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「将来の夢は、お嫁さん」
どーも、呑みの締めは、お茶漬け一択、ガモンです。
ちなみに、梅茶漬けが好きです。
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今回も「女性活躍社会」のテーマ、その5です。
今回は、「ウチの嫁、働いてくれないんですよね」もしくは、
「結婚後、嫁には家を守って欲しいんですよね」という旦那側からよく聞く2つの意見についてです。
今回も、ガモンちゃんがあなたの心をチクチクしちゃいます。
お気を確かに。(なんやねん)
どうぞ。
前回のその4はこちら ↓↓↓
#ワーママというジレンマ
前回、前々回と「男性の家庭進出」というテーマで書いてきましたが、
女性活躍を目指す上で、克服しなければならない別の課題があることも提示したいと思います。
それは、女性自身のこと。
ここ最近「ワーママ」というワードをよく目にしますが、これは男性側から見ると少し違和感を抱いてしまいます。
それは「専業主婦」である事を前提とした「ワーキングママ」という印象を受けてしまうからです。
ただ一方で、そう定義せざるを得ない環境が日本社会に横たわっていることも理解するのです。
「専業主婦」を選ぶ理由は様々ですが、女性活躍の社会を目指すならば、この女性のジレンマは克服しなければならない課題だと思うのです。
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ではこの課題がどこにあるのかを少し掘り下げて考えたいと思います。
大きく分けて2つの理由があると思うのです。
#将来の夢、「お嫁さん」
「専業主婦」を選ぶ理由は人それぞれで理由も様々あると思いますが、僕が見聞きする限り、その理由は大きく分けて2つあるように思います。
一つは、女性自身が本気で「専業主婦」を望んでいるケースです。
僕の高校生の頃の話しですが、
僕等のグループの友人C君がクラスの女子と付き合うこととなり、ある日C君が彼女に「将来の夢は?」と尋ねると、彼女は間髪入れずに、
「C君の、お嫁さん」と答えたそうです。
その話をC君が我々に
「どう思う?」と聞いてきました。
僕らは一様に
「重いな」と頷きあいました。
誰一人、「羨ましい」なんて言いませんでした。
一昔前なら、なんの疑問も持たない話で、それは女性の職業として「専業主婦」が当たり前の時代があったからです。
当時「将来の夢はお嫁さん」と言った彼女に深い意図はなかったと思いますが、それでも「専業主婦」を職業にしようと思っている女子がいた事は、僕らの中でもちょっとした驚きでもありました。
ところが、令和の時代の今でも、
現実的に「専業主婦」を選んでいる女性が割といる事は、私の中では驚くべきことです。
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とは言え、冒頭の「結婚後、嫁には家を守って欲しいんですよね」
という旦那様がいるのも確かだし、そういう旦那様であれば、もちろん何も問題ではないと思うのです。
ここから手のひら返しますが(都合ええな)
誤解のない様言っておきますが、「専業主婦」を選択することに全く否定するつもりもないし、僕自身も「専業主夫」だった時期もあったので、家庭を守るには実はそれなりの覚悟がいる事も理解しています。
先述の話を自ら否定するようですが、
理不尽でコントロール不可能な子供達の育児を抱えながら家事や様々な事を乗り越えようとするのは、一筋縄ではいかぬことばかりです。
仕事は極論変えることが可能ですが、育児はそれができません。
だから「家事育児」を専業にすることは何も間違ってもないし、とてつもなく尊いことだと思うのです。(忖度ではないよ)
ワンオペ育児が話題となった衝撃作 映画『明日の食卓』 ↓↓↓
ただし一番問題なのは、収入面をパートナーだけに頼りすぎる生き方は少し危険な感じがするのです。
#離婚には、踏み切れねぇ…
僕等夫婦には家族のような存在の後輩女性Mというのがいます。
ものすごくアホですが、複雑な家庭環境で育ったのでずーっと面倒見てたりします。
時には逆に「お前もガンバレ」と励まされる可愛い後輩です。
彼女は現在30半ばで未婚ですが、以前、「結婚後は働きたくない」と言っておりました。
なぜかと聞くと、
「旦那に養ってもらい家庭でゆっくり過ごしたい」と。
更に突き詰めて聞くと、「職場での人間関係が一番煩わしく、そんな環境でずっと働き家庭を築くことに生き方として魅力を感じない」と。
前半はまだしも、後半はよく分かるし、共感する部分は多々あります。
その意見を聞いた上で、なぜか嫁がこうアドバイスしました。
「やっぱり結婚してもできれば働いた方がいいよ。もっと言えば収入は確保した方がいいし、パートナー1人に家庭の収入の全てを頼るのは、精神的にも肉体的にも荷が重い。もし、パートナーが働けなくなった時を考えると、きちんと収入面で自立した方がいいよ」と。
リケ女の嫁は、お金にシビアなんで、そう言い切るのです。
僕らは彼女の父親がガンで闘病していたことも知っていたし、残念ながら亡くなり葬儀にも参列させてもらった間柄です。
それを聞いて彼女は自身の両親の事を思い浮かべたのでしょう。
また彼女の色んな経験からか、あっさり納得するのです。
現在は
「結婚して育児しても、仕事辞める気ぜーんぜんないです」
と言い、自身のキャリア形成を続けるために様々な努力をしている彼女ですが、最近また彼氏と別れたようで、
「こっちからフッてやりましたわ。わははははは」と笑っておりました。
残念です。
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しかし問題はどうやって収入を確保するかです。
これまで通り会社で働きながらなのか、はたまた別の収入の方法を考えるのか。これは既婚者であっても悩ましいところです。
今のところ僕等夫婦は共働きで子供2人を保育園や学校に預けながら生活していますが、どちらかが何らかの理由で働けなくなった場合、家庭の収入をどう確保するべきかはずっと突きつけられている問題です。
旦那様の収入が将来にわたって保証されているならば問題ないのですが、そういった富裕層と言われるご家庭は数%しかいないと思われます。
ましてや人生は何が起こりうるのかわからない。
パートナーと別れ、別々の生活を受け入れるようになった場合シングルマザーとしてどのように生計を立てて生きていくかは重い課題になり得ます。
だから離婚に踏み切れない女性は、かなりの数いると思うのです。
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更には人生100年時代と言われ、定年退職の年齢が引き上がっている日本の状況もあり、仮に70歳で定年してもあと30年は生活費をどうにかしないといけない時代となり、現状年金だけで生活することは非常に困難になる事が想定されるのです。いわゆる老後資金の問題です。
この収入の確保の話しは、いくつか方法はあると思いますが、また別の機会に書くとして、現実的になかなか重い課題です。
ここまで書くと、もう一つの理由が浮き彫りになります。
#働きたい。だけどね。
ここまでは一つ目の理由、「専業主婦」を望んでいるケースの事を書いてきました。
ではもう一つの理由は何か。それは、
現実「専業主婦」を選択せざるを得ない
ということ、です。
こちらの方がデカい理由なんじゃねぇかな、と。
ある人の事例を基に考えます。
僕の知人ママ、Sさんの例です。
彼女は結婚後「専業主婦」として生きてきました。
子供が高学年になった頃からパートタイマーとして働き始めますが、
今も彼女が漏らす話しは
「仕事辞めなければ良かった」です。
現在、世帯収入的には問題ないそうですが、振り返ると、
「育児の時孤独すぎた」というのと
「ブランクが響いた」と言うのです。
ただ彼女は
「あの時は、旦那は家のこと見てくれなかったし、もう必死だった」
とも振り返るのです。
この話は、「専業主婦」女性には割とあり得る話で、
実はこの中に色んな社会背景が隠されているように思うのです。
一つずつ紐解いてみましょう。
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#育児 、孤独すぎ問題
まず一つ目の「育児の時孤独すぎた」です。
これは「専業主婦ガチ勢」であっても同じですが、「専業主婦」である以上、基本ワンオペ育児だという事です。
先述したように育児というのは、理不尽でコントロール不可能で、それだけでいつでもメンタル不調を起こしてしまうほどタフな仕事です。
ほぼ戦場です。
出産後、「妻が変わってしまった」というのは旦那側からよく聞く話で、ワンオペならば当たり前です。
ウチのように子供が何らかの障がいや医療的ケアなどを持っていたり、不登校児を抱えていたら尚更です。
なのに家庭の中は、極めて閉鎖的です。
日々子供と対峙し、外部との接触は限られます。
この間、子供と何かあってもおかしくないとも言えます。
極論ですが、虐待やネグレクトなどあっても不思議ではありません。
だから世のワンオペ奥さまには、頑張らないで、と言いたいくらいです。
ようやく少し解放されだすのは、幼稚園入園頃からです。
なので幼稚園入園と同時に必然的にママ友が増えます。
ただし誰もがママ友が増える訳ではなく、コミュ障の人もいれば、特定の人しかダメな人もいます。
知人ママSさんの例に戻ります。
僕が近所のコンビニで朝だけバイトしていた時の話しです。
子供の小学校の朝の当番の後、Sさんと幼稚園から一緒のママ友であろうママさん達が、コンビニに寄ってくれるのです。
ママさんたちがお喋りを楽しみながらゆっくり歩いて来る前を、Sさんはスタスタ歩いて先に入店してきて、
「あの人達とは時間の感覚が違うから」
と吐き捨ててコーヒーを買って足早に帰るのです。
Sさんはコミュ障ではないものの、群れない人で、まさに特定派の人間です。
それでも「この人達がいなかったらヤバかった」と言うのです。
コミュ障の人や、特定の人しかダメな人であっても、ママ友の存在は大きいのです。
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このことを男性は決して軽く考えないで欲しいのです。
ワンオペ育児はそれだけで、閉鎖的で、精神的負担が大きい事を男性側は気づいて頂きたいのです。
回避するには、やはり「男性の家庭進出」が必要だと思うのです。
#ブランクは不利、問題
それから二つ目の「ブランクが響いた」です。
Sさん曰く、
「正社員で応募しても仕事してない期間が何年もあると不利っぽい。あと職種が限られるのでなかなか決まらない。所詮、なんか資格とか持ってないと難しいわ」と。
この事は、根本的に潜在している大問題で、「専業主婦」を選ばざるを得ない大きな理由だと思うのです。
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出産や育児または介護などで一旦離職した女性は、
それなりのスキルやキャリア、あるいは資格などのライセンスを持ち合わせない限り、正規雇用で職場復帰することは難しいという現実があります。
仮に正規雇用で職場復帰できても、育児に掛かることは基本的に女性側の負担です。そもそもそこが不公平だと思いますが、
仮に仕事中に子供の発熱や病気で呼び出されることが何度もあるとなると、職場での居心地は当然悪くなります。
いわゆる「子連れ様」呼ばわりされるのです。
場合によっては、退職を促す企業もまだあるかも知れません。
家事育児で仕事の何倍もの労力を使い気力をすり減らしているのに、それを抱えながら定時勤務を行うことは、とてつもない負担だと思うのです。
長年このジレンマに晒され、結婚出産後に仕事のキャリア形成を諦め、一定期間「専業主婦」の選択を余儀なくされる女性は多いと感じます。
なので女性側は諦め、いわゆる「一家の大黒柱」として男性に頼ってきた歴史もあります。そのバランスが今だに変わらないのです。
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冒頭の「ウチの嫁、働いてくれないんですよね」の旦那側の意見に対して、
勘違いして欲しくないのは、働きたくない訳ではないのです。
働きたくても、まともに働ける環境が少ないのです。
あくまでもブランクを作りたい訳ではなく、ブランクが出来てしまう。
これがまさに、社会復帰の妨げになり、「女性活躍」の妨げになる最も大きな、大きな要因だと思うのです。
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これは僕の推測に過ぎませんが、
「専業主婦」を選択した女性でも、
本音では結婚出産後も当たり前に一社会人としてキャリアを積み上げたいと思っている女性が大多数なのではないかと思うのです。
だけど、現実「専業主婦」を選択せざるを得ない。
はっきり言いますが、どう考えても不公平、です。
男だけど、そう思います。
企業経営者の皆様、人事担当の皆様、管轄上司の皆様。
そして政治家の皆様。
今一度、よくよく考えて頂きたいのです。(不満爆弾、ボーーーーンッ!)
#おい日本。遅れているぞ!
ではでは、日本を飛び出して、世界ではどうなっているのか?
146ヵ国中、118位。
世界経済フォーラムが発表している「ジェンダー・ギャップ指数」。
2024年の日本の順位です。
これでも少し順位を上げていますが、依然として低い順位です。
それだけ男女格差が埋まらない課題が山積みだという事が分かります。
では、ジェンダー・ギャップ指数ランキング上位の国や他国の施策をいくつか取り上げてみます。
まず、スペイン。指数ランキングは10位です。
スペインでは女性が働き続けることで社会での恩恵が大きい事に気付き、政府が主導で、女性の雇用と地位の改善を行ってきました。
スペインの「男女平等法」 ↓↓↓
結果、女性の管理職が増え、世帯収入が増え、税収入が大幅に改善されました。ただし、ジェンダー平等を目指す上で様々な問題も浮き彫りになっていますが、日本より全然進んでいるのです。
スペインの「男女平等法」 ↓↓↓
次に、アメリカ。指数ランキングは43位と意外にもそんなに高くないですが、言うても日本のはるか上です。
アメリカでは男女の平等、機会の均等を定めた「タイトルナイン」と呼ばれる法律が1972年に改正されました。今から53年前のことです。
この法改正が決定打となり、まず米国の女子スポーツを大きく発展させました。サッカーなどの女子スポーツが強くなったのはこの法改正の寄与するところが大きいのです。
その事に始まり、その後、企業でも女性管理職が増え、最高経営責任者(CEO)など組織のリーダー的な立場で活躍する女性が格段に増えたのです。
アメリカの「タイトルナイン」 ↓↓↓
最後に指数ランキングは5位のスウェーデン。
スウェーデンでは両親休業と呼ばれる育児休業制度があります。
両親それぞれに90日間割り振られていてその間の賃金保証もあり、仮に90日間休業しなければ給付金が受け取れない仕組みになっています。
そのことで男女共に仕事と家事育児の負担を軽減することができ、ワークライフバランスも向上したのです。
そのカギは、ジェンダー平等の考え方が根底にありますが、労働時間が短いことで実現できています。
スウェーデンの育休法 ↓↓↓
スウェーデンの育休法 動画 ↓↓↓
いかがでしょうか?
日本のエコノミストやマスコミはほとんど語りませんが、
日本が先進国の中でも世界から賃金格差がついてしまい、「相対的貧困」と言われるようになった背景には、
根本的に「ジェンダー平等」の考えが低く、
また女性が正規雇用で働き続けられない環境が厳然と横たわっていることが大きいと思うのです。
女性の社会進出&活躍に舵を切った国では、別の課題が浮き彫りになってはいますが、世界はとっくに女性が当たり前に活躍する機会の創出に動いているのです。
その事は素直に認め、学ばなければならないと思うのです。
まず、本気で目指さなければならないのは、「継続的な女性の正規雇用」です。
「103万の壁」とか言うてる場合やないのです。
海外ではこの課題に気付いたところから、
男性と同じく女性が当たり前に働き、女性の管理職も増え、そして世帯収入が増え、税収が増え、そして経済発展を遂げています。
もちろん最低賃金も上昇しました。
その裏側には、必ず「男性の家庭進出」があるのです。
男女問わず、活躍できる社会を目指すならば、
法整備も、企業のあり方も、そして家庭でのバランスも、より価値的に考えるべきだと思うのです。
今回はここまで。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
お気を確かに。
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