見出し画像

台北ビデオゲームバー「Continue?」へ行こう

海外のゲームバー

日本国内における、店内でビデオゲームが遊べるいわゆる「ゲームバー」に関しては、昨今の関西での摘発事件や、それにともなう自主規制としての閉店騒ぎなどで物議をかもしているわけですが、こうした「お酒とビデオゲームを両方楽しめる場」というのは、日本だけに限ったわけではなく、海外でも人気があります。

アメリカ(北米地域)においては、「Barcade(バーケード)」と呼ばれる、「ゲームセンター+バー(場所によってはクラブのような機能を持ってたりもする)」というロケーションビジネスは割と見かけます。

ロサンゼルスのジャパニーズタウン「リトル・トーキョー」の中にある「EightyTwo」は規模も大きく有名かと思います。こちらは漫画家の山本さほ先生が著書の中でも紹介していました。ちなみに山本先生は2016年のE3の際に立ち寄られたそうですが、私もその年のE3に行っていたので、同じタイミングでこの店に行っていたのですが、その辺りはまた別の機会に。

台北(おそらく)唯一のゲームバー「Continue?」

以前、休暇中に台北に行ったことがあるのですが、このようなゲームバーはないものか、と探して見つけたのが、「Continue?」というお店です。
地図はこちら。https://goo.gl/maps/kHGVoCFD82P2


 

最寄りの駅は、台北の中心街から数駅離れた、台北の地下鉄の「忠孝新生駅」で、駅から歩いて10分程度の場所にあります。大通り沿いの路面店ですのですぐに見つかると思います。

この駅周辺は、日本で言うと、秋葉原や大阪の日本橋のような界隈らしく、駅を降りるとゲームやPC関連の広告がホーム一面を埋め尽くしていました。駅を降りてすぐ近くに、かなり大きな工科大学があり、それを中心に発展した街なのかもしれません。私が訪れたのは夜でしたので、大抵のお店は閉まっていましたが、ネオンサイン(今はLEDサインでしょうか)が輝く電気街のような通りも見かけました。

(電気街と思われる通り。私が訪れたのは2018年の2月でしたので「モンスターハンター:ワールド」の広告が出ています。)

(お店の外観。ゲームショップのようにも見えます。)

最新ゲームがずらりと揃った店内

このお店、がっつりゲームを遊んでもらうタイプのバーでして、中に入ると、PS4、Xbox Oneなど、最新ゲームがずらりと並んでおり、ソファに座って楽しむことができます。

日本のゲームバーは、レトロをコンセプトにしている店が多いと思うのですが、このバーにおいてレトロゲームは、ゲームボーイなどのレトロコンソールが少し展示されているだけで、遊べるのは基本的には現世代のコンソールが大半です。そのため、お客さんの大半は20代と思われる若い方々、それも女性が多く男女比半々といった感じでした。

あえてゲーム名は伏せますが、その月に発売されたばかりのゲームもプレイされており、「勝手知ったる昔のゲームを遊びたい」というよりも、現役のゲームファンの人たちが集まっているような印象です。

広さとしてはそんなに広くはないのですが(とは言え、日本の主なゲームバーよりは広く、20席くらいはあります)、2階建てになっており、ゲームがプレイ可能なソファ席やテーブル席と、2階にはバーテンの方とお話できるカウンター席もあります。私は一人で来店しましたので、カウンター席でお酒を楽しむことにしました。

特徴的なのは2階にある「ROCK BAND」のプレイ環境です。「ROCK BAND」は日本では未発売の音楽ゲームで、ボーカル、ドラム、ギターにパートを分かれて、本物の楽器さながらのコントローラーで演奏することができるのが特徴です。この店では、こちらの最新作「ROCK BAND 4」と、ドラム、ギターコントローラーがフルセット揃った環境でゲームを楽しむことができます。ここで女性客が歌うのが恒例になっているようで、有名プレイヤーを招いたイベントも開催しているようです。

創作カクテルも楽しめる本格派バー

バーですので、ゲームだけでなくメニューについても触れておかないといけません。お酒はスタンダードカクテルから、かなり本格的な創作カクテルまで、多種多様のメニューがあります。色の異なるリキュールを多層に重ねて、仕上げにシナモンを振り、火をつけて提供する「SHAKUNETSU HADOUKEN」といった変わり種のショットカクテルもあり、ゲームの後の罰ゲームにも使われたりしているようです。

料金については、台北の飲食店の中では少しお高めかもしれません。ビールが150台湾ドル~、スタンダードカクテルが220台湾ドル~、スペシャルカクテルですと300台湾ドル~という感じですので(2018/09/時点、私が訪問したときより少し値上がりしてます)、日本円で1杯600円~1400円くらいだと思えばいいかと思います。

フードも充実しており、パーティーメニューからおひとりさまメニューもあるので、食事にも利用できるかと思います。詳しくはFacebookページを見ていただくのがよいかと。

会計はカードが使えますので、旅行客でも安心して利用できます。

気さくなオーナーと凄腕のバーテン店長

私はここで一人でカウンターで飲んでいたのですが、オーナーの方と店長のバーテンの方とお話することができました。お二人とも男性で、オーナーさんの方は同世代(アラフォー)でした。

台湾では、特に古くからあるようなお店だと英語が話せない店員さんも多かったりしますが(逆に日本語が喋れたりしますが)、お二人とも英語が堪能ですので、中国語がわからなくても雑談を楽しむことができました。(私も英語が堪能なわけではないですが、それでも中国語よりはましに話せるので安心しました。)

オーナーさんがやはりとてもゲームが好きなようで、タバコを吸いに店外に出ようと誘われて、そこでいろいろとお話を聴くことができました(店内は電子タバコ、VAPEも含めて禁煙です)。

日本には来たことはあるそうですが、私が訪れたちょうど翌週に、大阪に遊びに行くということを話していました。台湾ではどんなゲームが流行っているかとか、いろんな話に答えてくれたとても気さくな方です。

ちなみに、「大阪にも(先日惜しまれつつ閉店しましたが)同名のお店がある」とお伝えしたところ、それは知らなかったようで、お店の名前はたまたまかぶっただけのようでした。

で、台湾でゲームバーってどうなの?

オーナーの方いわく、少なくとも台北でこの店以外にゲームバーというのは知らないとのことでした。ひょっとするとこれから店舗が増えてくるのかもしれません。

日本国内では、現在の「遊ばせるタイプの」ゲームバーというのが問題視されています。日本では「上映権」という権利の侵害、という点で語られるわけですが、台湾においてこの権利がどのような扱いになっているのかは私も残念ながら知りません。

台湾の現地法人は当然ながらあるでしょうが、日本国内パブリッシャーとはスタンスが異なる可能性もありますので、この業態のお店がこのまま存続していけるのか、あるいは日本のように問題になっていくのかはわかりません。

ただ、「Continue?」自体は、TV番組や各種ネット放送などでも取材が来るほどポピュラーなお店のようで、サブカル感のようなものはほとんど感じません。むしろちょっとおしゃれなお店として認知されているのかな、とさえ感じます。(若い女性が多いため特にそう感じます)

お客さんが団体でわいわいと楽しめる店ということで、真夜中にも関わらず多くの若いお客さんで賑わっていましたので、治安が心配という方でも安心かと思います。

団体客はもちろん、一人客でも楽しめると思います(英語は出来たほうがいいですが…)。台北に行かれる予定のある方は、ぜひとも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

最後に、台湾旅行で日本人が気になるトイレ事情ですが…この店では日本と同じマナーで使えます。ご安心ください。

(壁に飾られた歴代のコンソール達)

(カウンターには様々なお酒とキャミィのペインティング)

(階段の踊り場。いいコピー。飾ってあるのはGBAですね。)

いいなと思ったら応援しよう!