子どもだって嘘だってわかってる
近所のスーパーで買い物をしていると、出入り口近くのエレベーター前で小さな子どもが寝転がって大声で泣いていました。
近くに親がいるはずなので探してみると、少し離れたところで泣き叫んでいる我が子を、明らかに苛立ちをもって眺めています。
きっと何か買ってもらおうとしたけど、母親にたしなめられ、わがままは聞き入れてもらえなかったのだろうと察しがつきました。
通りすがりの買い物客も私と同じように、泣いている理由を察して遠巻きにすれ違って行きます。子どもに声を掛ける人はいませんでした。
各々の家庭でルールや教育方針があって、買い物に連れて行っても何も買わないと決めて我慢を覚えさせるという人もいると思います。
こうした子どもが駄々をこねる言動は、自我の成長によるものだったりするので、親は冷静に対応したいものですね。
とはいっても周りの人の目が気になります。
子どもが駄々をこねる理由は、ただ単に欲しいものを買ってもらえないというだけではないように思います。
私が育児電話相談員をしてた頃、同じような内容の相談電話を受けたことが何度かありました。
例えば親とのスキンシップ不足だったり、親に認められたいといった承認欲求から、ネガティブな関りでさえ求めてしまうといった事も考えられます。
たとえ叱られても叩かれても、無視をされるよりはずっとまし。
駄々をこねて困らせて、親の注意を引いて心の隙間を埋めようとするのです。
それと親の言葉に嘘があると子どもは敏感に反応します。
例えば以前に「今度買ってあげるね」とその場しのぎに適当な嘘をついたとします。
その今度がちゃんとあれば子どもも納得できるのですが、今度が無かった場合、次に同じような場面に遭遇して「今度ね」とか「お父さんに買ってもらおうね」などと言われても信頼関係はすでに崩壊しているので、「今度ね」の言葉掛けは効果がありません。
それよりも「このおもちゃ欲しいよね、みんな持ってるものね」「ずっと欲しかったものね、家にあると良いよね」と子どもの気持ちに寄り添い共感することで、案外素直に聞き入れてくれることもあります。
共感したうえで買えない理由を説明すると、内心子どももダメだとわかっているので諦めてくれます。(多分^^;)
そして、エレベーター前で泣いていた子どもですが、
私が持っていた飴を「これ美味しいよ」と差し出すと、泣きながら母親の元に走っていきました(笑)
母親は私に会釈をして、泣きじゃくる子どもを抱きかかえ駐車場へ。
わがままで泣いて駄々をこねていたけど、知らないおばちゃんに声を掛けられ怖くなったのか、カッコ付かなくなったので助けを求めて母親の元へ逃げて行ったというところでしょうか(笑)
幸いにも、私は我が子でこうした場面に遭遇した経験はありませんでした。
子どもにしてみれば、親の買い物に付き合うのは本意ではないはず。
出来れば家とか公園でずっと遊んでいたいはずなので、私の用事に付き合ってもらっているというスタンスで、好きなお菓子を一個だけ買うことを許してました。
駄菓子売り場なので、高額なものはありません。
好きなキャラクターのシールやカードがおまけについているようなお菓子です。
それで大喜び。
単純な子どもで良かったと思ってます(笑)