マタイ 4:1-11/「と書いてある」

次に、悪魔はイエスを聖なる都に連れて行き、神殿の屋根の端に立たせて、 言った。
「神の子なら、飛び降りたらどうだ。
『神があなたのために天使たちに命じると、 あなたの足が石に打ち当たることのないように、 天使たちは手であなたを支える』 と書いてある」

マタイによる福音書 4:5-6 新共同訳

荒野の誘惑において、キリストは三度「と書いてある」と聖書を引用する。
"悪魔"の誘惑に対し、イエスは「わたしはこう思う」「神学的にはこうである」「論理的にはこうである」「たとえ話をしよう」とは語らず、ただ聖句を短く引用するだけである。

主はあなたのために、御使いに命じて あなたの道のどこにおいても守らせてくださる。
彼らはあなたをその手にのせて運び 足が石に当たらないように守る。

詩編 91:11-12 新共同訳

"悪魔"が二番目の誘惑でこの聖句を引用しても、キリストは短く「あなたたちの神、主を試してはならない(申命記 6:16 新共同訳)。」と聖句を引用し、答えるのみである。

「対立する聖句をどう捉えるか?」
「我々はどのようにそれを解釈すべきか?」

これはもうすでにキリストがわたしたちに示しているのではないか。

だが、驚くには当たりません。
サタンでさえ光の天使を装うのです。
だから、サタンに仕える者たちが、義に仕える者を装うことなど、大したことではありません。
彼らは、自分たちの業に応じた最期を遂げるでしょう。

コリントの信徒への手紙二 11:14-15 新共同訳

いいなと思ったら応援しよう!