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近況報告と、新デザインのリリースについて。

近況について

今年は体調が不安定でなかなかしんどい日々が続いています。

それでも2月の中旬くらいからはだいぶ安定して、1か月はいい状態が続いておりましたが、3月12日に新型コロナ3回目を接種してからが大変でした。

しばらく頭痛と倦怠感が続いた後15日になって帯状疱疹を発症してしまいました。
熱も出てきてしまい、コロナの検査も受けたりしましたが、結局副反応がものすごく強く出たということしか判断ができませんでした。

帯状疱疹はすぐに診察を受けて薬を飲んだのですが、それでも2日をかけて悪化していき、最初は1か所だったのですが、右上半身胸から背中まで10センチの幅で、それこそ帯状に回ってできてしまいました。

今も神経痛が残ってひどく傷んでいて苦しいですが、それでも24日の午後くらいから少しずつ動けるようになってきました。
冷えると痛みが増す神経痛は、季節の変わり目の寒暖差のある今は、朝晩がかなり痛くてしんどいです。

早くよくなることを願って、なるべく休む時間をたっぷりとるようにしていますが、すでに1か月を経過して、まだ痛みと痒みが酷い状況を見ると、白血病サバイバーの私は、健康な人よりも治りが悪い証拠なんだろうなと思っております。

春の新デザイン


見出し写真にもしました今回のデザインは、私が病気を期に変わった考え方や、これから生きていくために自分を鼓舞するためのメッセージを探していて引っかかったものをデザインモチーフにしました。

一つはヘレンケラーの言葉です。

昨年コテンラジオのヘレンケラーの回を聞いて、改めてヘレンケラーとアンサリバンの奇跡に驚かされ、図書館で借りられる本を何冊か借りて読みました。子供の時に読んだ子供向けの伝記以来です。

ポッドキャストだけでなく本も読んだのは、私がおかれている状況を悲観せずに乗り越えるヒントが言葉としてきっと見つかると思ったからです。

その時に見つけた言葉で一番引っかかったものを使ってデザインにしようとメモをして、今年に入って作業に入りました。

もう一つはアリストテレスの言葉です。

この言葉は私が、「白血病になったことは不運だったけど、不幸とは思いたくない」と思っていることをそのまま表しているような言葉で、もしかしたら学生時代に哲学の授業とかで聞いて感銘を受けて、潜在意識に残っていたものが言葉を変えて出てきたのではないかと、勝手に思っています。

二人の別の偉人が残した言葉ですが、並べると不思議と文章としてつながるような気がします。

Although the world is full of suffering , it is full of the overcoming of it

世界は苦しいことでいっぱいだけれども、それに打ち勝つことでもあふれている

(ヘレンケラー)

Happiness depends upon ourselves

幸せかどうかは自分次第だ

(アリストテレス)

今私がおかれている状況は、だいぶ良くなったとはいえ、再発リスクはゼロではないですし、後遺症にも苦しめられています。さらに、たまに頭にチラつく5年後生存率の数字は、精神的な負担にならないと言えば嘘になります。

でも、苦しいことに打ち勝つようになるべく明るく過ごし、小さな良かったこと楽しかったことを幸せだと感じられるように心がけて生活することが、身体も元気にしてくれると信じています。

また花のプリントについては、前から取り入れたかったデザインです。

もともと花を飾ることが好きだったのですが、白血病になって以来、カビによる感染症対策のため、生花を飾ることが出来なくなっていました。昨年末にようやく解除されて、家族がお正月飾りとして玄関に飾ってくれたアレンジメントの中に私の好きな花があったので、その花を写真に収めてそれをデザインに落とし込みました。

私がいた病棟は、当然ですがお見舞いにお花を持ち込むことが禁止されていました。

なので、同じような病棟にいる患者さんへ、花のお見舞いの代わりとしても使っていただけたらいいなと思いました。

モチーフは一番好きなガーベラです。

ガーベラの花言葉には、希望や前向きなどポジティブな言葉が多く、また色ごとにも言葉があります。

オレンジのガーベラは「我慢強さ」で、病気に打ち勝つ、治療に耐える力を得てほしいと選びました。

またピンクのガーベラは「思いやり」です。どんな立場の人でもお互い思いやりをもって接していきたいという、私自身の心がけでもあります。

ボディ色は春らしく、パーカーはミントグリーンで、ロングスリーブTはセラドンという、グリーンが少し入ったブルー系統のカラーです。

まだまだ不安の残る世の中ですが、この服を着ることで気分を晴れやかにしてもらえたら嬉しいです。

最後に、今の世の中の事。

デザインに入れる言葉は1月13日に決めていたのですが、ヘレンケラーのこの言葉は、今の世界の状況を表したような言葉になってしまいました。

戦火のあの場所でも、私と同じ病気で、まさに治療中の患者さんもきっといるはずで、治療が止まったり、スケジュールが立たなくなることで死の危険が迫っていると思います。

武力で直接奪われる命だけでなく、間接的に奪われる命もあるはずで、報道では見えてこないそういった方たちを想像するととても胸が苦しくなります。

この苦しくつらい状況に、わたしは何も出来ませんが、早く平和な解決ができることを祈るしかありません。

病気を抱えて、日本の医療を求めて避難されてくる方もいるかもしれません。
その方たちにも、私の思いが届いてくれればと願うばかりです。






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g.m.design&art works  野本 昌宏 (がめちゃん)
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