UCL留学記🎄|‘Merry Christmas!’ vs. ‘Happy Holidays!’
最近の英語学習参考書やウェブサイトでは、「様々な文化的・宗教的背景への配慮として、クリスマス休暇の際には(キリスト教の色が強い)‘Merry christmas’よりも ‘Happy holidays’の方が好んで使われるようになってきている」といった説明がなされていることが多く感じます。(後で紹介するように、12月末〜1月初めの休暇時期には、キリスト教以外の様々な宗教のお祭りがあるため、‘holidays’と複数形になることに注意!)
ガリレオも、留学時には「そういうものか」と思っていたのですが、いざ現地に行ってみると、ロンドン/UCL界隈では ‘Merry Christmas!’が割と一般的に飛び交っていました。また実際、街や大学の様子を見ても、クリスマスが一大イベントとして大事にされている感覚が伝わってきます:
改めて調べてみると、‘Happy holidays’は主にアメリカ英語で、(11月末の Thanksgiving) ~ 12月 (Christmas, Hanukkah) ~ 年明け (New Year)頃までに使われるとのことで、UCL留学時に ‘Happy holidays’をあまり耳にする機会がなかったのは、アメリカ英語とイギリス英語の違いもあったのだろうと思います。
参考:
そのような知識をもとに、昨年の今頃(Term 1終了時)の UCLの先生方からのメールを確認してみても、イギリス人の先生は ‘We hope you have a happy Christmas break, and see you next term!’と書いていたのに対し、アメリカ人の先生は ‘Enjoy your holiday break.’となっており、興味深いところです。ちなみに、これらは休暇明けに提出する課題についてのメールの末尾に書かれており、みんなで「これだけ大量に課題を出しておいて『休暇を楽しんで♪』って、皮肉か!」と言ってましたが…
UCL流(?) 多様な Holidaysは、それぞれ祝おう!
とはいえ、世界中から様々な文化的背景を持った学生が集まってくる多様性が「売り」でもある UCL(注:開学当時、Oxfordと Cambridgeが「男性・イギリス国教徒・貴族出身」という入学条件を設けていたのに対し、UCLは性別・人種・宗教などによる入学差別を撤廃したという歴史を持つ)では、Christmas以外の holidaysもそれぞれ尊重しようとする精神を感じられました。
UCL公式 social mediaでは、年末年始の休暇シーズンに限らず、各宗教や文化における重要な祭日には、‘Happy 〇〇 for everyone celebrating!’という投稿がアップされます。この表現は、現在分詞 celebratingが everyoneを後置修飾する形で、「〇〇を祝う皆さん、おめでとう!」のような意味です:
Hanukkah /ˈhɑːnəkə/: ユダヤ教の祭日
Diwali /dɪˈwɑːli/: ヒンドゥー教の祭日
Luner New Year: 旧正月(上は2022年・寅年のもの)
裏読みをしてしまうならば、「関係ない人には関係ない」というような、「私は私・あなたはあなた」的なスタンスも同時に感じ取れるものではありますが、‘Happy holidays!’と holidaysの複数形の中に多様性を一緒くたに詰め込むのがアメリカ英語流だとしたら、‘Happy 〇〇 for everyone celebrating!’と、多様性をそれぞれ挙げていくのが UCL流とでも言えるでしょうか。
それでは、Merry Christmas for everyone celebrating!
オンライン英語スクール「ガリレオ研究室」
今までずっと答えが得られなかった英語の疑問が解決します!
あなたの学習目標に合わせた完全オーダーメイドレッスンで、本来であれば世界トップレベル大学院の言語学専門課程ではじめて学べるような学術的な知見・知恵を基盤として、英語の発音・文法・4技能(Reading / Listening / Writing / Speaking)の能力を伸ばしていきます。
お問い合わせ・初回体験レッスン申し込みは上のリンクからお願いします。