CAPCOM Pro Tour Online 2021 日本大会予想 バトルバランス調整後の大会で優勝を勝ち取るのは果たして誰か?(結果追記済み)
オンライン開催が決まった格闘ゲーム大会CAPCOM Pro Tour Online 2021(CAPCOM Pro Tour Online Premier)で、4月17日の日本大会を皮切りに、世界19地域で32大会が開かれます。
今回のレギュレーションでは、日本国内大会は全部で4回あり、優勝者の4人が2022年開催予定のCAPCOM CUP VIIIへの出場権が与えられます。
2020年CPTアジア東の2枠から倍の4枠になり、日本人選手の上位進出が期待されます。
CAPCOM Pro Tour Online 2020アジア東大会を制したウメハラ選手とガチくん選手ですが、果たして2021年はどの選手が勝ち上がってくるのか?
この記事ではCAPCOM Pro Tour Online 2021の日本大会優勝選手予想等を行っています。
※CAPCOM CUP VIII……2022年に開催される完全招待制の賞金付き大会。CAPCOM CUP VIIIの出場者はCAPCOM Pro Tour Online 2021の各大会を勝ち抜いた総勢32名の選手で構成される。
CAPCOM Pro Tour Online Premier 公式規定
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Capcom Fighters JP
大会日程
まず日程ですが、日本大会は以下の4大会で、年度前半の4月、年度後半の9月、10月、22年の来年の1月が最終となっています。
01. 日本大会1 2021/4/17 - 4/18
16. 日本大会2 2021/9/18 - 9/19
21. 日本大会3 2021/10/30 - 10/31
31. 日本大会4 2022/1/22 - 1/23
全日程は以下参照
アップデート調整(バトルバランス)の影響
2021年2月に行われたバトルバランス調整のアップデートで、Vシフトの防御を前提として、各キャラクター間にかなりの調整が入りました。
ティアー上位キャラには弱体化、ティアー下位キャラには強化といった調整が行われ、各ダイアグラムはより丸くなった印象です。
キャラ間のバランスは過去最高というプロ選手の声も聞かれます。
とはいえ、上位キャラはやはりそのまま強いというのがプロ選手間の共通認識のようです。
キャミィ、ユリアン、ガイル、アビゲイル、ラシード
最上位ティアー。幾つかの技に弱体化が入りながらも、ほぼ前シーズンの強さを維持しています。
特にキャミィは弱体化無くVシフトへの適正も相まって、今シーズン最強キャラに推す人もいます。
豪鬼、コーリン、G、ポイズン、ベガ
まだ上位ティアーではあるものの、やや弱体化と言われています。
メナト、春麗、さくら、コーディー、ブランカ、ギル、いぶき、ララ、バーディー、ジュリ
微強化のようです。
かりん、ザンギエフ、Rミカ、是空、ダルシム、ケン、ネカリ、ファン
変更の影響はそれほどないと言われています。また、ネカリのようにVトリガーの性能が大きく変わったキャラもいます。
リュウ、アレックス、エド、バルログ、サガット、ファルケ、本田、バイソン、カゲ、ルシア
前シーズン中位から下位にいたキャラはこぞって大幅強化を受けています。
リュウは最下層から一気に中位へランクアップ。
バイソンは今シーズン10強に挙げる人もいます。
ナッシュ、セス
弱体化。(セスは大幅弱体。)
追加新キャラの影響
新キャラクター「ダン」、新システム「Vシフト」については先ごろ2月に行われたアップデートで追加されています。
追加新キャラクター「ローズ」と「オロ」については、追加時期が不明ですが、恐らく2021年夏から秋ごろと思われます。
ダンについてはメインで使いそうなプロ選手はストーム久保選手でしょうか。
ただ、直近で公開された幾つかのティアーでは下位に甘んじていたため、ダンで上位進出は難しい印象です。
仮にローズが夏から秋ごろ追加された場合、実戦投入は早くて10月になり、1月の大会には十分間に合うでしょう。
ローズはメナトの師匠という設定であり、プレ情報を見る限り非常に強力なスキル、トリガー、ゲージ技を持っている事が予想されます。
国内屈指のメナト使いであるsako選手が、ローズを実戦投入してきた場合、かなりの強さが想定されます。
Vシフトの影響
Vシフトに付いては、各プロ選手の配信などを見る限り、事前予想ほど影響はない様子です。
とはいえ、ユリアンやアビゲイルなど、防御方法により相対的に戦力や与ダメがダウンしたキャラクターもいますので、全く影響がないわけではないです。
有力選手のキャラクターピック
全てを把握しているわけではありませんが、キャラクター調整が大きく入った事でプロ選手がこれまでのメイン以外にサブや、メイン変更のためにキャラクター変更を行っているケースが見て取れます。
ウメハラ選手
ヒットボックスユーザー
これまでと同様、ガイルメイン
本田はサブ(遊び用?)で使用
ふ~ど選手
ミカ、ポイズンの他、バーディーの使用もあるとの事
ボンちゃん選手
これまでと同様、かりん、サガットのダブルメイン
ナッシュの使用はないとの事
ときど選手
ヒットボックス導入
これまでと同様、ユリアンと豪鬼のダブルメイン
マゴ選手
これまでと同様、キャミィとかりんのダブルメイン
ガチくん選手
これまでと同様、ラシードメイン
板ザン選手
これまでと同様、アビゲイルとザンギエフのダブルメイン
ネモ選手
ユリアンメイン、サブにギルのほか、エドをテスト
竹内ジョン選手
レバーとパッドを兼用
ラシードメイン、サブにコーディーをテスト
sako選手
これまでと同様、メナトメイン、サブにカゲ
セスは弱体化のため使用せず?
りゅうせい選手
これまでと同様、ユリアンメイン
セスは弱体化のため使用せず?
ナウマン選手
さくらメイン、サブにメナトをテスト
カワノ選手
ヒットボックスユーザー
コーリンメイン、サブにバイソンをテスト
どぐら選手
これまでと同様、メインにベガ、サブにセス
まちゃぼー選手
ネカリと豪鬼のダブルメインに加えてサブにキャミィをテスト
もけ選手
これまでと同様、ラシードメイン
サブにバルログをテスト?
キチパ選手
パッドユーザー
これまでと同様、メインにザンギエフ、サブにアビゲイル
ストーム久保選手
アビゲイル、Gのダブルメインからダンをメインに変更?
3月末に行われたカプコン公式大会のダン最強決定戦で優勝しています。
ももち選手
ヒットボックス導入
セス弱体化のため、キャラクター模索中?
藤村選手
ヒットボックス導入
春麗メイン、サブにキャミィ
大谷選手
豪鬼メイン、サブにリュウをテスト
ぷげら選手
バイソン
直近の大会優勝者
ここでは直近の大会優勝者を見ていきます。
●EVO JAPAN 2020(2020年1月)
優勝:ナウマン 使用キャラ:さくら
準優勝:マゴ 使用キャラ:かりん、キャミィ
●TOPANGA CHAMPIONSHIP(2020年2月~3月)
優勝:ときど 使用キャラ:豪鬼
準優勝:ふ~ど 使用キャラ:ポイズン、ミカ
●CPT2020アジア-東大会1(2020年7月)
優勝:ウメハラ 使用キャラ:ガイル
準優勝:ふ~ど 使用キャラ:ポイズン、ミカ
●JAPAN eSPORTS GRAND PRIX(2020年9月)
優勝:ふ~ど 使用キャラ:ポイズン、ミカ ※日本代表出場権
準優勝:ガチくん 使用キャラ:ラシード
●CPT2020アジア-東大会2(2020年10月)
優勝:ガチくん 使用キャラ:ラシード
準優勝:ももち 使用キャラ:セス
●Blink All Star Challenge Japan(招待制大会)(2020年11月)
優勝:ウメハラ 使用キャラ:ガイル
準優勝:りゅうせい 使用キャラ:ユリアン
●TOPANGA CHAMPIONSHIP シーズン2(2020年12月)
優勝:板ザン 使用キャラ:アビゲイル、ザンギエフ
準優勝:ふ~ど 使用キャラ:ポイズン、ミカ
●SFL: Pro-JP 2020(団体戦)(2021年1月)
優勝:ネモオーロラ(ネモ、sako、ガチくん、キチパ)
●FAVCUP2021(招待制大会)(2021年3月)
優勝:りゅうせい 使用キャラ:ユリアン
準優勝:板ザン 使用キャラ:アビゲイル、ザンギエフ
シーズンが前のバージョンなので余り参考にならない部分もありますが、優勝を含め上位の常連となっているふ~ど選手、アジア東大会を制したウメハラ・ガチくん両選手、「FAVCUPの魔王」板ザン選手、招待制大会で上位の成績を納めたりゅうせい選手などが目立っています。
トーナメント表
CPT日本大会優勝選手予想
ここまで見てきた通り、これまでの上位ティアーキャラはほぼ強さを維持、下位キャラクターも上がってきているキャラはいるものの、昨年と大きく情勢が変わる事はなさそうです。
例外はセスをメインとしてきたももち選手、sako選手などです。
ももち選手は元々多キャラ使いで、多数のキャラを使いこなせるものの、セスの弱体化はかなり影響があるのではないかと思われます。
sako選手については、セスからメナトにメインキャラを戻し、ウメハラ選手、ときど選手にも対抗出来る安定した強さを発揮しています。
優勝選手予想1:ウメハラ(ガイル)
最初の日本大会優勝者は格ゲーレジェンド・ウメハラ選手と予想します。
バランス調整では弱体化が入っているものの、ガイル使いにしか分からない強化点もある様子で、ガイルの調整もほとんど大会結果には影響がなさそうと見ています。
sakoメナトやひぐちガイルの同キャラ戦になった場合は、苦戦が見込まれそうですが、大会を通じて最も安定して結果を出しそうな選手の筆頭です。
優勝選手予想2:ガチくん(ラシード)
昨年同様、ウメハラ選手に続くのはガチくん選手になりそうです。
対抗はふ~ど選手でしょうか。ただ、キャラパワー的にはラシードの方が上回っています。
ウメハラ選手との直対ではやや分が悪そうですが、SFLやJAPAN eSPORTSなどでも上位進出しており、ここ一番で結果をもぎ取る強さは誰よりも感じます。
優勝選手予想3:sako(メナト、カゲ、ローズ)
最年長プロで、コンボ職人のsako選手ですが、SFLの活躍は際立っていました。
またウメハラガイルに互角に立ち回れるメナトに加えて、カゲ、弱体化したとは言えセスも扱えるなど、キャラピック面で優位に立ち回れます。
年後半に新キャラ・ローズの追加が控えている事も、sako選手にとっては追い風です。
直対でふ~ど選手にやられている印象なので、ふ~ど戦の結果で左右されそうです。
優勝選手予想4:りゅうせい(ユリアン)
ときど選手から練習パートナーに指名され、トキドフレイムでも安定してポイントゲッターとして働いたりゅうせい選手は、若手最強とも言われながらこれまであと一歩で結果が出ていませんでしたが、FAVCUP2021で悲願の個人戦初優勝を遂げ、完全に一皮むけたと思います。
個人的には国内最強ユリアンと思っています。
キャラパワー的にもユリアンはまだ最上位に位置しており、4人目の優勝枠はりゅうせい選手になると予想します。
対抗は、ふ~ど選手、板ザン選手、ときど選手、ひぐち選手でしょうか。
様式美選手(@Youshikibi_)、あきら選手(@akiradayooooo)の強豪キャミィ組や、ガフロ選手(@Gafrohair)、ぷげら選手(@pgr_pgr_)の強豪バイソン組、若手プロShuto選手との野試合に勝利した"喧嘩師"三太郎選手(@supersatarou)の春麗など、今大会で台風の目になりそうな選手もいます。
個人的にはボンちゃん選手の復活を期待しています。
果たして最初の日本大会優勝者は誰になるのか。
注目の日本大会1は、2021年4月17日開催。
2021/4/17 日本大会1結果(DAY1-DAY2)
大会配信
トーナメント表(smash.gg)
プール1
ウィナーズ勝ち抜け ストーム久保
ルーザーズ勝ち抜け ウメハラ
プール2
ウィナーズ勝ち抜け 竹内ジョン
ルーザーズ勝ち抜け なおーん
プール3
ウィナーズ勝ち抜け マゴ
ルーザーズ勝ち抜け ふ~ど
プール4
ウィナーズ勝ち抜け ときど
ルーザーズ勝ち抜け 風神拳
プール5
ウィナーズ勝ち抜け ももち
ルーザーズ勝ち抜け BONO
プール6
ウィナーズ勝ち抜け 立川
ルーザーズ勝ち抜け Crusher
プール7
ウィナーズ勝ち抜け 板ザン
ルーザーズ勝ち抜け 水派
プール8
ウィナーズ勝ち抜け カワノ
ルーザーズ勝ち抜け もけ
プール1はストーム久保がウィナーズ抜けしウメハラがルーザーズに回るなど波乱含み。ルーザーズに落ちたウメハラはまちゃぼー、MOVなどの猛者を倒してルーザーズ抜け。
プール2はDNGにチーム移籍したばかりの竹内ジョンが結果を出し、ウィナーズ抜け。
プール3は直近で不調と思われていたマゴが本番で強さを見せてウィナーズ抜け。
プール4と5は順当にときど、ももちがウィナーズ抜け。
プール6はDBFZ勢の立川がウィナーズ抜け。
プール7はFAVCUPの魔王こと板ザンが順当にウィナーズ抜け。
プール8は若手のエース格カワノがウィナーズ抜け。
■ウィナーズクォーターファイナル組み合わせ
ストーム久保vsカワノ
⇒カワノ勝利(2-1)でWトップ8進出 ストーム久保はルーザーズR2ヘ
ときどvsももち
⇒ときど勝利(2-0)でWトップ8進出 ももちはルーザーズR2ヘ
竹内ジョンvs板ザン
⇒竹内ジョン勝利(2-1)でWトップ8進出 板ザンはルーザーズR2ヘ
マゴvs立川
⇒マゴ勝利(2-1)でWトップ8進出 立川はルーザーズR2ヘ
■ルーザーズR1組み合わせ
ウメハラvsもけ
⇒ウメハラ勝利(2-1)でルーザーズR2進出
風神拳vsBONO
⇒BONO勝利(2-1)でルーザーズR2進出
なおーんvs水派
⇒水派勝利(2-0)でルーザーズR2進出
ふ~どvsCrusher
⇒ふ~ど勝利(2-0)でルーザーズR2進出
■ルーザーズR2組み合わせ
ウメハラvs立川
⇒ウメハラ勝利(2-0)でLトップ8進出
BONOvs板ザン
⇒板ザン勝利(2-0)でLトップ8進出
水派vsももち
⇒ももち勝利(2-0)でLトップ8進出
ふ~どvsストーム久保
⇒ふ~ど勝利(2-1)でLトップ8進出
4/17 日本大会1 トップ8結果
■ウィナーズ勝ち残り カワノ・ときど・竹内ジョン・マゴ
■ルーザーズ勝ち残り ウメハラ・板ザン・ももち・ふ~ど
4/18 日本大会1 トップ8組み合わせ(セット3先)
■ウィナーズセミファイナル
カワノ(コーリン)vsときど(ユリアン)
⇒ときど勝利(3-2)でWF カワノはLQヘ回る
竹内ジョン(コーディー)vsマゴ(キャミィ)
⇒マゴ勝利(3-1)でWF 竹内ジョンはLQヘ回る
■ルーザーズR1
ももち(リュウ→セス)vsふ~ど(ポイズン→バーディー)
⇒ももち勝利(3-2)でLQ竹内ジョンと対戦へ
ウメハラ(ガイル)vs板ザン(ザンギエフ)
⇒板ザン勝利(3-2)でLQカワノと対戦へ
■ルーザーズクォーターファイナル
竹内ジョン(コーディー)vsももち(リュウ)
⇒ももち勝利(3-0)でLSFへ
カワノ(コーリン)vs板ザン(ザンギエフ)
⇒カワノ勝利(3-1)でLSFももちと対戦へ
■ルーザーズセミファイナル
ももち(リュウ)vsカワノ(コーリン)
⇒ももち勝利(3-0)でLFときどと対戦へ
■ウィナーズファイナル
ときど(ユリアン)vsマゴ(キャミィ)
⇒マゴ勝利(3-1)でGF ときどはLFヘ回る
■ルーザーズファイナル
ときど(ユリアン)vsももち(リュウ)
⇒ときど勝利(3-2)でGF
■グランドファイナル
マゴ(キャミィ)vsときど(ユリアン)
⇒マゴ勝利(3-1)で優勝
最終順位
1位 マゴ(キャミィ)
2位 ときど(ユリアン)
3位 ももち(リュウ、セス)
4位 カワノ(コーリン)
5位タイ 竹内ジョン(ラシード、コーディー)
5位タイ 板ザン(ザンギエフ、アビゲイル)
7位タイ ふ~ど(ポイズン、バーディー、ミカ)
7位タイ ウメハラ(ガイル)
2021 日本大会1 大会所感
プロ・アマ含めて511名もの参加者の大会となった2021年初の大きな大会。加えて新キャラ「ダン」追加と新防御システムVシフト、キャラクター間大幅調整が行われた大会ということで、大きな注目になりましたが、蓋を開けてみるとトップ8は「いつメン」の顔ぶれが並びました。
ウメハラ、ときど、マゴ、ふ~ど、ももち、板ザンなどのトッププロに対してカワノ、竹内ジョン等の若手トップが挑むという構図。
ストーム久保選手のダンお披露目や、立川、クラッシャー等の復帰勢の活躍もありましたが、大会としては常連がいつもの強さを発揮したという内容でした。
キャラクター的にもほぼ顔ぶれは変わらず、ガイル、ユリアン、キャミィ、ポイズン、コーリン、アビゲイル等の上位ティアーのキャラクターがトップ8進出。
ただ、その中でもももち選手はセス弱体化の中でキャラクターを模索しリュウをピック。リュウも苦戦したもののルーザーズに食い込む活躍を見せました。
トップ8は人間を超えた集中を見せるときど、異常な精度で差し返しを行うももちにカワノは敢え無く敗退し、竹内ジョンもいい所なく破れ、若手二人は消えます。
残ったのはマゴ、ときど、ももちのトパンガ勢。
ももちはリュウでときどを追い詰めましたが、最後は昇龍拳が暴発してときどが勝利。
グランドファイナルは伝統の一戦とも言うべきマゴvsときどになりますが、終始気持ちよく攻め続けたマゴがリセットさせず無敗優勝。
CPT2021の一発目を飾る優勝者となりました。
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