詩編7章/裁きと悔い改め

・本章の構造

本章は誰にも助けられず、敵に追われている詩編作者が(1-3節)

「もし仮にわたしが仲間に対して罪を犯したならば命を踏みにじられても当然だ(が、そのようなことはしていない)と、神に語り(4-6節)

不当に自分に敵対する者たちと自分自身への裁きを神に願い(7-17節)

不正をしてはいないわたしの味方である主を讃え、締め括られる(18節)。

・裁きを求める

主は、諸国の民を裁かれる。
主よ、私の正義に従って、
いと高き方よ、私のまことに従って、
わたしを裁いてください。

詩編 7:9 フランシスコ会訳

詩編作者は裁きを主に求める。敵である他者だけではなく、自らの裁きも求める。

彼は自分の正義という量り、自分のまことという升を持って、裁き手である主に、わたしと敵を裁いてください。と、祈るのだ。

「裁いてはならない。裁かれないためである。
あなた方が人を裁くように、あなた方は裁かれ、あなた方が量るその升で、あなた方に量り与えられる。
兄弟の目にあるおが屑は見えるのに、なぜ自分の目にある丸太に気づかないのか。
自分の目に丸太があるのに、どうして、兄弟に向かって、『あなたの目からおが屑を取り除かせてくれ』と言えるのか。
偽善者よ、まず自分の目から丸太を取り除きなさい。
そうすれば、はっきり見えるようになり、兄弟の目からおが屑を取り除くことができる」。

マタイ 7:1-5 フランシスコ会訳

神の裁きというと、罰を与える、滅ぼす、鞭打つ云々というイメージが想起されがちだが

失われた名誉が回復する、命の危険から救われる、失ったものが元通りになる。というイメージもあるのではないか。

・補足 引用箇所が新共同訳でどのように書かれているか

主よ、諸国の民を裁いてください。 主よ、裁きを行って宣言してください お前は正しい、とがめるところはないと。

‭‭詩編‬ ‭7‬:‭9‬ 新共同訳

「人を裁くな。あなたがたも裁かれないようにするためである。 あなたがたは、自分の裁く裁きで裁かれ、自分の量る秤で量り与えられる。 あなたは、兄弟の目にあるおが屑は見えるのに、なぜ自分の目の中の丸太に気づかないのか。 兄弟に向かって、『あなたの目からおが屑を取らせてください』と、どうして言えようか。自分の目に丸太があるではないか。 偽善者よ、まず自分の目から丸太を取り除け。そうすれば、はっきり見えるようになって、兄弟の目からおが屑を取り除くことができる。」‬

‭‭マタイによる福音書‬ ‭7‬:‭1‬-‭5‬ 新共同訳

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