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そろそろ街に出ようか

朝晩の冷え込みに冬の到来を感じる今日この頃。ひと月程前はまだ「いつまでも暑いね」などと汗を拭っていたと記憶する。近年秋が短くなってきたようだ。夏は暑いし冬は寒い。花粉症の私は春も苦手。季節の中で一番好きな秋は、あっという間に過ぎ去った。

寒くなるに連れて、散歩で行く公園では鳥の種類が増えてきた。夏の間はどこか涼しいところに逃(のが)れていたのだろう。まだ趣味と言うのもおこがましいが、これからしばらくは鳥の観察を楽しみたい。カワセミも最近はよく姿を見せる。カワセミに出会えた朝は何だか得した気分になる。

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私はコロナによって中国から帰国し、そのまま仕事を引退した。年が明けるともう2年になる。よくも真面目に自粛を続けてきたものだと感心する。運動不足解消にと、朝晩の散歩を続けてはいたのだが‥‥

昨年末から今年にかけての冬の巣ごもりで、体重が一気に増えた。「ちょっと太ったかな」ぐらいには自覚していたが、その頃体重計が壊れていて、実状を知るすべが無かった。春になって体重計を新調して測定したところ、帰国直後より7.5kgも太っていて驚いた。

散歩で体重は減らない。サンドウィッチマンは番組であんなに歩いていても、一向に痩せる気配は無い。プロゴルファーは歩いてゴルフをするのに、太った人は太ったままだ。

中国にいる時は、住んでいたサービスアパートにあるジムで週3回は走っていた。仕事においては考えたり悩んだりと、適度にストレスを抱えていた。出張が多く中国国内を動き回っていた。ウエストをベルトで締め付け、革靴を履いて働いていた。そしていつも誰かに見られていた。

それに比較して帰国後の生活は‥ 運動は散歩と週1回のゴルフの打ちっ放しだけ。目覚まし時計を仕掛けることはなく、ほとんどの時間をジャージで過ごし、誰にも見られることはない。ほぼストレスフリー。細君の作るご飯は美味しい。うん。そりゃ太るよな。

4月からレコーディングダイエットを始めた。朝の体重、朝、昼、晩の食事と間食の詳細とカロリー値、歩数を一覧表に記録している。食事に気を配るようになり、ピークの体重からマイナス3.5kgまではすぐに落ちた。それ以降は一進一退で、痩せないまま今日に至っている。

「どうしたら痩せるのか」その答えは簡単。摂取カロリーを消費カロリーより少なくすればいいだけだ。私の年齢、身長・体重と身体活動から鑑みて、一日の消費カロリーは2,200kcal 程度。摂取カロリーをこれ未満にすれば体重は減る。半年続けている記録は、その単純な理屈の正しさを示している。

でも判っているのにやらない。誘惑に負ける。散歩の後の朝ごはんは美味しいし、夕方の軽い運動後の晩酌を我慢するのは難しい。食べることが大好きな娘(がんち)や義妹によって、頻繁にカロリーが我が家へ搬入されてくる。せっかくの好意を無視もできない。「やる気になればいつでもできる」と、判っているからやらないという側面もある。

テレビで聞いたバナナマン日村さんの話。日村さんはダイエットのためにウォーキングをしている。歩く前日植木鉢に500円玉を隠しておく。それを持ってウォーキングに出掛け、途中の立ち食いそば屋で250円のかけそばを食べる。お釣りのチャリチャリ音で奥さん(神田愛花さん)にバレないように、神社に寄って小銭を全部賽銭箱に入れて「どうか太りませんように」とお祈りしてから帰るそうだ。

背徳感をお賽銭によって帳消しにする、非の打ちどころのないスマートな考え方。こういう愛すべき意志の弱さ、私は好きだなぁ。

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確たる理由の説明はないが、このところコロナの感染者数は激減している。ワクチン接種の進展と、予防の習慣化によるものなのだろう。このまま終息に向かうことを祈る。私もそろそろ警戒を緩め、街に出ようと思っている。

そんな新しい生活パターンは、消費カロリーを増やすはず。そして少しだけ我慢して摂取カロリーを抑える。そうすれば間違いなく体重は落ちる。
成否は私の意志力次第。さてどうなりますか。

< 了 >

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