列王記において、神殿は主の名で呼ばれるものである。
「天も、天の天も納められず、地よりも大いなる存在(参照 列王記上 8:27)」の名で呼ばれる地上の影。
それが神殿である。
地上にあった神殿は天にあるものの写しにすぎない。
我々はやがて、影ではなく、そのものを見ることになるだろう。
・執り成し
本章でソロモンは神に対して祈る。彼はイスラエルの民を執り成しを主に祈る。
30節から始まったこの執り成しの祈りの対象は、罪人(30-32節)、敗北者及び捕囚の民(33-34節)、貧しさや病いにある民(35-40節)、異邦人および異教徒(41-43節)、兵士(44-45節)、そして再び罪人と捕囚の民(46-50節)である。
罪人も、敗北者も、捕囚の民も、貧しさや病いにある民も、異邦人および異教徒も、兵士も中心というよりは周辺の人々であり、彼らは周辺であるがゆえに神の目においては中心的な人々である。
そして、ソロモンの執り成しの祈りはこう締め括られる。