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[motherー私たちはどこから来たのですか? 私たちは誰ですか? 私達はどこに行くの?] 勉強会_3

増田真佑(赤門東福寺 住職)

昨年(2021年)のgallery fuグループ展
[motherー私たちはどこから来たのですか? 私たちは誰ですか? 私達はどこに行くの?]開催のための第三回目の勉強会

増田真祐(赤門東福寺 住職)

2020年10月25日(日) 16:00-19:00(会場:gallery fu)

[真言宗が考える生と死について-子供たちからの教え。人は何のために生まれてくるのか?-]

コロナ禍も少し落ち着いたかのように見えた昨年10月、開催場所をgallery fuとし、初めての対面での勉強会を行いました。般若心経の中の「色即是空 空即是色」の考え方を中心に、なぜ私たちは生まれてくるのか?命とは何か?など真言宗の教えからの解釈をお話しいただきました。

・生まれてくる目的
・命とは何か?
・利他という考え方
・色即是空 空即是色について
・デザイナーベビーが生まれてくるとしたら

仏教では、たまたま(=偶然)という考え方はなく、すべてが必然と考えられている。映画「かみさまのやくそく」」を例にとると、生まれてくる子供たちは誰もがお母さんを選んで生まれ、最初の目的は「お母さんを喜ばせたい」という気持ちからであリ、その後「人の役に立ちたい」という大きな目的へと変化していく。
人という体の器の中で生きているのが人間であり、その体に宿るエネルギーを命とする。「命とは心であり、心とは想いである」。木に対し人の目が見ていると書く「想」という文字は、対象があることを示している。「相手を想う心」はすなわち利他の心であり、「私たちは何のために生まれてきているのか?」に対する答えは、「世の中の役に立つため」ということができ、それがエネルギーの原点になっていると考える。

色即是空:「色」とは光が当たり、目に映る全ての現象を指す。「空」とは、何もない、ということではなく、からっぽの器と例えることができる。
空即是色:生み出す力のことを指し、目には見えない「空」という器につまったものが、役に立ちたいという相手への想いから物となって表れくる。
また、「色心」と言って、心の現れが物体となる=物にも心が宿っている、と考えるのが密教の教えだそうだ。

デザイナーベビーについて
わかりきった人生をわかりきったように生きていくって楽しくない、という前置きがあり、もし将来的にデザイナーベビーとして生まれてくる子供がいるとしたら、それはその子供が、デザイナーベビーとはどういうことかを知りたいがために、そのような形で生まれてくると言えよう、というデザイナーベビーについての最後の締めくくりが興味深かった。

赤門東福寺
https://tesshow.jp/yokohama/nishi/temple_akamon_tofuku.html