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世阿弥から学ぶ、芸能の極意「花になれ!」

世阿弥(ぜあみ)をご存知でしょうか。

室町時代(1400年前後)の有名人で

教科書にもでてくる人です。

この世阿弥さんは、今で言えば、

〝芸能界のトップスター的〟な方で、

同時にディレクションもやってしまう、

〝芸能の神様的存在〟です。

その方が書いた『風姿花伝』という〝芸能の教本〟が、

現在のわたし達にも刺さりすぎる内容となっていますので、

その一部を私なりに解釈して紹介します。

原文はかなり難しいので。

私がいま、生徒に教えている事が

約600年以上も前から教えられている事に驚きました。

人の本質は、何年も前から変わっていないんだなぁ、と。


―風姿花伝―

子どもの頃には〝花〟があり、

何を演じさせても人を魅了する美しさがあります。

しかし、この子ども達が持つ〝花〟というのは

永遠に咲き誇る〝本当の花〟(実力)ではありません。

短い時間しか咲かない一時的な〝花〟なのです。

若い頃は、自分よりも実力が上の相手を

次々と超えていく事があります。

その結果、本人も称賛を浴び

思わず舞い上がってしまい、

「自分はすごい人間なんだ」と

勘違いをしてしまいます。

残念ながら、これも〝本当の花〟ではありません。

それは〝若い〟という事だけで

認められた事なのです。

つまり、いずれ失われる〝花〟(栄華)なのです。

この時期にどんなに成功を治めても、

名人を超えるような事があっても、

それは〝本物の花〟ではありません。

そうやって謙虚に自分を戒めないと、

そこで成長は止まってしまいます。

「まだまだ学ぶべき事はある」と、

いろいろな人に教えを請いながら

自分を高めていかなければいけません。

〝一時的な花〟を本当の実力だと

勘違いしてしまう心が、

〝本物〟になれる機会を遠ざけてしまうのです。

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