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「愛」って大仰すぎて遠く感じない?


 スピリチュアルなあれこれを読んでいると、必ず出てくる単語、

「愛」

 私、この表現にはずっと戸惑いを感じてきました。


 これね、わからなくもないんだけど、「愛」って言葉が大げさすぎて、わけがわからなくなっている人がたくさんいると思うんですよ。

 なので今回は、よくスピリチュアルとかで出てくる「愛」ってなんなのか、って事を、私が噛み砕いて説明したいと思います。

 ここ日本で、一般的な人が「愛」と聞けば、「愛情」にフォーカスされるんだと思うんですよ。
 恋愛関連か家族愛、子供がいる人だと親子間の愛、なんかを思い浮かべるのではないでしょうか。
 愛で友情を思い浮かべる人は少ないんじゃないかな。

 欧米の人が書いたスピリチュアル本に書かれている「愛」という言葉が意味するところは、おそらく「博愛」とか「隣人愛」なんですよ。

 キリスト教が根付いている文化圏では、一言「愛」として語られても、わりとすんなり理解できるのかもしれませんね。
 ちなみに「隣人愛」というのは、「自分を愛するようにあなたの隣り人を愛せよ」というイエス・キリストさんのお言葉が由来です。

 この辺りの文化背景の違いが、違和感を生むんじゃないかなと思っています。


 さて、そんなキリスト教文化圏にない私たち日本人にもわかるように、スピリチュアルとかでよく使われる「愛」について説明したいと思います。


 よく使われるのが、「自分を愛しなさい」というフレーズ。

 正直、よくわかんないですよね。
 隣人を愛せよ、の方がまだ理解できます。
 なんなら、自己犠牲、の方がよっぽどわかります。

 これね、「愛」っていう大仰な言葉が、理解を阻んでいるんだと思うんですよ。

 これはね、本当はものすごく簡単な話なんです。

「気持ちのいい事をしなさい」

 って事なんですよ。

 例えば、ボランティアで公園や神社のお掃除をしている人たちに、
「どうしてお金にもならないのにそんなことをするの?」
 と聞いてみてください。

 多分、一番多く返ってくる答えは、

「キレイにすると気持ちがいいから!」

 だと思いますよ。

 誰かに道を聞かれて、教えてあげられると、ものすごくいい気分になりませんか?

「良いことをすると気持ちがいい!」

 と感じる人はたくさんいると思います。

 他にも、天気のいい緑溢れる公園で散歩したり休憩したりするのって、とってもいい気分になりませんか?

 旅行して、ずっと憧れていた場所に自分の足で立ったとき、舞い上がるようないい気持ちになりませんか?

 わくわくするような、胸がすくような、晴れやかな気持ち。

 そんな気持ちになれることを、たくさんするといいんです。

 これがね、自分を愛する事なんです。

 いい気分で満たされると、人は自然とその「幸せ」を誰かと分かち合いたい、と思うようになります。


 例えば、たまたま空いた時間ができて、その時間に一人でお買い物をするとします。
 前から気になっていた新商品を、じっくり吟味してお買い上げ、いい気分になって、これまた前から気になっていたカフェに一人で入って、一番興味を引かれたケーキを注文します。
 ケーキを一口食べて、
「なんて美味しいんだろう! こんなに美味しいケーキ、○○にも食べさせてあげたい!」
 と思ったなら…

 はい! それが愛なんですよ!
 これが、いわゆるピュアな「愛」です。

 気持ちの良さが自分の心から溢れてこぼれる、それが「愛」です。

 緑あふれる公園を散歩していると、幸せすぎて、「すべての生命に祝福あれ~」なんて思いませんか?

 そこまで思わなくても、せめてこの公園にいる人が、一日中ハッピーでありますように! なんて祈りませんか?

 それが「愛」だったんですよ~~

 ものすごく身近じゃないですか?

 欧米では、チャリティって言葉や活動がありますよね。
 これはおそらくキリスト教的な背景があるからこそだと思いますが、慈善活動というのは、本来こういった、「分かち合う」ことで感じる事のできる「愛」に触れる事で、自分を満たすためでもあると思うのです。

 そうです、逆からでもスタートできるんですよ。

 例え自分に余裕がなくても、「良いことをすると、気持ちがいい」のは同じなんです。

 すると、「いい気持ち」が瞬時に自分を満たしてくれるんです。

 いい気分で満たされると、人は自然とその「幸せ」を誰かと分かち合いたい、と思うようになります。
 
 ね?

 ここで、ものすごく晴れやかないい循環が成立するんですよ~。

 心がいい気分で満ち足りていたなら、現実もついてきます。

 愛って、一度気付いてしまうとね、あとはどんどん大きくなるばかり。
 それこそ雪だるま式ですよ!

 楽しんで欲しいです。

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