列王記下10章/「ヤロブアムの罪を離れなかった」
列王記下10章において、クーデターを成功させ新たな北イスラエル王となったイエフは旧王家のアハブ家を根絶やしにする(6-8節)。
更にイエフは北イスラエル王国に蔓延していた偶像崇拝のバアル信仰を一掃する(28説)。
本章でイエフはこのように評価されている。
つまり
・反逆者であり新王である彼が旧王家に対し行った行為への評価
・神ではないものを崇め続けた
という評価の二点である。
・参照 北イスラエル初代国王ヤロブアムの罪
自分たちが造り出したものを崇めるのが罪であり、この点ではバアル信仰という偶像崇拝を北イスラエルから排除したイエフも彼らと何ら変わりない。
偶像崇拝と戦う者が偶像を崇拝していないとは限らない。
・状況 わたし、Aさん、赤いポストが存在する。
①わたしが赤いポストを見て「これは青いポストだ」と言う
②Aさんが「いやそれはおかしい。このポストは青ではない。このポストは緑のポストだ」と言う。
③わたしがAさんを批判し「このポストは緑ではない。その理由は…」と述べる。
④Aさんがわたしを批判し「このポストは青ではない。その理由は…」と述べる。
この場合は両者が間違えているのであり、どちらが正しいというものではない。
③、または④においてAさんおよびわたしの批判がどれだけ論理的整合性があろうとも、それは自説、自分の正しさを全く保証しない。