています。一説によると、脳を刺激する一番のチャレンジは味覚であるらしい。未知の味に出会った時、脳みそからアドレナリンが出て、脳を刺激して、また新たな活動に挑めるというのなら、これからも恐れずに挑戦しよう。

まずは台湾のあの強烈な匂いを放つ「臭豆腐」に挑戦したいと思っています。


———編集後記———

高血圧であるカミさんにお付き合いして
減塩の味付けに慣れてきたことから
外食するたびに味付けの濃さに
悩まされてきた。

私たちは普段からどれだけ濃い味付けの
ものを食べさせられているのだろうか。

確かに最初の頃は物足りなさがあって
塩を振ったりしていたこともあったが
慣れてくると素材の味が
少しずつ分かってきた。

魚などはそれぞれ独特の匂いと味があり
醤油とわさびでベタベタにしたら
元も子もない。

サラダも同様で
これまではドレッシングの味で
食べていたのかと思ってしまうくらいだ。

素材の味に目覚めたら
体にもいいし味覚も本来のものに
戻るかもしれない。
高血圧も悪いことばかりではない(?)

人生の区切りを迎えて
食べる速さや飲む量を競っていた時代から
しっかり味わうための自分ルールを
作りたいと思うようになった。

少しはていねいな暮らしができるように
なるだろうか。

#人生の区切りを迎えて

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