![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/20880492/rectangle_large_type_2_a545cfb46b23c8ab9a122604053a1b1e.jpg?width=1200)
ライブから無料配信へ→ライブと有料配信へ~「シティキラーの環」「みんなのかが屋」「神田伯山ティービィー」「cero "Contemporary http Cruise"」の意義
正直な話、しんどくすらなりつつある。カルチャー中毒なので、映画も演劇も音楽もアートも、あらゆるカルチャーの現場に足を運んでいる。それに加えて、家では、地上波テレビ番組はHDD上限の毎週65番組を録画、ネトフリもアマプラも契約しているし、漫画だって定期的にツタヤで10冊借りを繰り返している。2月下旬から3月上旬は、演劇漬けの日々になる予定だった。
気になる演劇・イベント時期が重なったので2月下旬~3月上旬が毎日ほぼ演劇に。
— 岩嵜 修平 (@shu_iwasaki) January 20, 2020
スケジュール | シアターコモンズ'20 https://t.co/wx6M9P3x5f
スケジュール :: 佐藤佐吉演劇祭2020 https://t.co/Ej3xFYEq9R
ゆうめいの座標軸https://t.co/Fk0L7G1rQf
シティキラー(本橋龍)https://t.co/4VcN0e2ppx
しかし、例の状況もあり、その多くは中止となった。最大限の配慮をして実施してくれたシアターコモンズやゆうめいには感謝しかないし、中止となったこと自体は残念な気持ちが大きいが、一観客としては、その悲しさを引きずってはいない。映画美学校の公演「シティキラー」が、この苦境を逆手に取った素晴らしい試みをしてくれたことも、その一因だ。
物語/現実に潜り込んでいく作品ばかり観てるなと思ったら、配信までも。ウンゲツィーファ「動く物」も本橋龍さんの実宅に入り込み、登場人物の現実に潜り込んでいく演劇だった。この演劇の映像化は、未来につながる画期的な手法。
— 岩嵜 修平 (@shu_iwasaki) March 12, 2020
『シティキラーの環(わ)』第1環 - YouTube https://t.co/6MFvehuDGF
単に、演劇を映像化するだけではなく、連続ドラマ化するという、まさかの展開。そして、その映像も、良くある劇場中継の「俯瞰の固定カメラ+時折のアップ」のような形ではなく、手持ちカメラでキャストを置い続けるドキュメンタリーのような方法で撮影されている。決して大きくはない劇場なのに、そのアングルによって無限の広がりを感じさせられる。普通に上演が行われていたら、観られなかった映像を僕たちは観ている。
先日、行われたNUMBER GIRLの無観客ライブに至っては、そもそも行く予定すら無かったのに、森山未來との共演という素晴らしいパフォーマンスを目撃することが出来た。
ナンバーガール無観客ライブにネット騒然 誰もいない会場の席で暴れまわる森山未來が新型カオス | ガジェット通信 GetNews https://getnews.jp/archives/2428704/gate
とにかくライブが凄いと評判のaikoのパフォーマンスも見ることができた。
aiko、約13万人が視聴したライブ配信を期間限定アーカイブ公開(動画あり) - 音楽ナタリー https://natalie.mu/music/news/370503
大ファンながら、チケットを取ることが困難になった、かが屋のライブも見ることが出来た。
みんなのかが屋 無観客お笑いライブ - YouTube https://www.youtube.com/watch?v=qGdA78_yTTo
かが屋がやった形は、演劇人も真似できる一つの正解なんじゃなかろうか。
— 岩嵜 修平 (@shu_iwasaki) March 5, 2020
"応援のかたち
・YouTubeスーパーチャット
(生配信中の投げ銭)
・みんなのかが屋グッズ購入
・みんなのかが屋noteにてサポート"
みんなのかが屋 無観客お笑いライブ|みんなのかが屋 #note https://t.co/ldcOK2GLs6
Didionとソーゾーシーを通じて落語や講談に興味を持ち始めていたところだったので、「神田伯山ティービィー」に映る落語家さん・講談師さんの裏の表情の面白さにも感動している。
神田伯山ティービィー - YouTube https://www.youtube.com/channel/UC6sBGA0-ZWTG746AopMdaWg
そして、こんな文章を書いている今も、届いたばかりのモバイルWi-Fiルーターを駆使して、SPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2020の中継とcero "Contemporary http Cruise"を同時に観て感動している。特に、ceroのライブでのVIDEOTAPEMUSIC演奏シーンにおける立食風景は、cero出演の「GRAND KIRIN」のCMを思い出させてグッと来た。そして、しっかりとその配信を有料にしたのも素晴らしいと思う。(1000円は安すぎるぜ…)
キリン「GRAND KIRIN(グランドキリン)」 | 広告事例 | デザイン情報サイト[JDN] https://www.japandesign.ne.jp/advertising/enjin-grand-kirin/
STREAMING | SPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2020 #スペシャアワード
https://awards.spaceshower.jp/2020/streaming/
cero "Contemporary http Cruise" / 2020.03.13 (金)
https://kakubarhythm.zaiko.io/e/c-h-c
もちろん、皆さん、苦肉の策であることは重々承知している。配信だけでは、ライブほどの収益を稼ぐのは難しい。でも、こんな状況だからこそ生まれた策を、日常に戻ったら捨ててしまうのでは勿体ない。
これだけの大物アーティストが一気にライブ配信に踏み切った先で、是非、「ライブの代替としてのライブ配信」ではなく、今後、「ライブ+ライブの有料配信」に挑戦し続けて欲しいと、一人のカルチャーファンとして願う。
撮影や収録機材の問題もあるので、予算は余計にかかるかもしれない。見事な撮影や収録を手がけられる人も限られるだろう。
ライブの空気感を削がれると感じる人も少なくないだろう。
それでも、これだけネットが普及した世の中において、ライブ配信を通じて世界中にそのパフォーマンスの素晴らしさを伝えることが出来る状況において、それをしないのは、どうしても勿体ないと思うのだ。
アーティストもライブ会場も劇場も大きな損失を被ったであろう今から、有料配信を観ることなどを通じて僕自身も楽しみながら、その損失を少しでも埋めることが出来たら嬉しい。