日本の歯科医師の現状
日本とアメリカで、歯科治療の制度や歯科医師の教育が異なる方向に発展してきたのは、文化の違いや保険制度の違いなども影響していますから、単純に比較できないことは確かです。
しかし、そのことを踏まえてあえて言うならば、日本の古くからある収益構造が患者利益を妨げている面があると思います。
それには、日本の歯科医療の報酬がアメリカと比較して著しく低いことも関係しています。
一度の治療当たりの報酬が低いので、日本の歯科医師が経済的に安定するには、一般的には1日に多くの患者さんを診察し、たくさんの処置を行なわなくてはなりません。
一人の患者さんに費やせる時間は短くなり、結果として治療の質も低くなりがちです。
どのような経営を行なうのかは個々の歯科医師の判断ですが、いちばん大切なことは「患者利益」に適っているかどうかです。
参考文献
「あなたの歯の寿命、大丈夫ですか?歯医者さんとの賢い付き合い方」
著・石井宏
発行・コスモ21
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