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【忖度なき戦評&寸評】韓国王者と価値あるドロー▲ 矢島慎也の戦術的価値が光った全北現代戦
【前書き】
寝不足です。
しかし気分は悪くありません。
韓国で4連覇中の王者に、2点差を奪い返してのドロー。
これは純粋に、評価してもいい勝ち点1だと思います。
個人的感想としては、播戸さんの解説にイライラしっぱなしでしたが(笑)
まあ眠気覚ましにはよかったのかもしれません・・・
ではさっそく試合内容に。
【試合総評】
スタメンはタンピネス戦の4バックから、3-4-3(3-6-1?)に変更してきました。
復帰したヨングォンを加えて3バックで中央を固め、守備力のある奥野を起用した点でも、やや守備重視の考えがあったのかな、と思いました。
しかし・・・
立ち上がり、あっさりと失点。
相手GKからのロングボールに、昌子が相手の要警戒FWイリュリッチに競り負け。昌子は一瞬スイッチが入るのが遅れ、相手の得点源をゴール前でフリーに。その流れでボールがつながり、決められてしまいます。
もうこれは戦術どうこうの問題じゃないすね。
松波監督もこうコメントしています。
Q「守備に関して何か深刻な問題が生じているのか、そして改善する点などがあれば教えてください」
松波監督「特にはないですけども、ああいうセカンドボールに対しての反応だったりとかポジショニングというのは少し、アバウトなところはあったのでそこは、大きな問題ではなく詳細なところ、ディテールのところをもっともっと詰めていかないとああいう2失点につながってしまうので、大きな問題ではないですけど、そういう小さいものの積み重ねだったと思います」
はい。個人の問題です。
さらに前半17分、全北現代の日本人MF邦本のミドルシュートが、井手口に当たってコースが変わり、ゴールへ。
この時ばかりは、しゃべりすぎでうざかった播戸さんの解説に納得しました。
「僕らの時代は、シュートに背中を向けたりすると怒られた」
井手口は寄せてはいたものの、体で止めてやるという気迫は感じられませんでした。ナイス指摘です。播戸さん。
ああ、もうあかんな。寝ようかな。
そんな風に思っていましたが、ここから突如、反撃が始まりました。
2点リードした全北の守備が、甘くなったことで、ガンバはウイングバック&3トップの特性を生かした攻撃が機能し始めます。
右サイドは小野瀬が幅を取り、サイドバックとサイドハーフを引き付けます。
その結果、できたセンターバックとサイドバックの間のスペースで、3トップの右に入った矢島がどんどんボールを引き出して、PA内に侵入できるように。
パサーのイメージが強い矢島ですが、この日は相手のスペースを突く動きが秀逸で、間違いなく攻撃のキーマンとして機能していました。
一方で左サイドは、宇佐美が中に入ってくるところの左前に空いたスペースを、藤春が生かす形でした。
ここで大きかったのは、やはり藤春のスピード。全北の左サイドハーフが守備時は藤春に付ききれず、攻撃時は藤春の戻りを引きはがせず。
攻守で優位に立ちました。
そんな中で1点目。
前半27分、左前に空いたスペースに、ヨングォンがタイミングよくボールを流し込むと、これを藤春がダイレクトで中央へ。
そこにパトリック!!!
ドンピシャのヘッドで合わせて、1点を返しました。
さらに31分。
左サイドでボールを持った宇佐美を警戒し、相手の4バックがぐっと左サイドに収縮します。
その大外を狙っていたのが矢島
相手左SBの大外を取って裏をつくと、宇佐美からの正確なサイドチェンジを、ダイレクトで中央へ折り返し。
これを再びパトリック!!!
今大会2試合で3ゴール目となる得点で、同点に追いつきました。
もちろん決めたパトリックは素晴らしいのですが、相手の隙をついた矢島の動きが光りまくった2点目でした。
後半は暑さのせいか、両チームともどこか気の抜けたような展開に。
途中出場したペレイラのポストプレーから、宇佐美が放った後半24分のシュートが唯一の決定機でしたか。
両チーム、引き分けでいい、といったような空気も感じたことは日韓戦としては残念でしたが・・・
とはいえ、貴重な勝ち点1を手にしました。
【採点&寸評】
【GK 1 東口順昭】5・5
2失点に責任は問えないでしょう。これといった目立ったセーブも少なかったですが、変なミスもなし。スペイン代表GKウナイシモンのミスを見たこともあってか、ミスがないことが何よりだと感じてしまいます
【DF 3 昌子源】5・0
立ち上がりの失態は言い訳できないでしょう。ヘディングでの競り負けは仕方がないとしても、そのあとフリーにしてしまったことは言い訳できないはずです。
播戸解説員にもディスられまくっていましたね(笑)
ただその後は立て直し、ペレイラへの素晴らしい縦パス、試合終了間際にはあわやのピンチに鋭い読みでカバーするシーンもありました。
【 DF 4 藤春廣輝】6・5
同サイドから縦に走るボールを、ダイレクトで正確に合わせたクロスボールは芸術的でした。
いや、藤春らしくない(笑)
やはりかれは頼もしいSBですね。
後半7分に交代。足がつっただけならいいのですが、心配です。
【DF 5 三浦弦太】5・0
守備は相手FWに競り負けるシーンもありましたが、試合中に修正した当たりは及第点でしょうか。
ただ攻撃が・・・
小野瀬と矢島の立ち位置で相手を引き付けて、深く押し込んだ際、いつもフリーでボールを持ち運べたのですが。
そのパス精度がひどい。
前半のボールロストは、50パーセントぐらい彼のパスが起因となっていたように思いました。
昌子が右のほうがいい気しています・・・
【DF 19 キム ヨングォン】6・5
さすがのひと言。
後半、一本怪しいミスがありましたが、それ以外はパーフェクトでしょうか。
守備は厳しくいく場面、泳がしておく場面などの使い分けが素晴らしい。
攻撃の持ち上がりも、右の三浦とは大きな差が・・・
さすがアジアを代表するDFです
【MF 8 小野瀬康介】6・0
賢い選手ですね。矢島との相性がとてもよかったように感じます。
賢い選手がふたり近くでプレーすると、お互いの位置を見ながら相手DFのズレを作り出せるように思います。
相手左サイドにもう少し攻撃力がある場合はどうなるか不明ですが・・・
【MF 15 井手口陽介】5・5
中盤での厳しい守備はありましたが、シュートブロックが甘くなったプレーには反省を求めます。
ただ奥野と組んだ場合は、攻撃で前に出るダイナミックさが出やすいのかなとは感じます
【MF 17 奥野耕平】6・0
地味ではありますが、小野瀬、矢島の右サイドコンビを常にたすけるポジショニングは効果的でした。
ボールを受ける際の落ち着きも十分。
大事な選手になってきました
【FW 18 パトリック】7・0
二つのチャンスをしっかりと仕留めました。
イージーに見えるシュートかもしれませんが、特にヘディングは彼だからこそ決められた1本だと思います。
ゴール前の仕事に集中していたというか、ちょっと広島時代を思い出させるようなプレーでした。
【MF 21 矢島慎也】7・0
この試合において、もっとも攻撃で効果的、かつ重要な役目を担っていたのではないでしょうか。
右ウイングの位置から、小野瀬、パトがフリーになれるようにDFを引き付けつつ、付いてこなければ自分が受けてポイントに。
そして相手の隙をついて決定的なアシストもマークと、素晴らしい出来でした。
【FW 39 宇佐美貴史】6・5
チャンスメーカーとして機能していました。
やはりキックの正確性は抜群ですね。矢島に出したサイドチェンジの質は素晴らしかったです。
あとはその質が、シュートでも発揮されれば文句なし。
それよりこの試合では、最後まで足を止めずに走り切った姿が印象的でした。
【途中交代】
【DF 24 黒川圭介】5・0
52分イン。藤春に代わって左WBに入りましたが、やはりまだ差はありますか・・・
播戸解説員の言っていた通り、裏に走り切る意識は欲しかったところです。
ただ走り切っても、藤春とは違いスピードで振り切れないので、もうワンクッション欲しいのでしょうが。
【FW9レアンドロペレイラ】5・5
後半22分イン。短い時間でも前線で起点となり、何度かチャンスに絡みました。次の試合は先発で期待します。
【MF 10 倉田秋】5・0
後半22分イン。しっかりと守備のタスクをこなしながら、ワンチャンスを狙いましたが。終盤に見せたラストパスのミスが痛かった・・・
【FW 11 小野裕二】時間短く採点なし
【MF 28 ウェリントン シウバ】時間短く採点なし
【松波正信監督】6・0
初戦から大きくメンバーは入れ替えず、フォーメーションを変えて違った戦いを見せてきました。
矢島の右WG起用は、宮本監督時代にもありましたが、攻撃面でここまで機能したのは初めてではないでしょうか。
難しいことをやっている印象はないですが、リーグ戦で漂っていた攻撃の停滞感を払拭できつつあることは、非常に前向きにとらえるべきだと思います。
【あとがき】
全北現代の出来は、かなり良くなかったのではないかと思います。
ただ、ガンバ大阪がリーグ戦で引きずっていたゴール欠乏症は、ACLに入って解消されてきた印象です。
シンプルに裏に走った選手にボールを出す、というプレーが明らかに増加しました。
そこで矢島や藤春がいいランニングコースを取れば、スピードを持った中で相手の嫌がる場所までボールを運べていました。
守備の隙や、後半試合が停滞してきたところでの攻撃には課題もありますが、松波監督に代わって少しチームの歯車がかみ合って動き始めたのではないでしょうか。
またtwitterでも書いたのですが、グループ突破は各グループの首位と、2位の5チーム中3チームとなります。
西地区(ガンバなど日本勢は東地区)は先にグループリーグが終了していますので、その結果を見てみると、2位は勝ち点13の1チームと、勝ち点10で並んだ3チーム中の2チーム(得失点差)がグループ勝ち抜け。
つまり、グループリーグの6試合中は、4勝以上、または3勝2引き分け以上をしていれば、ある程度2位突破は固いものとみられます。
今回の引き分けは、グループ突破に向けて大きいものになるはず。
次の試合も期待しましょう。
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昨日の試合も少しビールを飲みながら楽しみました(笑)
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