ARIA感想殴り書き
私は感想が上手いって言われることも(稀に)あったけど、読書感想文は大嫌いで適当に書いて出していたのを思い出した。読んでる途中に感じた脈の速さとかスッキリした感じとかが全てなのになんでそれをわざわざ文字に変換するんだ……ていうか出来ないんだが……と思っていた。
それはさておき、久々に感想と云う名の殴り書きを書きたいなあと思ってスマホをポチポチしている所です。長くなりそうなのでnoteにでもするか。
ARIAという作品を通して作者の素敵な感性を味わった気がする。すっっごく人間の感情とか感性を丁寧に描写するのに長けてた。私も感情と理性でいうと感情優勢の人間だから、作者の感性に“大いに共感した”、5段階のアンケートでいうところのそれ。
逆に私は感情と思考の間で理性的な思考に寄りがちの人間の感想が読みたい。どう思うのかな……。
ARIAは主人公の水無灯里ちゃんが一人前の船乗りを目指して友達や師匠と日々を過ごす様子を描いた物語です。という超簡単なあらすじを置いといた上で……。
例えば(読み終わったばっかなのでラストに近い話で行くと)主人公水無灯里ちゃんの師匠であるアリシアさんが「灯里ちゃんを実力に見合った位に昇格させないといけない(理性的判断)」、「でも昇格させなければ師匠として灯里ちゃんと一緒に居られるから引き延ばしてしまった(感情的判断)」、なんてめちゃくちゃ顕著だと思う。
そもそもARIAカンパニーの始まりが、「なんだか人間の時間って忙しないかも、猫さんのペースが私には合ってるわ」だからそういう時間的、感情的な余裕?を持って生きていきたいよって感じなので、ガチガチに決まりや正しいことに従っていては疎かになってしまう気持ちによく焦点が当たる印象だなあ。
私もこういうふうに生きていきたい(大いにあてはまる)の人間だけど、多分難しい……。
あとは変わっていくのを恐れないで、楽しかったことは楽しかったこととして変わらずあるし、今の楽しいことに目を背けないで、みたいなメッセージも繰り返し出てくる印象。
ラストに近くなるにつれて、日常もの的な雰囲気を纏っていたストーリーに変化が訪れるんですよ。それは友人の昇格で会える時間が無くなったり、先輩が退社したり……。でも人の道は合わさったり別れたりして変わっていくものだから、寂しいけど、でもそのおかげで新たに始まりがあるんだよね。
人生は見方によって苦しくもなるし素敵にもなるよ、みたいなメッセージを詩的表現で伝えてる人生哲学的な側面もあると私は思う。
ARIAは人生の楽しみ方を思い出させてくれる良い作品でした。私はひねているのでこういう直球の表現は出来ないな〜という表現がバンバン出てきてすごい、作者の人は純粋な心を持っているんだろうな……。