インボイス制度⑬ 制度を啓発したいんだろうけど実態は・・・・
こんにちわ、皆様と一緒に成長していく公認会計士・税理士のガッツです。
昨日は、freee社が会計事務所に対して行っているインボイスセミナーに参加しておりました。
freee社としても、会計事務所が顧問先などにインボイス制度を広げていくサポートをしていきたいということで安心しました。
1.インボイス制度開始まであと1年とはいうければ案外時間はない
制度開始まであと1年。
そう聞くとまだまだ余裕のように思えるのですが、取引先が絡むことですから⇒取引先への確認や折衝、自身の使うシステムや業務プロセスに係ることですから⇒システム改訂や業務マニュアルの変更、といった感じでやることは相応にあります。
そんなこと考えると、時間ってあんまりないなあという印象です。
2.僕がいろんな人と話をしてて感じるインボイス制度の認知・進捗の肌感覚
こういう新しい制度を適用する時って、いくつかのレベル感に分かれるのだと思います。
①新しい制度を積極的に進め、具体的に対応している方
②新しい制度のことを理解するための取り組みはし、具体的な対応は徐々にという方・様子見の方
③新しい制度の言葉程度は聞くが、制度のことを勉強したりとかはあまりしていない方、自分には関係ないと割り切っている方
④無関心、新しい制度の言葉程度を聞く環境にもいない方
肌感覚として、インボイス制度について、制度適用1年前の段階で、(上場企業のような相応規模を除き)中小企業・個人事業主の方ってこんな感じなのかなあと思っています。
①⇒ほとんどいない
②⇒2割程度
③⇒5割程度(レベル感まちまちですが)
④⇒3割程度
ごくごく一部以外は、あまり取り組みされていないのかなあという印象です。
3.税務署のような当局も同じ感覚なのかなという印象
少し前になりますが、ある日、税務署から電話がありました。
「先生の顧問先のインボイス対応の進捗はいかがですか」(具体的な質問ではなく、総括的な質問)というものでした。
唐突な質問でしたので、確認の趣旨を伺うと、彼らが把握しうるインボイス登録番号申請があまり進んでいないから管内の税理士に電話して進捗を聞いているのだろうという感じでした。
他にも以下の動きもあるようです。
・税務署でもインボイス制度啓発の説明会をしているけど、なかなか人が集まっていないというような声も聞きます。
・税理士会などにも顧問先などへの説明強化や、啓発への協力願いとかがきているっぽい。
このような動きをされているのは、税務署としてもインボイス制度をきちっと認知いただきたいからいろいろ取り組みをしているけど、なかなか認知が進んでいないという認識なのだろうと思います。
4.僕も一人の税理士として何ができるんだろうと考えます。
肌感覚もありますが、大掛かりな制度の導入についてあまり準備が進んでいない状況で僕は1人の税理士(会計専門家)として何ができるんだろうとは思います。どういう関わりであれ、何も考えない、何もしないというのは専門家としてはいかがなものかとは思いますので。
おそらくこんな感じになるとは考えています。
■考え方⇒制度を先端で進めようとは思わないです(一人事務所でそんなマンパワーも影響力もない)が、関わらせていただく方がいい塩梅で進めていけるようにサポートする。あるべき論をやみくもに振りかざしても共倒れになるから、濃淡つけて進める。
■顧問先⇒消費税の課税事業者になるのかどうかの判断の適正化支援。インボイス発行や、仕入税額控除に関する対応支援。最低限することを明確にし、濃淡をつけて対応方針を決めていく。
■濃淡つけて対応方針決めるといえば聞こえはいいのですが。。。
⇒濃淡つけて対応方針を決めるための対応シートみたいなものを試行錯誤で作ってますね(開発中)。
■インボイス制度の対応をしていて思うことや論点となることをnoteで継続的に発信していく。⇒この取り組みですね。
■各税理士は顧問先にはきちっと対応はするんだろう
⇒言い換えると、顧問税理士がいない方(上記2の分類でいうと、③に含まれる方、④すべての方と思います)はほったらかしなのだと思います。
⇒なんかこのような方にインボイス制度を啓発する手段はないのか(税務署の問題意識もここ)。
⇒無関心な④や、③の一部の方を無理やり引きずり出すのは、僕としては無理。③の中でも「勉強したり、対応せなあかん」と思ってくれている人がいるなら何か貢献したい想いはあります。
⇒そういった方に、個別相談なのか、サービスできないか考え中です。
5.最後に
いろいろ検討して導入が決定した制度ですから、うまく進められたらいいなあとは思います。そのために、専門家として何ができるのかを模索する日々です。
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