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スゴロックスいちの「実務家」!島野プロデューサーにインタビューしました🎤

こんにちは!
スゴロックスです。

ぼくたちは、4月に立ち上がったばかりの小さなゲーム会社ですが、数々のヒットコンテンツ製作に関わってきた、エンターテインメント分野のスペシャリストが集まっています。

今回は、スゴロックスのゲームプロデューサー、島野光弘さんにインタビューを行いました。

✅プロデューサーとして大事にしていることは?
✅ゲームづくりで大事にしていることは?
✅この先の「ゲーム」はどう変わる?

長くゲーム業界にいらっしゃる島野さんならではのお話を聞いてまいりました🎤

ゲーム業界人の「人柄の良さ」に惹かれて業界へ

ーまずは、ゲーム業界に関わるようになったきっかけを教えてください。

島野さん(以下、島野と表記)「私のファーストキャリアはゲーム業界ではなく、映像関連の仕事でした。だけど、当時の映像関連の世界では合わないなとを感じる部分もあって、『今後の自分の人生、どうしようかなぁ』と考えていました。」

島野「で、当時可愛がってくれていた人に、悩んでいる話をしたんです。そうしたら、ゲーム会社を紹介してもらえて、アルバイトとして入ったのがきっかけです。」

島野「そこで感じたのは、ゲーム業界人の人柄の良さでした。当時、ゲーム業界は新しい業界だったということもあって、年功序列の考えも比較的うすく、一緒に働いていて非常に魅力的で優しい人ばかりだと感じました。その『人柄の良さ』が決め手になって『これは、この業界でやっていける』と思ったんです。」

島野「ゲーム業界に入ってもう32年になりますが、この時期の体験が、今でもゲーム業界にいる理由だと思っています。」


映像が最初だったんだ...

「実務家」としてのプロデューサー

ー島野さんは社員になられてすぐに、プロデューサーに就任していますよね。これはどういう経緯なんでしょうか?

島野「アルバイト時代、契約社員時代にやってきたデバッグ、契約管理、進行管理を通して、ゲームの作り方全体を学んでいったことが大きいです。そこを評価して頂いたのだと思います。」

島野「私は、いわゆる『企画』等、特化した業務はあんまりやってきていなくて、どっちかと言えば全体を管理する役割を担ってきました。その範囲はプロジェクト全体だったり、スタッフ全員だったり、お金や契約だったり、多岐にわたります。」

―お話を聞いていると島野さんは、全体を見通す実務家のようなイメージがあります。

島野「実際、ゲーム作りの『全体』を見れる人ってなかなかいないんですよ。そういった意味では貴重な経験をさせていただきましたし、その経験は今も活きてると思います。」

ーゲームをプロデュースされている中で、大事にしている、決めていることなどはあるのでしょうか。

島野「私の場合は、『上手く回していく』ということを重要視しています。何事もそうだと思いますが、『こういうゲームを作りたい』と旗を立てる人と、それを実現するために色々と動くタイプの人に分かれると思うんですよね。私の場合は後者です。」

島野「大変有難いことに、私のキャリアの中で日本屈指のゲームデザイナー、プロデューサーと言った、レジェンド級の人たちと一緒にお仕事する機会に多く恵まれたことがありました。」

島野「今までのキャリアを通じて、そういったレジェンド級の人たちが掲げる『やりたいこと』を実現するために動いてきましたし、そのスタンスはこれからも大事にしていきたいと思っています。」

ースゴロックスで言うと西P(弊社代表西山)が『旗を立てる』タイプなので、そういった意味でも島野さんの存在って大きいなと改めて感じました。

島野「そうですね。スゴロックスの場合は西P(弊社代表西山)っていう強力なプロデューサー、柱となる人物がいるので、『彼が実現したいことが円滑に進むように動く』ことに私は長けていると思っているし、心がけているところですね。」


支える人がいてこそだね

新しいテクノロジーを、どうゲームに落とし込むか?

ー今までの約20年のプロデューサー歴の中で、思い入れのある作品はありますか?

島野「それで言うと『エンドオブエタニティ』ですね。2010年にリリースしたRPGタイトルだったんですけども、北米・欧州、アジアでリリースされました。」

エンドオブエタニティのゲーム画面
引用元:https://www.4gamer.net/games/088/G008849/20100120016/

島野「『エンドオブエタニティ』が発売前に注目されたポイントが、銃をメインとしたRPGだったことなんですよ。」

島野「昨今のRPGだと『銃をゲーム内で使う』ことに違和感はないと思います。ですが、この当時は『RPGでのゲーム内で銃を使う』という事例はあまりなかったんです。『銃を撃っちゃったら、人間は一発で倒れちゃうから、そもそもゲームにならないよね?』っていう空気感だったんですね。」

ー確かに、一発攻撃が当たったら倒れちゃうゲームとなると、中々シビアですね。

島野「ですが、エンドオブエタニティは『銃を撃っても一発では倒れない』システムと設定(ストーリー的な)がありました。しかし、社内でも理解されない部分も多かったです。『なんで銃で撃たれたのに生きてるの?おかしくない?』って…(笑)」

ー当時は相当尖っている考え方だったんですね…!

島野「あとは、当時の新しい技術を使ったという点も思い出深いです。当時物理演算、物理エンジンっていうのがキーワードとして出てきたときだったんですね。」

島野「で、当時私達は『物理エンジンの凄さが伝わるにはどんなゲームにしたら良いか?』ということを考えていました。当時物理エンジンの凄さが伝わりやすいのが、爆破だったり、服のひらひらだったり、髪がなびいたりとかそういうことだったんです。それをきっちり作っているということを伝えたいと考えていました。」

島野「なので、主人公の一人である女の子のスカートがミニスカートに変更できたのですが。バトル中回転しながらアクロバティックに銃を撃つのでミニスカートを履いているとパンツが丸見えになっちゃうんです。」

ー確かに、『物理法則に従って動く』エンジンを導入して『ミニスカート』の衣装をキャラクターに着せて『回転しながら銃を撃つ』となると、それは見えちゃいますよね…。

島野「ミニスカートをそのまま実装するかは結構悩みました。ですが、そのミニスカートの衣装は異常に高価で入手が困難だったこともあり…」

島野「エンジンの性能を見せるためにも必要だったというか、隠すぐらいだったら見えちゃっていいんじゃないのっていう。かなりやりこんだ人だったら、その結果手に入れた衣装を着たときに、見えちゃってもしょうがない…って割り切った感じです。その結果、『パンツゲー』なんて揶揄されてたんですけど…(笑)」

ー物理エンジンを使った、色々な意味で斬新な演出だからこそ、ユーザーさんも反応してくれたんでしょうね…(笑)

ー今では当たり前の『物理エンジン』ですが、当時からすると最先端の技術だったと思います。ですが、前例が無いゆえの、開発側のお悩みも感じたお話でした。


新しい技術への挑戦って大変だ...

「ジャイアントキリング」が対戦ゲームの醍醐味

ースゴロックスは『対戦ゲーム』が主軸の会社だと思います。島野さんから見た『対戦ゲームならではの良さ』について伺いたいです。

島野「シミュレーションゲーム全般に言えることかもしれませんが、対戦相手が居るので『ゲーム内で同じ行動をしても、(相手の行動次第では)同じ結果にならない』ことだと思います。」

島野「もっと言うと、自分が戦略を考えたり、スキルの使いどころを変えたり、いろいろな工夫をすることで、自分よりレベルが格上の相手や、プロと呼ばれるような人にも勝てちゃう可能性があるってことです。これは夢があると思います。」

島野「サッカーとか野球でもジャイアントキリングという概念がありますよね。相手を徹底的に研究して、作戦を練って、勝ちを狙いに行く。レベルだけが全てじゃない世界。これが対戦の醍醐味だと思います。」

ー工夫次第でどこまでも強くなれる、ということがポイントなんですね。

ーいちゲームユーザーとしては、確かに『格上にも勝てる可能性がある』ゲームは夢があります。研究のしがいがあるし、その分、骨の髄までしゃぶり尽くすといいますか…長く『遊び尽くせる』ジャンルだと思いました。


ユーザー第一のスタンスを貫く

ー島野さんがスゴロックスにジョインした理由を教えてください。

島野「一番は、西山のやりたいことに共感したっていうところですかね。私の今までの経歴の中で、いろんな人と仕事をしてきましたけど、西Pならではの良さを感じてます。西Pが好きだから西Pの会社に入ってるんです(笑)」

島野「あとは、西Pのユーザーを一番に考えているスタンスに共感しているという点も大きいです。会議している時も『ユーザーが一番』ってしきりに言うんですよ。ユーザー第一で考えたいっていうところが、会話の端々に出てくるんです。私はそこに共感してます。」

島野「やっぱり、ゲームのリリースを楽しみに待ってくれている、ユーザーさんの期待は裏切りたくない。ユーザーさんにとにかく楽しんでもらいたい、それこそ『脳汁が出る』ような体験を味わってもらいたい。そう心がけています。」

ーこれからやっていきたいことについても教えてください。

島野「これはやっぱり、世界一の対戦ゲームを作るっていうことが会社の一番の目標であるので、その目標に向かって着実に進んでいきたいと思っています。」


世界一!

ゲームのあり方は変わってきたし、変わっていく。

島野「この十数年で、ゲームのあり方は大きく変わってきたなと感じています。例えばRPGとか、ストーリーを重要視したゲームは、昔は『動画サービス等でゲームプレイを配信したらダメ』といった制限がかかっていました。ゲーム会社と配信者の関係って、『敵』に近かったんですよ。」

島野「なぜなら、配信等をみてネタバレしちゃったら、犯人を知っちゃったら、まだ購入していないユーザーはそのゲームを購入しない可能性があるから。でも、昨今のユーザーさんはそんなことはない。そのゲームの犯人や真の敵を知っていても、面白いと思えばソフトをを買ってプレイしてるじゃないですか。」

島野「逆に、全く興味がなかったゲームタイトルを、自分の好きな配信者とかストリーマーさんがやってくれることで、『こんなゲームだったんだ』って知ってもらえる。言い換えれば、配信者がユーザー層を広げるきっかけになってくれる。今となっては配信者が『味方』になってくれている側面が大きいです。」

島野「今は配信者に自社のゲームをどんどんプレイしてもらうことを奨励していたり、オフィシャルの案件でゲームを配信してもらったりする事例が増えてきました。この例一つとっても、『すごくゲームのあり方が変わったな』と感じています。」

島野「こういう変化は良いことだと思っています。ゲーム会社『だけ』ではなく、配信者も含む、ゲームを取り巻く色んな人を許容して、共存して、一緒に業界を盛り上げていくみたいな世界観になってきた。」

島野「その流れはますます発展するでしょうし、ここにWeb3的なユーザー参画の考え方が絡むと、ユーザーが求める方向にタイトルを動かすことができる。」

島野「私たちがチャレンジしているWeb3×ゲームの在り方は、そういう世界観です。あるユーザーが『こういうふうにしていこうよ』と言い、多くのユーザーが同意したら、その通りにゲームが変化していく、変化させることができる可能性がある。」

島野「私たちがやっていることはまさしく、ユーザーと一緒にゲームを作り上げていくみたいなことだと思いますし、そういうことができる時代にもなるだろうし、スゴロックスとしても切り拓いていきたいなと思っています。」

ー本日はありがとうございました。

スゴロックスは「つながりをつくる企画プロデュースカンパニー」です。

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