行ったことのないところに行く
先週の記事のテーマは「加齢による物欲の減衰」だった。
物欲のみならず、加齢とともにいろいろな "○○欲" が低下する。
"〇〇欲" のひとつに「知らない街を歩いてみたい欲」がある。ちょっと長いので、ここでは「旅行欲」とする(検索してみると有るようで無いような単語)。「旅行欲」に限っては、まだ私はそれを維持しているように思う。
大学時代にアメリカ横断一人旅を成し遂げた時は「オレの冒険はこれからも続くんだろうなぁ」と思ったりしたし、"沢木耕太郎" のような旅にも憧れた。だがその後の私の人生はありきたりで、"冒険" などとは無縁。 "外国" との距離は遠いまま過ぎていった。
結局アメリカはあれっきり。南米、豪州、中東、アフリカにも行く機会はなかった。そしてもう行くことは無いだろう。海外旅行は体力的にも精神的にも金銭的にもキツい。今後私がバンコク以外の外国に行くことは無い(バンコクはどの要素も楽チンでほぼ日本)。
私が歩く「知らない街」は外国でなくてもいい。
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テレ朝の『くりぃむクイズミラクル9』は、我が夫婦の好きなクイズ番組。問題の難易度が私たちにちょうどいい。出演者がみんな楽しそうで見ているこちらも楽しくなる。
同番組の各種クイズのひとつに「日本縦断トラベルクイズ」がある。ふたつのチームが、それぞれ北(北海道)と南(沖縄)から京都を目指し、24都府県にまつわるクイズに答えていくもの。通過する都府県のレジャー、グルメ、観光地を解答してゆく。
私はクイズを観ていて「まだ行ったことない県がいっぱいあるなー」と思い、それらを書き出してみた。それがこちら(⇩)。
北海道 青森県 秋田県 ~寒いところは仕事以外では避けがち。
和歌山県 島根県 ~和歌山は行きそびれ。島根は行き難い。
徳島県 愛媛県 高知県 ~これまで何故か四国に縁が無かった。
大分県 宮崎県 沖縄県 ~鹿児島からの帰りに寄るべきだった。
はい。私はまだ一道十県に足を踏み入れたことがありません。
熟考の末私が決めたことを発表します。
「70歳までに北海道と沖縄以外の45都府県に行く!」
北海道と沖縄には行かない。人に訊ねられ私が「北海道には行ったことがない」と応えると人は「えー!行ったことないのー!」と驚き、顔に明らかな優越感を湛(たた)える。それは沖縄についても同様。
みんなが「北海道や沖縄に行った」ことを自慢に思うなら、私は「行ったことがない」ことを自慢することにしよう。それは "かまいたち" のネタで「山内が一度も『となりのトトロ』を見たことがないことを自慢する」のと同じ考え方。
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まず手始めに近場の和歌山をやっつけよう。パンダはあまり興味ないので、やっぱり熊野古道だな。島根は出雲大社に行く。四国3県はレンタカーで一気に回るのがいいかな。秋田と青森は何があるか調べなきゃ。仕上げは大好きな九州。別府の温泉に浸かって宮崎では懐かしい人に会おう。これで目標達成。何か楽しくなってきたぞー。でも北海道と沖縄には行かない。
細君は付き合ってくれるかなぁ‥
< 了 >
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