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「歌が好きだから」 安易な気持ちでステージで歌う事とは、こういう事
『好きこそものの上手なれ』という言葉があります。
好きな事なら自ら進んで取り組むので、成長が早いよね、というような意味になります。
ですが、実際そうなのでしょうか。
アマチュアやセミプロシンガーのLIVE中のコメントで、「私は歌う事が好きで」というような事を仰る方が非常に多いです。
でもそういう方のLIVEは、お客様が歌の途中で飽きてしまっている事の方が多いんですよね。
なぜなら、「自己満足」で「独りよがり」のステージになっているからです。
本人はステージの上で好きな歌を気持ちよく楽しく歌っているのでしょうが、それは自分が楽しいだけであって、実際はお客様を置いてけぼりにしてしまっている訳です。
例えば。
ラーメン好きが家で好きなラーメンを作って食べていても、誰からも文句は言われません。
でも、それを誰かに食べてもらうとなれば、どうでしょう。
当然、相手の感想が出てきます。
つまり、そこには「評価」がある訳です。
そして。
家庭で、まぁまぁな味わいのラーメンができたとして、それをお店で出すと考えた場合はどうでしょう。
「その程度の味で店なんか出せないよ」と家族は反対するかもしれません。
中途半端な味わいでは、いくら宣伝してもお客様は寄り付かない事を、多くの人は〝常識〟としてわかっているからです。
ではこの話を〝歌〟に戻してみましょう。
ステージで歌うのは、いまのラーメンの話の、どの段階にあたると思いますか。
「自己満足」「独りよがり」になっているのは、家で好きなラーメンを作っている段階で、お店を出してしまったようなものなんです。
一人カラオケで満足していたものを、人に聴かせる「ステージ」というところに持ってきてしまえば、そこには「評価」がかならず伴います。
「自分は歌が好きで歌っている」「誰に何を言われても良い」は、家で作ったラーメンと同じな訳です。お客様のための〝歌〟ではありません。
まだ無料の路上ライブや、フリーライブなら良いですが、ライブハウスでお客様から入場料をいただいて歌を歌うのならば、それはラーメン店を開いて、お金をいただいてラーメンを提供するのと変わらない訳です。
目線や表情1つにも気を使い、歌詞の意味を理解しそれが伝わるように歌い、16ビートを意識して体を動かし、目で楽しめるような衣装も考え、お客様の状態によって選曲も考え、楽しいトークで歌の間も楽しませる。
そこまで考えて歌っているか、という事です。
ステージの上では、「自分が楽しい」ではなく「相手を楽しませる」という考えが必要で、それでこそ有料の価値がある訳です。
人は満足できない物にお金を支払いたくはありません。
まずは、自分の歌に相手からお金を頂く価値があるのかどうか。
そこから考えましょう。
〝好き〟で済むのは、プライベートで楽しんでいる段階までです。