メジャーデビューって、ちゃんとわかってますか?
歌をやっていると〝メジャーデビュー〟という言葉を良く聞きます。
でもシンガーさんに「メジャーデビューってどういう事だと思う?」と聞くと、「売れる事?」という返答が返ってきます。
どうやら〝メジャーデビュー〟という言葉が独り歩きしていて、実際にどういう事になるのかわからないシンガーさんが実に多いです。
ものすごく簡単に言うと〝メジャーデビュー〟は、大手音楽レコード会社にシンガーさんを〝売ってもらう〟契約をした状態の事を言います。
決して〝売れる保証〟がされる訳ではありません。
実際に〝メジャーデビュー〟したのに曲が泣かず飛ばずで1年で契約終了という話の方が圧倒的に多いです。
そして〝売ってもらう〟訳ですから、相当売れないと入るお金は少ないですし、やりたくない歌や曲を書かされたり、歌いたくない歌を歌う事になります。
一般企業も、大手音楽レコード会社も、お金を稼ぐために商売をしています。
売上(成績)によって契約料(賃金)が支払われるわけですから、売れない(働きがない)シンガー(労働者)は必要ありません。
また、商品やサービスを売るためには、やりたくない仕事(歌いたくない歌)も当然する(歌う)訳です。
実際、中森明菜さんをスターアイドルに押し上げた「少女A」を、明菜さんは「歌いたくない!」と絶叫して拒んだのは有名な話です。
プリンセス・プリンセスさんも、ロックがやりたいのに「赤坂小町」という名前のアイドルをやらされていましたし。
それぐらい〝メジャーデビュー〟は大人の都合や、会社の都合によって動きます。
ただ、メリットもあります。
大きな資金力で宣伝や制作をしてもらえますし、販売ルートも確立されているので、歌を売りやすい事に違いはありません。
ただ、いまはSNSなど拡散性の高い発信ツールがたくさんあります。
自分でファン(お客様)を作れる時代です。
無理して大手に入り〝メジャーデビュー〟を手にしなくても、売れる時代になっています。
実際、MONGOL800さんや、HYさんなどは現在もインディーズで(大手と契約しないで)活動しています。
要は、自分の努力次第だという事です。
なので〝メジャーデビュー〟して会社や事務所に売ってもらおうなんて考えている人に、〝メジャー〟の扉は開きませんし、インディーズでも売れない、という事です。
ちなみに。
いまどれぐらいの価値があれば〝メジャーデビュー〟のお声掛かりがあるか知っていますか。
少なくとも、SNSで10万フォロー以上。ファン数が5000名以上です。
それ以下は大手に見向きもされません。
路上LIVEをやっていても〝メジャー〟には届かないと私が言っているのは、そういう事です。