【インストラクター・TT受講者向け】戦士のポーズ2を通じてのヨガの深掘り
今回は戦士のポーズ2で前足を開くのが苦手な人に向けたお話です。
また、ヨガインストラクターやTTを受講している人にとって面白い内容になったのではないかと思います。
もちろん、基本は戦士のポーズ2で前足が開かない悩みを持つ人の為の内容ではありますが、一つのテクニックの話ではなく、もっとヨガの深さや楽しみ方に触れた内容となっています。
戦士のポーズ2で足が開かない時にどう考えるか
戦士のポーズ2で足が開かない時。
苦手な人は足を外に開こうとがんばりますが、やっても変わらないままでいることが多いです。
この時発想を変えて、足を開くのではなく、足を固定して体幹部(骨盤・恥骨)の方を動かすように意識してみましょう。
動かなかった部分に刺激が入るのを感じられますよ。
通常、筋肉は停止から起始に向かって動きます。
ダンベルを持って上腕二頭筋を収縮させた場合、手が肩に近づきます。
しかし、これが懸垂だった場合はどうでしょう?
今度は手が固定されているので、肩が手に近づきます。
このように、必ず決まった方向に動かさなければいけない訳ではなく、場面ごとに適切な力の流れというのは変わっていいものなんです。
戦士のポーズ2でいえば、必ず足を外に開かなければいけない訳ではありません。
・足から恥骨を遠ざける
・仙骨を大転子(大腿骨)に近づける
ことをイメージして練習してみましょう。
そうそう。
一番大切なことは、下っ腹(丹田・バンダ)の力を入れたまま行うことが大切です。
練習方法
膝が開かない場合
前足を開くのではなく、後ろ足を外にずらして膝を正面に向かせます。
そこからもう一度後ろ足のポジションを戻して。
前足を固定して、骨盤(恥骨)を内ももから遠ざけましょう。
もっとシンプルな形で説明します。
股関節のウォーミングアップとしてこのような体勢から。
太ももの骨を外回しするエクササイズがあります。
このエクササイズ自体はとても効果的です。
開いたり閉じたりするのを10回程度繰り返すだけでも、股関節周りによい刺激が入りますよ。
このエクササイズで股関節が上手く動かなかった場合。
足(末端)を動かすのではなく、骨盤(中心)を動かしていきましょう。
足を先に開いた状態から。
骨盤を戻します。
すると、内ももから骨盤にかけて固まっていた部分が伸びるのを感じられますよ。
また、仙骨と大転子がよって、お尻の筋肉を使っている感覚も得られます。
この感覚はそのままウォーリア2に活かせる感覚です。
発展法について
発展法とは、やさしいポーズで掴んだ要素を活かして、もう少し難しいポーズにチャレンジすることです。
この練習をもっと効果的にしようと思った場合。
引く足は浮かせた方が、より大きな動きがしやすくなりますよね。
もっと引き上げてから。
上半身を整えると、アルダ・チャンドラーサナ(半月のポーズ)になります。
そして、ここから前の膝を曲げて足をおろすと、戦士のポーズ2となります。
こんな風にポーズとポーズはつながっています。
そのポーズがとれることだけを考えるのではなく、そのポーズをとる為に必要な要素を考えながら練習してみてください。
そのヒントは、すでにもう自分ができているポーズや、もっと簡単にできるのに試していなかった動きの中に隠れているものですよ。
そして、すでにできる動きを超できるように洗練させていきましょう。
すると、今までできなかったものができるようになっていますからね。
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ライタープロフィール
■芹澤宏冶(せりざわこうじ)
■身体の硬い人の為のパーソナルヨガスタジオ顔晴る(がんばる)ジム代表
■ストレッチトレーナー10年。ヨガインストラクター8年 。少林寺拳法四段。元立教大学体育会少林寺拳法部監督。
■17年でのべ40000レッスン。
■開脚本2冊執筆。発行部数計70000部
■身体の硬い人はいません。いるのは身体が硬くなる使い方をしている人だけです