かりすまいnote 03

今日は、引越しの時に食器や割れ物を包んでたハンカチやタオルを洗い終わってたやつにひたすらアイロンかけて、たたんでしまうところまで出来ました。ようやく引越しの片づけが終わったと言っていいかも。はあ。長かった。

ということで本日は前回の続き「引越しどうする?」の巻き。

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今回の仮住まいでは、お義姉さんは別世帯に住むことになりました。ひとり暮らしだし車移動だし、普段は特に通う場所もないので、駅からの距離とか地域について考えなければそこそこ広いところも安く借りられるのでは、ということで。

が、こちらも同じくらい難航していました。そんな条件ならばさっさと決まりそうなものなのに、本腰を入れる時期が遅くなり、結局実際に決まったのは我が家よりもあと。「引越しの見積もりは一緒に頼みましょうね」という約束だったので、引越し屋さんを決めるのもそれを待ってからの実動ということで、もうまもなくGWというタイミングに差し掛かっていました。

というのも、お義姉さんの世帯というのはお義父さんとお義母さんの遺した膨大な荷物が溢れていたから。義父が亡くなったのが一昨年の10月。「片づけなくちゃねえ」が口ぐせになっていたものの、実際には遅々として進まない作業…横目で見てはいましたがわたしたちが口出し手出しするたびに話がこじれるので、もうご本人に任せるしかないよね、と。

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こういう「片づける」作業、というのは本当にその人の本性が現れるなあと今回つくづく思いました。何を残して何を捨てるのか。それはもう「哲学」というしかないものが存在するような。

義姉は義母の三味線を遺したかったけれど、夫はまずそれを捨てろと言い、義姉が真っ先に処分したかった義父の立派な碁盤は夫が「それはもったいない」と言った、ということをきっかけになんだか険悪な空気が。「とにかく気が合わない」という認識が成り立ってしまったあとはもう何を言ってもこじれ気味で。

そういえば、わたしと実家の母ともそうでした。10年弱前に実家を建て直すことになったとき、今回よりも数倍長い期間の荷物を抱えた広い家の片づけでそれはそれは大変な思いをしました。(実際には「捨てる」と決めたものは置いといて解体する家と一緒に処分してもらえたのはラッキーでしたが)
わたしは、実家の家業だった薬屋の娘であることが大事なアイデンティティなのだけど、母にとっては薬屋の嫁であることは出来るなら忘れたい事実だったようで。もちろんそこにはお互いが見る真実が立場によって全く違うものであろうことは今なら想像することは出来ますが。薬屋自体は当時でも廃業して10年以上経っていたのですが、あるとき出てきた、昔使ってた「上皿天秤の秤(漢方薬〈主に「くまのい」のカタマリ〉を適宜刻んで一回分ずつ量って、薬包紙に包むという作業のために使ってた)」を捨てようとする母に激怒したことを思い出します。
母は、あの漢方薬を包む作業が大嫌いだったのだそう。わたしは当時おばあちゃんも含めて家族総出で行う作業が好きでした。「くまのい」の苦い何とも言えない匂いや、硬い物体を肥後ナイフみたいなので刻んだ断面のぴかぴかした光沢、天秤秤の重りは素手でさわると重さが変わるから絶対にピンセットでつままなくてはならないこと、量った一回分を白い薬包紙に乗せてきっちりと折りたたんだものを重ねていくお手伝い、などしっかりと記憶に残っています。薬屋の子供であることはどこか特別な、貴重な経験であることを当時から自覚していたのだと思います。
そんな子供の頃の幸せな記憶の象徴であった天秤秤は何年も放置されていたにもかかわらず、箱を開けると分銅は鈍く輝きを保っており、丸くくびれたつまみのついたやつも、もっと軽いもの用のはじっこが折れた正方形のやつも、キレイなままでした。もちろんわたしは「捨てる」山からそれを救い出し、新しくなった実家の二階の飾り棚のいちばんいいとこに置いてきました。…今度帰ったらもらってきて、今の新しい家に飾ってもいいな。

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めっちゃ話がずれました。

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そんなこんなで義姉世帯の仮住まい先もようやく決まり、次は引越し屋さんの選定が課題です。よくわからんのでネットで見積もり依頼を数社選んで頼んでみた…つもりが、なんか間違えて「一括見積もり申し込みシステム」みたいなのに登録してしまったみたいで、いきなり7~8社から返信メールと直接電話がきて焦ったり。でもいい機会なのでその日のうちに3社くらい見積もり頼んでしまいました。

まず最初に来たのは有名な某社。わりと若いお兄さんが来ました。システマチックなサービスが売りなようで、いろいろと説明して下さったわりには料金をなかなか提示してくれないで「日程が混雑しているので今すぐ決めないと埋まってしまう」と半分脅すような態度を示し始めたので義姉とふたりで怪訝な気持ちになり、「で、料金はどのくらいなのか示してください」というと、しぶしぶ電卓打って料金見せてくれました。…ちょっと予想していた額よりも相当高価だったこともあり、「すみませんが後日連絡します」と、ねばりまくる彼を帰しました。
次に来たのは名前は聞いたことあるかなー程度の業者。担当は若いけどしゃきしゃきして気さくな女性でした。二社めということもあり、全体の荷物の量を見てもらってすぐに「まずは日程が大丈夫かどうか教えて下さい」とこっちペースで話を進めていきました。やはり混んではいるものの、まあ何とかなるでしょうとのこと、料金は…なんとさっきの半額程度。

無料サービスしてくれる段ボールや梱包用品の量など、一社めよりはかなりしょぼいなあとは思いましたが、「車二台で、二軒分を一日でやる」という話にも納得して、…話途中で三社めが到着したのを断って、二社めに決定してしまいました。

本当はいちばんの希望日ではなく、予備日だったのですが。
そして夫(見積もりの日は仕事で不在)は二軒分の引越しを同じ日にやるとは思っていなくて、「そんなの無理じゃないのか?」とちょっと不満げでしたが…もう決めてしまったものはしょうがない、と引越しの日時と業者をようやく決めることが出来ました。

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後になってこの決断(業者さんも日程も)がどれだけ助かったことか、このときにはまだ想像もしてませんでした…笑。

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あれ?今回はここまで無料で書いちゃった。

おまけの暴露話をすこし書きます。

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