ゲームの思い出:星のカービィ
まるかいて♪
おまめがふたつ♪
おむすびひとつ♪
あっというまに……ほしのカービィ!
あの頃の僕は任天堂のCMが好きだった。
当時の任天堂のCMと言えば歌だった。
有名な歌を替え歌したもの、絵描き歌、オーケストラ、ダンス。その殆どに専用の曲があった。
その殆どが今でも当たり前のように口ずさめるものが多い。
その中でも僕が印象的なものはやっぱりカービィの絵描き歌だ。
冒頭の絵描き歌は分かりやすく、本当に誰にでもカービィが描けた。
人気があったのかファミコンで出た星のカービィ 夢の泉の物語のオープニングでも採用されている。
この絵描き歌のおかげで初めて描いたゲームキャラクターがカービィという人は多いのではないだろうか?
星のカービィは優しいゲームだ。
ゲームをあまりやらない人でも頑張ったらクリア出来る難易度、当時の他のゲームでは見られないくらいハイスペックなカービィ。即死しないライフ制。
ちなみに、この時にはまだカービィの代名詞とも言えるコピー能力は無い。
キャラクターの可愛さからか当時ゲームボーイと一緒に買ってもらった、と言う女のクラスメイトも多かった。
僕はこのゲームを近所の友達にやらせてもらっていた。
発売日の少し後、金曜日のことだったと思う。その子の家に遊びに行くと玄関に座り込んで星のカービィをプレイしていた。
それをテレビのCMで見たやつだ!とやらせてもらった。
結構順調よく進んでいたのだが、ステージ4ボス、クラッコにやられてしまった。
「俺もこいつに負けたんよ」
そう言いながら交代する。
交代して何度もやったが、その日はクラッコを倒すことが出来なかった。
週が開けて、月曜日。
「クリアしたで!」
笑顔でそういった友達は楽しそうにどうやってクラッコを倒したかを語る。それをワクワクしながらきく僕たち。
授業中にあの絵描き歌でカービィをいくつも描いた。
学校が終わるのが待ち遠しかった。
終わりの会が終わると走って家に帰る。
玄関を開けるとランドセルを放り投げ、友達の家に走る。
そして、友達の家で夕陽が沈むまでカービィを遊んだ。
僕も翌日には星のカービィをクリアして、2人で裏面のエクストラを攻略した。
1周目とは違ってかなり手強い難易度で、攻略に1週間ほどかかったと記憶している。
今でも書類仕事をしている時なんかに、ふと書類の端にカービィを描いてしまうことがある。
口にこそ出さないが頭の中ではあの絵描き歌を口ずさんでいる。
その度に僕はあの沈む夕陽を思い出す。
あのメロディーを口ずさめば、いつだって少年の頃に戻れるのだ。
――口ずさむメロディーが思い出せてくれる
――メモリーはいつも輝いてばかりいる
――You gotta remember
――今も夢のカケラを手に
――あの頃のように
――光はなつ少年のハート
HOME MADE 家族 “少年ハート”より
星のカービィ
ハード:ゲームボーイ
1992年4月27日
発売:任天堂
※見出し画像は公式の物をお借りしています。他にも歌詞の引用等、問題があれば連絡をくださればすぐに消去します。