見出し画像

世界の食卓いいとこ取り「イスラエルのご飯とお酒」

シャローム。毎週水曜日配信の『がんちゃんのイスラエル便り』
今週は”ご飯とお酒"をテーマにお届けします。

住むうえでとても肝心な『食』。
イスラエルは世界中の料理が集まっていてバリエーション豊か。
お酒については、知る人ぞ知るワインの銘醸地でもあるんですよ。
ぜひ、イスラエルの食文化を覗いていってください♪

イスラエルの基本情報は『入門編』ご覧くださいませ♡
https://note.com/ganganganchan/n/ne96a3a839618

【多様性にあふれたイスラエル料理】

「イスラエルのお料理といえば?」と聞かれたら「コレ!」というものはいくつかあげられますが、純粋にイスラエル発祥のものは無いと言われています。

何故なら、"移民国家イスラエル”では、様々な国に離散していたユダヤ人が母国の味を持ち寄り、アレンジさせて"イスラエルらしい料理”が出来上がったため。

人種も街並みも多様性に溢れていますが、豊富な食文化にも顕著にあらわれているのです。

(ネヴェツェデクのエリア.イスラエルは中東のヨーロッパとの別名もある)

駐在1年の間に、できる限りテルアビブのレストランに足を運んでみて
"イスラエルらしい料理"といえども『ユダヤの家庭料理』『地中海料理』『中東料理』...と大きく3つのカテゴリーがありながら、絡みあい、融合していることが分かりました。

そこで、分けずにいくつかご紹介したいと思います。

(サンセットの時間を狙って海沿いのレストランへ)

お料理のご紹介の前に、まずは”ユダヤ教の食事規定”について触れておきたいと思います。

【"コーシェル”の食事規定】

イスラエルは、ユダヤ教徒が7割を占める国。
ユダヤ教には”コーシェル”(食物の清浄規定)という食事規定があり、タブーな食材が多々あります。
敬虔なユダヤ教徒は厳格にコーシェルを守っていますが、世俗派・改革派の中には、一部守ってる人がいたり、全く気にしていなかったり、と現代では複雑化しているのです。

(熱帯地域に生息する”ブーケンビリア”が1年中咲き誇っている)

【食品の”コーシェル”の条件】
・動物については草食動物であること
・ひづめが割れていて反芻すること(口で咀嚼し、胃に送るを繰り返し、消化する食物の摂取方法)
・海や湖に住む生き物はヒレと鱗があること
・肉と乳製品が分かれていること

コーシェルのタブーを避けると、例えば日本人がよく口にする『豚肉・海老・牡蠣・蟹・タコ・イカ・チーズバーガー...など』は食べることができません。



げぇぇ〜!そんな!!と思われた方...ご安心ください。笑



改革派が多く住むテルアビブでは、そのような食材を提供しているレストランも市民権を得ているので、気兼ねなく口にすることができますよ。

(ビーチ沿いのレストランにて.ポットの中には蟹や貝がぎっしり)

それでは、レストランの雰囲気がわかる写真も載せながら
イスラエルらしいお料理をご紹介します... ♪

【イスラエルらしいお料理】

『マジャドラライスと酢漬けのキャベツ』

(レンズ豆を煮込んでインディカ米と炒めた家庭料理)
イスラエル人のお友達のお母さん手作り料理を、死海でいただきま〜す!


『シャクシュカとチョップドサラダ』

左上『シャクシュカ』
(トマトとナツメグなどのスパイスとニンニクを煮込み卵を落としたもの)
右下『チョップドサラダとキャロットラペ』
(トマト・レッドオニオン・きゅうりをオリーブオイルとレモン汁で和えたもの)
どちらも家庭料理。チョコレートで有名な、イスラエル発祥のレストラン『Max Brenner』にて


『ファラフェル』

『ファラフェル』
(潰したひよこ豆をパクチー、ガーリック、ナツメグと混ぜ込んで揚げた家庭料理。)


『GRECO』にて...地中海・ギリシャ料理

真ん中『ニシンのピクルス』
右上『ヨーグルトのペースト』(キューカンバーとディールが混ぜ込まれている)

『GRECO』地中海&ギリシャ料理レストラン
ブルーとホワイトが基調の可愛い店内。
https://goo.gl/maps/knNttYUCchq2sk2o9


『MANTA RAY』にて...地中海・イスラエル料理

右上の小皿料理『メゼ』(イスラエルではよく見かける前菜の盛り合わせ)
中段左『シーフードポット』『シーバスのフィレ』(魚介の出汁と塩味が効いていて美味しい)

『MANTA RAY』
地中海・イスラエル料理
テルアビブ1絶景のレストラン。
https://goo.gl/maps/JK8guayWr9ruzBob8


『ROMANO』にて...中近東・イスラエル料理

右下『フムスとケバブ』(ひよこ豆のペーストと甘いタレに絡めた羊肉)
左下『ピリ辛のペースト.笑』(この唐辛子を間違えて食べた時は震えました)

『ROMANO』中近東・イスラエル料理
トレンディな雰囲気の中お食事が楽しめるレストラン
https://goo.gl/maps/oTMbwJTTmDhTeaNVA


『THE OLDMAN&THE SEA』にて... 中近東・イスラエル料理

『メゼ』(イスラエルの前菜、小皿料理)
左下『揚げパン』(中東でよくデザートに出される甘い揚げパン)

『THE OLDMAN&THE SEA』中近東・イスラエル料理
超人気店のため、活気のある店内とリーズナブルな食事がウリ。
https://goo.gl/maps/h1FJyfvo3s4MvkwJ8


『HA'ACHIM』...モダンイスラエル料理

中段右『ハラー・ババガヌーシュ・チョップドサラダ』(イスラエルのブレッド、ハラーと焼き茄子のペースト、イスラエル風のサラダ)
下段左『スパイシーホットドックとタヒーニ』(ケバブのソーセージとゴマをペースト状にしたもの)
下段真ん中『マラビ』(イスラエルのデザート、ローズウォーターを使ったミルクプリン)

『HA'ACHIM』モダンイスラエル料理
イスラエル料理に、一手間加えた創作料理が美味しく人気。
https://g.page/haachim?share


『URI BURI』...地中海・イスラエル料理

右下『クナーファ』(トルコや中近東で食べられるローズウォーターを使ったお菓子。上部にある紐状の生地の食感がやみつきになる)

『URI BURI』地中海・イスラエル料理
Trip Advisorで中東N0.1 に輝いた実力派レストラン。
https://goo.gl/maps/xC76iiaoRaLSXT3o9

イスラエルには、お洒落で肩肘張らずにくつろげるレストランが多くて、開拓するのも楽しいです。
テルアビブの海沿いのレストランでお食事する時なんて、サンセットの時間はもう絶景!

日本料理も浸透していて、テルアビブのお寿司屋さんに関しては
人口比で見た時に東京、NYに次いで多いと言われています。

ぜひ、お料理も楽しみにイスラエルを訪れてほしいです。

【イスラエルのお酒事情】

イスラエル人は、お酒を飲みながら語るのが大好き。
床屋さんでもお酒を振る舞ってくれるところがあります。笑
よく飲まれるお酒をご紹介♪

[Arak/アラック]

レストランでは、食後にほとんどの店で”アラック”といわれる蒸留酒がサービスで出てきます。
ウェイターさんと「レハイム!」(乾杯)とするのがお決まり。
彼らは1日何杯飲んでいるんだろう。
アルコール度数が30-40度と高いお酒なので、いつも感心してしまいます。

中近東、北アフリカなどで伝統的に作られてきたお酒なんだそう。

[Beer/イスラエルビール]

イスラエルのビールブランドといえば『マカビ(Maccabee)』
喉ごし爽やかでとても美味しいです。
国内のほとんどのシェアをマカビが占めているんだとか。

参照:楽天
 https://item.rakuten.co.jp/akisa/10000078/

(ビーチで.『ネゲブ』と『マルカ』はフルーティーなお味)
波の音を聴きながら飲むビール、最高です。

[Wine/ワイン]ちょっと話が長くなります...笑

(Castle Winery にて桃色のロゼ)

現在”イスラエルワイン”は世界市場に着々と存在感を放ち始めているんです。

日本の四国ほどの国土でありながら、多様な気候・標高の変化の大きさ・複雑で魅力的な土壌に恵まれたお陰で、種類豊富な葡萄栽培を可能にしており、バリエーション豊かなワインを世に送り出すことができているからです。

(地中海・イスラエル料理レストラン『MANTA RAY』にて)

イスラエルの地でのワイン造りは、なんと紀元前2000年頃にまで遡ると言われています。
旧約聖書にも登場し、フランスなどの銘醸地よりもずっと長い歴史を持っているのです。
しかし、残念ながらイスラム教徒がイスラエルの地を支配した頃に、宗教上ワイン造りが禁止され、土着品種の葡萄が全て抜かれてしまったことで一度歴史が途絶えていました。

(Castle Wineryにて)

年月は経ち、ヨーロッパでワイン造りをしていたユダヤ人の大富豪”Roth Child”が1880年代以降にイスラエルの地でのワイン造りに資金援助をし、ブティックワイナリー(小規模ワイン農家)が次々と誕生。
現在、イスラエルには300ものワイナリーが集まり、世界市場に肩を並べる飛躍的な発展を遂げたのです。

ワイナリーツアーも多くあるので、イスラエルにお越しの際は、ぜひ参加してみてください♪

【イスラエル流、飲んだ後のシメ!】

飲んだ後のシメ。日本だと、ラーメンなんかが恋しくなりますよね。
それがイスラエルだと、お開きの時間にアイスクリーム屋さんが混んでいるので面白いです。

(アイスクリーム屋さんに群がる男性)


どうやら、最後は甘いものでシメたいらしいのです。

イスラエルは、ラーメン激戦区ならぬ、アイスクリーム激戦区です。

『LEGGENDA』
https://goo.gl/maps/bmMBYFFa9bTgJXTGA

フォトジュニックなアイスクリーム屋さんがたくさんあるので
つい、休憩時はカフェよりアイスクリーム屋さんに入ってしまいます。

『Otello』
https://goo.gl/maps/idM4H1reLYy6Pozy6

最後までご覧いただきありがとうございました。
著・写真 がんちゃん

参考:
ミルトス「ユダヤ教の食事規定ーコーシェルー」
https://myrtos.co.jp/info/judaism04.php
ENOTECA「イスラエルワイン」
https://www.enoteca.co.jp/item/list?_area=80064
CAVE「イスラエルのワインを飲まないなんて〜」
http://cavewine.net/contents/6403

いいなと思ったら応援しよう!

がんちゃん|ISRAEL
サポートいただきありがとうございます♡励みになります。