【忖度なき採点&寸評】なりふり構わずつかんだJ1残留。歓喜はなく、ただ安堵。それが唯一残ったプライドでした。
【前書き】
パトの笑顔、最高!!!
しかしこちとら、残留を達成したときの率直な思いは
「ふぅ」
でした。
うれしいとか、悔しいとか、ではなく、来年もJ1で戦うことができるという安堵。
それに尽きました。
松波監督や選手たちのコメントを見ても、手放しで喜ぶようなコメントはなく。
コロナでチームは崩れ、宮本監督と別れも経験しました。
夏場の大型連戦で、チームはボロボロになりました。
一時は本当に落ちるんじゃないか、と思いました。
攻撃的な志向も捨て、守り倒して勝ち点を取った試合もありました。
なりふり構わぬ戦いでつかんだ残留。
ここは俺たちが目指した場所じゃない。
そう吐き出すことだけが、ガンバに残ったプライドでした。
【戦評】
キックオフ時は大分の3ー6ー1に対し、4-4-2でスタート。
フォーメのかみ合わせが悪い時は、ボールの主導権を握れるかどうかがポイントになることが多いですが、いつも通り主導権は相手に・・・
すると右サイドを徹底して狙われてしまいました。
大分は左センターバックの三竿をかなり高い位置に上げ、左WBの香川、左ボランチの下田、左シャドーの町田が近い距離に。
このうち、3人が三角形をつくってボールを回し、ひとりが裏に飛び出すことで、倉田、山本、高尾の3人で守るゾーンを攻略してきました。
うまくCBもスライドして、数的不利を解消できればいいのですが、CBのふたりは中央で呉屋のマークに気を取られ、さらにラインも下げられてプレッシャーをかけられず。
結果、パトリックが守備に下がり、チーム全体のラインが下がる結果となってしまい、2失点を喫しました。
相手のパスミスでつかんだワンチャンスから、山本のラストパスをパトが合わせて1点を返しましたが、残留に向けて必死な相手に対し、球際や攻守に切り替えでも上回られるなど、苦しい前半でした。
しかし後半は高尾に代えて昌子を投入し、こちらも相手と同じ3バックに。
前半苦しめられた右サイドも、井手口がフォローに回って数的不利を解消すると、昌子を中心にラインを高く上げることで、DFラインと前線の距離を圧縮。
狭いスペースでのやり合いとしたところで、井手口のボール奪取力も発揮されやすくなり、後半は個の能力差を発揮していく展開に持ち込みました。
倉田のシュート?を、ゴール前でパトリックがわずかに触り、この日2点目で同点に。
さらに途中出場した山見が、果敢に仕掛けてシュートを放つと、相手ハンドでPKをゲット。
これをPK職人wwwパトが決めて勝ち越し。
元?AKBのさっしーも来場した大分で、残り3試合で残留を決めました。
【採点&寸評】
【GK 1 東口 順昭】5・5
さすがの神でも、味方のシュートは止められまへん。
さらに元味方(呉屋)にもやられちゃいましたが、絶妙なタイミングの飛び出しなど、レベルの高さはさすがでした。
リード後の終盤は伝統芸能「ボール取りそで取らん」で時間を稼ぎまくり。
【DF 14 福田 湧矢】5・5
90+1分交代。
左MFで先発、3バック後は右WBに。
複数ポジションをこなし、どのポジションでも高強度を保てる当たりは頼もしいですが、ボールを奪ったときの判断などはまだ課題あり。
左サイドでプレーした際の、福田の右足クロス→パトのラインは、もう少し精度を磨けばチームの武器になりそうな予感。
【DF 27 髙尾 瑠】4・5
46分アウト。ミスマッチの解消ができず、苦しい45分間に。
自身のマークを見逃して裏を取られるシーンも散見。
ボール保持局面では力を発揮しますが、まだ守備者としては学ぶことが多いですね・・・
【DF 13 菅沼 駿哉】5・0
相手に主導権を握られた前半、ずるずるとラインを下げ、苦しい状況を招きました。
外から見ていれば明らかなミスマッチも、なかなか中では修正できません・・・
【DF 16 佐藤 瑶大】4・5
まだ人を動かして守る、というレベルには到達していません。
パワー系FWには真っ向勝負もできますが、駆け引きのうまい相手には苦しめられる印象。
まだまだ学ぶことが多いですねえ。
【DF 4 藤春 廣輝】4・5
クロスを絶妙なヘッドで合わせて先制!!
と思わせる美しいオウンゴール。リオ五輪以来でしょうか。
ただマークを放さず、先に触るという基本原則は忠実にこなしていたからこそ、と思うと、そこまで悪いプレーだったとも・・・
怪我が軽症でなによりでした。
【MF 10 倉田 秋】5・5
65分アウト。
前半は守備に追われましたが、後半は3ボランチの一角から攻撃参加も。
貴重な同点ゴールに絡み、仕事は果たしたと言えるかと。
【MF 15 井手口 陽介】6・5
守備の仕事はもちろん、攻撃に絡む回数がだんだんと増加。
その中でミスもありますが・・・
BOX to BOX(自陣ペナルティーボックスから、相手ペナルティーボックスまで)の動きができるようになってきました。
【MF 29 山本 悠樹】6・0
90+1分アウト。
一瞬の隙を見逃さなかった先制アシストはお見事。
ただ守備の強度が低く、球際で負けてしまうところはまだまだ課題ですねえ。
【FW 18 パトリック】7・0
きっちりと面でとらえた1点目。
カスあたりの2点目。
ともにゴール前でしっかりとゴールを奪えるポジションに入ったことがすべて。
高さだけでなく、ポジショニングで奪った2点にしびれました。
そしてPK。
もはや疑いませんwww
ただ思い切り体ひらいたキックは、読まれまくっていましたけどwww
【FW 39 宇佐美 貴史】5・5
76分アウト。
前半はどこかテンションが低く、気持ちが乗っていないときの宇佐美でした。
後半はボールが入れば細かいタッチと推進力で、シュートまで持ち込む本来の姿に。
決めきれなかったことは課題ですが、今年なかなかみられなかった、しなやかかつ、鋭い動きが失われていなかったことに少し安心しました。
【途中出場】
【DF 3 昌子 源】6・0
46分イン。
2か月ぶりの復帰でしたが、さすがでした。
寄せる判断、ブロッキングの技術・・・
やはりレベルの違いはみせてくれました。
【FW 37 山見 大登】6・5
65分イン。
今やガンバの未来。
迷いなき仕掛け、右でも左でも関係のないシュートまでのスムーズさ。
来季のレギュラー候補です。
【MF 8 小野瀬 康介】5・5
76分イン。
【DF 26 柳澤 亘】―
90+1分イン。
時間短く採点なし。
【MF 6 チュ セジョン】―
90+1分イン。
時間短く採点なし。
【松波 正信監督】6・5
後半の修正はお見事でした。
いつの間にこんな修正能力を身に着けたのか・・・
木山コーチではないか、という噂もありますがwww
しかし12年にはJ2降格の憂き目にあったミスターガンバが、誰よりもベンチで感情をみせて、残留に導いてくれたことは、素直に喜びたいと思います。
ありがとうございます!!!
散々悪口いってごめんなさい!!!
【あとがき】
大分戦後、数多くのメディアでガンバ片野坂監督招へいの報道がありました。
前半、ミスマッチをうまく作り出して2点を奪うあたり、日本ではかなり早い段階からポジショナルプレーに取り組んできたカタノサッカーの一端を見た気がしました。
そんなことを考えながら試合をみていたこともあり、「こうやってスペースを突く動き、ガンバの中で得意そうなのは誰かな」「来年、この中でガンバでプレーする選手いるのかな」など、ごちゃごちゃと考えながら試合を見ていました。
このテーマについて書き始めると、かなり時間がかかりそうなので、また改めて書きたいと思います!!
【サポートのお願い】
GAMBA ECHOも今季の目標であったJ1残留まで、まずは完走することができました。
うだうだ文句の多いnoteですが、僕自身こうやって文字でガンバと向き合い、SNSのフォロワーの皆様から色々なご意見もいただけることで、すごくガンバのサッカーに対しての理解が深まっているような気がしています。
今後も続けていくために、毎回サポートのお願いもさせていただいております。面白いと感じていただければ、サポートのほうもお願いいたします!
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ガンバを深掘りしまくる場所として、これからも頑張ろうと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします!!
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!
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