・本章の構造
本章は誰にも助けられず、敵に追われている詩編作者が(1-3節)
「もし仮にわたしが仲間に対して罪を犯したならば命を踏みにじられても当然だ(が、そのようなことはしていない)と、神に語り(4-6節)
不当に自分に敵対する者たちと自分自身への裁きを神に願い(7-17節)
不正をしてはいないわたしの味方である主を讃え、締め括られる(18節)。
・裁きを求める
詩編作者は裁きを主に求める。敵である他者だけではなく、自らの裁きも求める。
彼は自分の正義という量り、自分のまことという升を持って、裁き手である主に、わたしと敵を裁いてください。と、祈るのだ。
神の裁きというと、罰を与える、滅ぼす、鞭打つ云々というイメージが想起されがちだが
失われた名誉が回復する、命の危険から救われる、失ったものが元通りになる。というイメージもあるのではないか。
・補足 引用箇所が新共同訳でどのように書かれているか