#雪隠川柳 まちかどに ふれて五感を とりもどす
何事を発信するに当たっても、感覚というのは大事なことです。
好きな食べ物を紹介する時は、その味覚が大事ですし、オススメの音楽を紹介する時は、聴覚が大事。映画なんかだと資格と聴覚の両方が求められます。
そうした感覚を磨くこと。感覚を磨けば、一般的な人には感じ得ないことまで感じられ、より深いことが発信することが出来るかもしれません。
今日は、光の専門家と一緒に、上野公園をまちあるきするイベントに参加してきました。
引率してくださるのは、美大で照明について教えている先生。
上野公園の街灯や、神社を照らす照明、トイレの明かりなど、さまざまな光について、照度や輝度を測りながら、この照明は良い、この灯りはダメなど1つ1つに評価を下すということをしていきました。
しかし、ズブの素人の僕は困ってしまいました。光の良さが分からない。
もちろん、白っぽかったり青っぽかったりする冷たい光と、赤っぽかったり橙っぽかったりする温かい光の違いは分かります。なんとなく温かい光の方が気持ち良いことも分かります。
でも、それぞれの光の違いまでは認識できませんでした。多くの人が、まぶしいと言う街灯もそれほどに明るくは感じませんでした。
これは恐らく光に慣れ過ぎているからではないかと思います。今、こうして、雪隠川柳を書いている時、スマホからは光が放たれています。
朝から晩まで光に触れない時間はありません。寝る前も起きた後も、全ての時間において光に触れすぎている。
そうしたことが、光への感度を下げ続けているのではないか、そんなことを実感させられました。
光への感度を高めるためには、なるべく強い光に触れない時間を増やし、味への感度を高めるためには、なるべく味の濃いものを食べないようにし、嗅覚を鍛えるためには、なるべく空気の悪いところは選ばず、聴覚を磨くためには音に触れない時間をつくる。
こうした細かい感覚の差を思い知る機会をもっと作りたいと思いました。