マタイ 3:7-12/悔い改めにふさわしい実を結べ
洗礼者ヨハネから受洗するためヨルダン川に数多の人が集う記述がマタイ3章にある。
律法を守るという行いによって義とされようとするファリサイ派や、祭祀儀礼や政治との結びつきにより義とされようとするサドカイ派もその中には大勢居た。
洗礼者ヨハネは彼らに言う。
「蝮の子らよ」と。
ファリサイ派もサドカイ派もアブラハムの血を引く者たちであり、つまりは神から祝福の約束を受けた血統を自負する者たちである。
行いにより己が義とされるとするファリサイ派、祭祀儀礼や政治と結びつく正しさにより我が義とされるのだとするサドカイ派、そして彼らを包括する人間は血筋により義とされるのだとする考えを洗礼者ヨハネは激しく非難する。
洗礼者ヨハネは言う。
「悔い改めに相応しい実を結べ、わたしはあなた方をそこに導くために来たのだから。
しかし、わたしの後に、わたしは到底、履物をお脱がせすることすら畏れ多い方が来られる。
そして、その方こそがまことの洗礼、つまりは聖霊と火による洗礼を授けてくださるのだ」