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実りある春へ向かう CL8節 アトレティコvsザルツブルク(A) 2025.1.29

ついに8節。対戦相手はザルツブルク。一応レッドブル対決です。オーストリア・ブンデスリーガで毎年優勝しているイメージだが先季は2位。連覇が10年で止まっている。今季は5位なのでやばいのかもしれない。ちなみに先季優勝したのはシュトゥルム・グラーツ。何もしていないがハビ・セラーノがいました。

vsスパルタ・プラハ(A) ●0-3 ※ポット4
vsブレスト(H) ●0-4 ※ポット4
vsディナモ・ザグレブ(H) ●0-2 ※ポット3
vsフェイエノールト(A) ○3-1 ※ポット3
vsレヴァークーゼン(A) ●0-5 ※ポット2
vsパリSG(H) ●0-3 ※ポット1
vsマドリー(A) ●1-5 ※ポット1

最初の3試合でポット1,2との対戦なしで3連敗。大会に絶望していたと思われる。というか対戦順がポット4→4→3→3→2→1→1→2で可哀想。フェイエノールトにはホームで勝ったがそこからまた連敗。こうして見るとマドリー含めて今季アトレティコと対戦している相手が多く、力関係はそれとなく透けて見える。パリに負けた辺りですでに敗退確定済。日本人の川村拓夢が所属している。広島から移籍した選手。ずっと怪我していたそうで12月にデビュー。マドリー戦も出た。
ところでオーストリアはウインターブレイクが非常に長いようで、12月15日を最後に公式戦なしでいきなり先週のマドリー戦だった(1月23日)。で、次がこの試合。



●スタメン

・アトレティコ
オブラク
ジョレンテ / ル・ノルマン / ラングレ / アスピリクエタ
ジュリアーノ / デ・パウル / コケ / リーノ
グリーズマン / アルバレス

左SBはアスピリクエタ。リーノは国王杯を除くと12月15日ヘタフェ戦以来久しぶりのスタメン。点を取りにいくモード。

・ザルツブルク
シュラーガー
デディッチ / バイドゥ / ブランク / テルジッチ
イェオ / カパルド / ディアンブ / グローフ
ネネ / ダギム

4バック。マドリー戦からは2人交代。


●前半

ザルツブルクは4-4-2。ボールに強くいくイメージで。

アトレティコのCB、SBに向かって真っ直ぐプレスに来るが外せない程の圧力はない。アトレティコは左大外でリーノがSBデディッチと1vs1を選ぶ形を模索しているが、模索せずともSHがアスピリクエタに前進してくるので簡単に狙った形を作れた。2分にはいきなりボールを引き取ったリーノがワンツーを使って敵陣ゴール前まで独走。

DFは前への矢印を出してくるが駆けっこで優位に立てるならリーノの試合である。ザルツブルクはライン間の警戒も薄くてボールを引き取るグリーズマン、アルバレスに人が出てこない場面が散見。さすがに作り込みの甘さはカテゴリー差と言う他ないが、プレスにレッドブル系特有のボールを持ってる側が追い込まれている感が一切ない。ただ追ってくるだけ。これでは怖くない。

5分にはリーノの裏抜けを狙ったロブパスが一度跳ね返られるがこのボールにザルツブルクのMFが無反応。拾ったアルバレスからどフリーのジュリアーノにボールが渡った。そもそもジュリアーノがPA幅で前向きに位置優位を持てる場面などラリーガでは皆無である。これは簡単な試合だなという印象。ジュリアーノのシュートは上手かった。待望のCL初ゴール。おめでとう。

アトレティコはこの時間までで既に蹴らせれば回収できる事が確認できており、近い距離のパスを警戒したふりをして最終ラインにロングボールを蹴らせて簡単に回収していく。ザルツブルクの2トップの特徴は最後までわからずに終わるが、背後を狙って引っ張ってくる事がないのでアトレティコは手前で跳ね返せば終わる。たまに変なカウンターをもらったが"オブラクって凄いんだね"を紹介するに過ぎなかった。

アトレティコは13分に、グリーズマンのレイオフを受けたデ・パウルがどフリーで前向き。ジュリアーノを走らせて背後の広大なスペースにロブパスを落とすだけの簡単なお仕事で2点目。この時点で実質勝負あった。グリーズマンにマンツーマンで人をつけるかデ・パウルにボールを蹴る時間を与えないかで悩んでいるラリーガクラブを毎週見ている側からするとイライラする失点。対策する気もないクラブが何かを主張できる舞台ではない。
アトレティコは中盤でやたらとボールを拾えるので簡単に擬似カウンターを発動させて何度も右ポケットを突く。43分にはジョレンテが入り込んでグリーズマンの決定機に。ロスタイムには甘すぎるビルドアップにジュリアーノが単品プレスを掛けてボール奪取。リーノ→グリーズマンで完璧に崩して3点目。お話にならない。


●前半終了

前半でリードする展開を作ろうと試合に入り、それが作れたので満点。リーノの起用の意図もピッチ上に現れたので問題なし。ホームゲームならばいざ知れずアウェーなので、あとは終わらせるだけの後半へ。


●後半

交代なしで後半。後半に入ってもボールを持てるアトレティコはジュリアーノのスピードを中心にゴールへ向かう。ザルツブルク側は特にボール保持で工夫も変化もなかったのでこのまま進む。58分に2枚替えて4-3-3風になった。アトレティコはここでアルバレスとジュリアーノがお役御免。ザルツブルクは中盤のアラートの低さは変化がなく、トランジションでデ・パウルを放置したツケでジョレンテに4点目をもらった。これでデ・パウルとグリーズマンを休ませられる。正直順位表と戦っているCLで主力を続々休ませられる試合は本当にラッキーとしか言いようがないのでどんどん休んでほしい。80分にはルマルも出てきた。

最後はロスタイムにキーパーからのパントキック一発で28番のダギムにスーパーゴールをぶち込まれて試合終了。すでに得失点差は問題ではなかったが結構大会のハイライトとかで使われそうな凄いゴールでした。またクリーンシートとはならなかった。


●試合結果

5連勝。5位で決勝トーナメントストレートインを決めた。2節と3節に負けた時はどうなる事かと思ったし少なくともプレーオフを戦う覚悟は決まっていたと思うが見事に這い上がった。4節パリSG(A)に勝てた事で状況がかなり良くなったのでやり切れました。

この試合単品では特に言う事はない。レベル差がとんでもない試合が多かったです。MVPはくじ運。リーノは与えられたタスクでチームを前進させて、アスピリクエタは無難にこなしたが別にヘイニウドだったからといってスコアは変わらなかった気がする。

良かったのはジュリアーノ。あとデ・パウル。ラングレがいてジョレンテがいればピッチ上の支配エリアが広まる。特に変化を与える事なく大量リードできた試合。国内でもこういう試合が増えるとタイトル争いは楽になるだろうが、正直な感想こういう試合は全然面白くないので勘弁してほしい。
この先は直近2試合勝てていないプリメーラでマジョルカに勝つ事と国王杯でヘタフェに勝つ事。その先にマドリーダービーが待っている。
希望を持って進んでいく。何も失う事なく迎える2月へ。さて、タイトルへ。


1/29
レッドブル・アレーナ
ザルツブルク 1-4 アトレティコ
得点者
【ザルツブルク】'90+1 ダギム
【アトレティコ】’5 ジュリアーノ ’13 ‘45+1 グリーズマン '63 ジョレンテ


●ピックアップ選手

ジュリアーノ
クオリティでスコアを動かした前半は文句なし。対人で優位に立てる環境の把握が良く、自分がゴール方向へ向かう利点をしっかり理解できていた。前進。

デ・パウル
ラリーガでは考えられないくらい時間と選択肢が与えられて余裕を持ってプレー。正直あまり疲れていないだろう。

リーノ
大外を進む仕事を完遂。前半最初のプレーでゴール前までぶっちぎり、ロスタイムにはグリーズマンのゴールをアシスト。ジョレンテのクロスに飛び込んだシーンや後半の決定機が決まってくると状況は変わる気もするし、変わらない気もする。

アスピリクエタ
トランジションをコントロールし、"ヘイニウドと争う"意味よりも"ギャラガーのいない試合"としてレベルの高いパフォーマンスだった。彼の経験が必要な時期が来る。

グリーズマン
余裕のあるプレーで2ゴール。リーグフェーズ全体でアルバレスと共に6点取ってチームを引っ張った。


●myQA

CL8-1 左SB
アスピリクエタは右利きなので当然内側を向いた後方待機のほうが仕事としては簡単だがこの日はコケが真ん中をやってくれる事でアスピリクエタのタスクの選び方を助けていた。やっぱりコケって凄いねって話。リーノのタスクを優先する環境を作れた意味でコケとアスピリクエタの存在は大きかった。逆にじゃあハビ・ガランの良さってなんだろうね。なんて事を考える時期としていきたい。

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