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理想のカフェを初めて目にする事が出来て感慨深い話。(「DAWN -AVATAR ROBOT CAFE Ver.β(分身ロボットカフェ常設実験店)」

 「すべての人に社会とつながり続ける選択肢を」と掲げて6月にオープンした「DAWN -AVATAR ROBOT CAFE Ver.β(分身ロボットカフェ常設実験店)」に行ってきました。そこで心底感動した事を記録しておきます。

 「分身ロボットカフェ」とは、株式会社オリィ研究所が主宰・運営する、ALSなどの難病や重度障害で外出困難な人々が、分身ロボット「OriHime」「OriHime-D」を遠隔操作しサービススタッフとして働く実験カフェです。私たちはこのカフェの開催によって「動けないが働きたい」という意欲ある外出困難者たちに雇用を生み出すと同時に、人々の社会参加を妨げている課題をテクノロジーによって克服することを目指しています。

 2018年よりクラウドファンディングでの支援者を中心に実験カフェは3回開催されていたのですが、仕事で足を運ぶ事が中々出来ず、今年の常設に伴い念願の来店となりました。常設出店という形は本当に大変だったと思いますが、非常に意義のある出店であり、今後も拡大する事を期待します。

 実はオリィ研究所には学生時代から強い関心があり、新卒時に現職と比較しても入りたかった企業の1つです。
 その理由は、私が目指す「誰もがありのままで居場所を感じられる社会」へ繋がる開発とサービスを展開しようとしていたからで、カフェという日常の居場所を通して、障がいをはじめとする、健常者の方々が普段関わる事の少ない価値観を知る機会が増えて欲しいと思っていたからです。
 同時に、個人や社会の障がいによって、働く機会や居場所を奪われる人がいる事に強い課題感を抱えていたので、まさにOrihimeを通してパイロットの皆さんがカフェスタッフとして働く現場は理想そのものでした。

 また、カフェ業界で最近注目をしていた「カンカク」さんの展開する「TAILORED CAFE」がコラボという形で、今回の分身ロボットカフェが実現したようです。
 この「カンカク」さんの掲げる「テクノロジーとクリエイティブの力で、新しいライフスタイルを創り出す。」というビジョンも、私がまさに某スターバックスで実現していきたい事だったので、非常に嬉しいコラボだなと思いつつ、ここのカフェには某スターバックスが支援出来たら良かったなと少し悔しい気持ちもありました。笑
 以前カンカクさんのHPを拝見した際は、この分身ロボットカフェへ参画している事は分からなかったので、常設実験店のオープンに伴いその名前を見て非常に驚きました。素敵な企業様ですね。

 唯、先日来店した上で一番の驚きと嬉しかった事は、奇遇にもここで働かれているとあるパイロットさんが元PTRさん(スターバックス従業員)である上に、このOriHimeとコーヒーを通してまたお客様とスタッフの皆さんに笑顔を届けているという事です。そして、その環境をつくれる仕事は本当に魅力的だなと改めて思います。テクノロジーの力は凄い。

 身体的理由などで普通のカフェで働く事が出来ない人は大勢いますが、分身ロボットカフェでならそれが実現する、というのは本当に嬉しい事ですし、その意欲や才能が生かされ、様々な仕事へ参画出来る機会が少しずつ増えている事は本当に素晴らしい事だなと感じます。
 健常者が中心の職場にいると、非常に打算的かつ理不尽な理由で障がいを持っている方を雇用できないシーンなど沢山目にしてきたので、この新しいサードプレイスには唯々感服させられました。

 カフェを利用したレビューも記録しておきます。

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 入り口からスタイリッシュかつオープンな雰囲気。

【非常に良かった事】
・パイロットの皆さんが非常に楽しそうに(声色で伝わる)働いていること
・予約制スペースとフリーのカフェスペースの垣根がないこと
・カフェスペースが割と広く、立地も人目につきやすいこと

→偶然来店した方が、新しい価値観に触れられる事が本質的な意義だと思っています。
・テレバリスタOriHimeが人型に拘っていること
→最近は世界一のバリスタの動きがプログラミングされたドリップマシンなど色々あるのですが、「パイロットの方が淹れる」事の価値を最大化させるような作りで本当に感激しました。
・パイロットの方のプロフィールが分かりやすく、コミュニケーションが苦手なお客さんでも会話がしやすそうなこと
・人よりもOrihimeの存在感が強く、ある種ここでは人がマイノリティのように感じられる体験になること
・カフェとしてのクオリティ、サービス、環境が素晴らしいこと
・予約制カフェのご飯が非常に美味しいし、コミュニケーション時間の設計などもストレスなく非常にベストなこと
・パイロットの皆さんのジョブローテーションがしやすそうなこと
→10時から12時まで会社受付をして、12時からカフェで働くとかが可能

【今後期待したいこと】
・都心中心に数店舗展開すること
→中のオペレーションは分かりませんが、パイロットでないカフェスタッフの方は割と余裕がありそうだったので、生産性を高めてこの常設実験店の売上でスケールしていく事が可能そうに見えました。きっと大変な事めちゃくちゃあると思いますが...
・パイロットの皆さんのジョブローテーションと転職
→既にスカウトされたりしているそうですが、様々な仕事の中にOriHimeの存在は必要とされると思います。パイロットの皆さんの才能と意欲を生かせる場所が、このカフェを起点に広がっていくことが楽しみです。私もどこかで導入できないか日々検討します。

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  テレバリスタOriHimeはまた次回体験しに来ます。

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 非常に使いやすいバリアフリーの店内。

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 今回予約席でお話してくださったパイロットさんはお絵描きが得意とのことで、LINEスタンプを沢山出されていたので早速DLしました。

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 「ひだまりラボ」という名前で出てきます。可愛い。

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 あと料理もめちゃくちゃ美味しかったです。


 改めて、福祉×テクノロジーの可能性にワクワクしています。私は就職を機に小学生の頃から関わってきたテクノロジーの分野から抜け出し、サービスや人事制度、日常に近い居場所作り、そしてビジネスの基礎を学んで来ましたが、もう一度テクノロジーの世界に戻りたいなとウズウズさせられました。


 同時に、ビジネスマンとして新規事業を絶対に成功させるスキルも今後最優先に身につけていきたいと思います。
 福祉×飲食でビジネスをスケールさせるのが非常に難しい事は重々承知しているのですが、今回のDAWN -AVATAR ROBOT CAFE Ver.β(分身ロボットカフェ常設実験店)」のようなカフェが必要な場所に必要なだけ展開できる未来を形にしていきたいですね。

 オリィ研究所が展開するOriHime関連のサービスに関心がある方は是非、今の職場や生活に導入してみて欲しいです。私も今回の経験から、改めてやりたい事が増えたので、引き続き挑戦していきたいと思います。

 そしてこれからも、この理想のカフェに足繁く通って、ワクワクできる未来を描いていきたいなと思っています。

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