【テルアビブ】イスラエルの、ヨーロッパとアラビアンな雰囲気が溶け合う”Jaffa”で過ごすHalf Day。
シャローム!テルアビブ在住のがんちゃんです。
今回は、私の住むTel Aviv(テルアビブ)の南に位置する”Jaffa(ヤッファ、またはジャッファ)"で過ごす、Half Dayのモデルプランをご紹介します。
カラフルな小皿料理が楽しめるアラビアンなレストランや、一点物に出会える蚤の市、などなど...。この街の魅力をギュッと詰め込んでみました。
(離れたところから眺めた”Jaffa”)
美しい古代の港町”Jaffa”
テルアビブの南に位置する、古代の港町”Jaffa(以下、ヤッファ)"の語源はヘブライ語の、「יפה(ヤファ)=美しい」からきていると言われています。
ヤッファの歴史は紀元前15世紀に遡ります。
トトメス3世が征服した町のひとつとして、エジプトの史料に言及されている、とても古くから繁栄していた港町。
(美しい花が咲き誇る、ヤッファ。)
聖書との関連では、ヤッファの皮なめし職人であったペテロを、ローマ軍のコルネリウスの使者が訪ねたことにより、キリスト教が異邦人に広がっていったとされています。
その後は、アラブ、十字軍の侵略を受けますが、良港のため衰退のたびに繁栄を繰り返します。
(ヤッファの港に落ちる夕陽は「יפה(美しい)」。)
19世紀後半に、シオニズムによってユダヤ人の帰還運動が始まると、ヤッファは帰還者の玄関口となりました。
ヤッファの街中でも”Old Jaffa(オールドヤッファ)”と呼ばれる一角は、ベージュの石壁の細い路地に、レストラン、雑貨屋、画廊が立ち並び、中世ヨーロッパとアラビアンな雰囲気が融合したエリア。歩いていると、タイムスリップしたような感覚に陥ります。
(オールドヤッファの細い路地にはお店が立ち並んでいる。)
それでは...ヤッファをご案内します♪
AM 10:00 スクーターで、地中海沿いをドライブ
テルアビブからヤッファへの道のりは、地中海を眺めながら、潮風をきってドライブできる、電動スクーターがオススメ。
(テルアビブの至る所においてあるスクーター”Lime”。)
海沿いにはスクーター&自転車の専用道路が設置されているので、ストレスフリーで走行できます。
思ったよりスピードの出るスクーター(最高速度25-26km)は、ヘルメットを着用しなくてはならないルールがあるので、ご注意くださいね。
(ヤッファに向かってドライブ♪)
AM 10:20 ヤッファのシンボル、時計塔に到着
ヤッファの街に入るとすぐ目の前に現れる時計塔は、オスマン朝のスルタン、アブデュル・ハミド2世の、統治25周年を記念して1902〜03年頃に建てられたもの。
(ヤッファのシンボルの周りは一方通行で渋滞しがち。)
西洋文明をトルコに取り入れた彼は、時計が好きだったと言われており、イスラエルのエルサレム、ラムレ、アッコーにも同様の時計塔を建てたんだそう。
(時計塔の下にある石碑。)
・Clock Tower
AM 10:30 蚤の市とヴィンテージショップで”お宝探し”
【掘り出し物が見つかるかも?Jaffaの蚤の市】
Jaffaの蚤の市は、アラブ人やユダヤ人が使用していた品々にお目にかかれる、とても楽しい場所。
懐っこい笑顔で「コンニチハ。」と、話しかけてくれる店主がいたり、イスラエルの人の温かさに触れられる場所でもあります。
(手前にあるのは、メノラー。)
売り物のカーペットを、公道までハミ出して並べるスタイルには、思わずにやけてしまいます。笑
(これぞ、中東といった景色。)
一際目を引くこのお店は、まるでランプのお城。家にピッタリの物が見つかりそうです。
(奥に長い店内には、ランプ、ランプの山。)
・Jaffa Flea Market
【こだわりの品が並ぶ”LOVE ME TWO TIMES”】
こちらのヴィンテージショップは、女性のオーナーが月に2回フランスやイタリアに赴き買い付けた、良質な洋服や靴、バック、アクセサリーが置かれています。
(ピンクの扉が目印。)
イスラエルにはヴィンテージショップが数多くあるのですが、こちらのお店では特に、オーナーの洋服や靴への”愛”を感じました。
手に取るひとつひとつの品に、”どこで買ったのか、いつのものなのか”丁寧に説明してくれるのです。
(前の人が大切に履いた靴は、素敵な所に連れて行ってくれるかも。)
海を越えてきたヴィンテージグッズは、新たな貰い手に会えるのを楽しみに、綺麗に整列しているように見えます。
・LOVE ME TWO TIMES
PM 12:00 アラビアンなシーフードレストラン”Shabtai Hayafe"でランチ
アラビアンな料理の名物、Meze(小皿に乗った料理)がいただける”Shabtai Hayafe"は、オールドヤッファでも人気のレストランです。
(小道の両側に店舗を構えています。)
サクサクのフィッシュフライやカラマリ(エビやイカのフライ)などの、メインディッシュをオーダーすると、色鮮やかなMezeもついてきます。
ちょっとずつ、つまんでいたらお腹がすっかり満たされました。
(Mezeは12皿ほど、贅沢に出てきました。)
(清潔なテーブルクロスも嬉しいポイント。)
大きな窓から陽が差し込む店内は、穏やかな空気が流れていました。
・Shabtai Hayafe
PM 14:00 オールドヤッファを散策
【美しい草花とオールドヤッファ】
迷子になりそうなほど、入り組んでいるオールドヤッファ。
少し路地に入るとフォトジュニックなスポットを見つけることができます。
(オレンジ色の壁とブーケンビリア、ブルーのドアが絵になります。)
(壁から壁にジャンプできそうなほど、狭い路地。)
(白のブーケンビリアとヨーロピアン風の建物が美しい。)
【ナポレオンから見た景色】
オールドヤッファには、フランス軍司令官”ナポレオン・ボナパルト”が案内役をしている像が、いくつかあります。
1798年に、エジプト攻略に成功したナポレオンがパレスチナに攻め上り、ヤッファを占領した歴史があるからです。
しかし、当時はフランス軍の陣営にペストが流行し、多数の死者が出たのだそう。
(悲しそうに見えるナポレオンの像。)
イスラエルでのCovid-19の流行ピーク時に、マスクの落書きをされてしまったナポレオンの像は、約200年前ペスト患者を見舞ったように、今では閑散とした観光地を見守って、静かに佇んでいます。
・Old Jaffa
PM 16:00 アラブの手仕事が光る雑貨屋さん”Hilweh Market”へ
オールドヤッファには、パレスチナとアラブの世界の伝統的な技法を使ってハンドメイドされた雑貨を取り扱う、知名度の高いお店があります。
(ブルーの扉が目印に。)
天井の高い店内には、色鮮やかな雑貨がディスプレイされています。
(石壁に囲まれた店内は、10月でも暑いイスラエルの屋外から入ると、冷んやり。)
繊細な絵が描かれているカップは、エルサレムのほど近くにある、パレスチナの壊されてしまった街”Beit Jimal"の修道院で、ハンドメイドされているものだそう。
(触れると、ほっとする質感。ハンドメイドの温もりを感じました。)
聖地パレスチナで作られている、オリーブオイル配合のオーガニック石鹸は、ビタミンEが豊富でお肌に潤いを持たせてくれます。傷跡の治療にも効果的な優れもの。
(柔らかな石鹸の香りがしました。)
マザーオブパール(真珠の母貝)が施された、こちらのミラーはトルコ製のもの。
デザインは、イスラムの伝統的なものだといいます。
(光のあたり方によって色が変わるマザーオブパールと、木の組み合わせが美しいミラー。)
個性的なジュエリーに、美しいディスプレイの数々。見ていて、ときめきました。
(マザーオブパールのトレイ。)
クッションカバーは、エルサレムで作られた手織り布に、パレスチナの街で暮らす女性たちが刺繍を施したものだそう。
(繊細な刺繍と、デザイン性の高さに惚れぼれ。)
アラブを感じる、センスフルな作品に溢れたお店です。
・Hilweh Market
・HP
・Instagram
帰宅して、棚の上にヤッファで購入した雑貨を並べてみると、一気にアラビアンテイストに。小さくても存在感たっぷりです。
(Hilweh Marketで購入したスリフ刺繍が施されたコットン布と、細い路地にある店で〈もう辿り着ける自信がない〉購入したポストカードと、パレスチナのオリーブ石鹸。)
ヤッファの雰囲気、伝わりましたでしょうか。
また、”Half Day”、”1 Day”シリーズの更新をしていきたいと思います。
最後までご覧いただきתודה רבה (トダラバ、ありがとうございます♡)
著・写真/がんちゃん
ープロフィールー
2019年末にイスラエルのテルアビブに駐在を開始。
現在は「もっと近くにイスラエル」と「Web版 地球の歩き方・テルアビブ特派員」にて記事を執筆中。
好きな食べ物:すき焼き、ワイン(イスラエルフードではフムスとマラビが特に好き)。
苦手なもの:あんこ、サメ。
マイブーム:ワイナリー巡り、カフェ巡り、イスラエルらしい雑貨集め。
Instagram
☆ganchan_shalom
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