目的
私の旅のこだわり。目的を一つしか設定しないこと、です。
私は、どうしても食べたみたい何か、どうしても行ってみたい場所、どうしても会いたい人、とかそれが見つかってしまったらその途端に飛行機の予約をします。北海道に住んでいる私は、海を越えてまでそれにありつきたいって思えた時しか、旅に出ません。その目的についてはたくさん調べるけど、その土地のそれ以外の情報は一切入れないように心がけています。
昔は、何でもかんでも調べてから旅に出る方が好きでした。ホテル周辺のご飯屋さん、たくさんの観光スポット、全部全部を調べて、なんなら地元より知ってから行かないと、ちょっと怖かったのかもしれない。何かがあった時、知らない土地で困るのは、怖いから。でも、何回も何回もも旅を重ねてくうちに、経験値が上がってできることが増えたのもあるとは思うけど、意外と自分ってなんでもできる、って事に気づけたんです。
それに気付いて初めての旅、一生の思い出です。浅草でした。どうしても食べたい団子があって、これはいいきっかけ、って来月の空いた休みで、飛行機をとりました。それまでの旅より、何倍も楽しかったです。全てが新鮮だったから。お恥ずかしい事に、もんじゃも、雷おこしも、おみくじのことも、浅草の名物なんて知りませんでした。まぁそういうことで、本当に全部が楽しかったです。
それ以降の旅では、地理に弱すぎる事、これをいい事に「唯一の目的以外の何もかもを無知のままで出発する」を徹底しています。到着してからは、逆。何でもかんでも情報を入れます。まず、飛行機を降りた瞬間、空港に貼ってある広告で大きな名物を知ります。初日の夜は、ホテルに着くまでの電車で、一番人が降りた駅まで行けば、だいたい繁華街です。居酒屋に行って、近くに座った人とか、店員さんと仲良くなった話を聞きます。(北海道から来ました、って言えば、だいたい食いついてくれるから、楽なんだ。あと、運が良ければサービスくれたり、奢ってもらえたりします^_^)
2日目の朝からそれらで手に入れた情報を元に、私の冒険は始まります。だいたいの旅を金曜の夜→日曜で終える私からしたら2日目は唯一1日中をフルで使える日。例の目的地にはまだ行きません。教えてもらった観光地、美味しいご飯屋さん、そして地元の人が沢山いそうなスーパー、時間に余裕があれば、ちょっとだけ住宅街にも入っちゃいます。生活に溶け込めたような、その土地を深くしれたような気になるから良いですよ。ビジホだから、調理はできないし材料余らせちゃうから、見たことのないお菓子を買ってみます。たまに、全然北海道でも売ってるらしい、ってのあるんだけどね。
最終日は、ゆっくり起きて、最大の目的に向けて出発します。行ける距離にあるのに、まだ行けない、そうやってワクワクを増やして、やっとありつけた時。あの瞬間が、私は大好き。多分一生やっちゃうんだろうなって思う。ぜひ、体験してみてほしいです。