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ロケットの中身はほぼ燃料?

こんにちは、星空案内人のまいの(mai-no)です。
前回はロケットのビジュアルを楽しんでいただきましたが、今回はロケットの中についてのお話です。

ロケットの大きさは約50〜70m、小さいものであれば25m程です。この細長いロケットの中に人や荷物が入るスペースはどれくらいあるのかというと、実はロケットの先端部分のみになります。ロケットのほとんどは燃料と酸化剤だらけなのです。なぜこんなに燃料が必要なのでしょうか?まずはロケットが飛ぶ原理から学んでいきましょう。

ローラー付きチェアーをより遠くまで飛ばす
ロケットが飛ぶ原理は「作用・反作用の法則」です。ローラー付きチェアーに乗り、机や壁を勢いよく押すと、横に移動することができますね。これは作用反作用の力です。

これはほんの少し壁を押しただけではスピードは出ず、距離もそこまで稼ぐことはできません。力いっぱい押した方がスピードは出ますし、より遠くまで行けるので楽しさが倍増します。体が軽ければ押す力も少量で問題ありませんが、体が重たいと押す力もその分必要なところもポイントです。(大変危ないので気をつけてくださいね)
ロケットもこれと同じ原理です。エンジンの中で燃料を燃やし、ガスが噴き出る反動で飛ぶことができます。ひょろひょろ出るようなガスでは飛びません。多量のガスが出ることによって勢いよく飛ぶことができます。

酸素も乗せれば宇宙に行っても困らない!
さて、燃料を燃やす際に必要なものが「酸素」です。地球にいる間は酸素がありますが、宇宙空間には酸素がないので燃料を燃やすことができません。なので、ロケットにあらかじめ酸素(酸化剤)も積んでおくのです。そうすることで宇宙空間に行っても燃料を燃やし、飛び続けることができます。

ただロケットが重たいほど、それだけ燃料や酸素が必要になってきますよね。ロケットに乗せる荷物も人も最低限に抑えているので、燃料や酸化剤もできれば減らしたい。ロケットをより軽くしたい。ということで多段式といい、使用し終わったものは順番に本体から切り離されていくのです。本体を軽くすることでスピードもより出るので、燃料もその分カットできますね。

基本的にロケットは一度使用するとそれきりになってしまうのでコストが莫大ですが、打ち上げ後に部品を回収をしたり、ロケット自身が地上に戻ってきてくれる「再利用」ができるロケットの開発も進んでいます。宇宙に打ち上げるロケットもエコですね!


文:まいの(mai-no)星空案内人千葉県出身。本職を星空案内にしたい、明るさと元気が取り柄の看護師。宇宙や星も大好きだけれど、食べ物・音楽鑑賞・書道も大好きです。

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