こんなのもあり!?実際に大学入試に登場した小論文のテーマ
もし、大学入試の問題で、突然宇宙人が登場したら、あなたはどうしますか??
…
というのは、冗談で、でも冗談じゃなくて。
入試本番は、どれだけ対策をしたとしても緊張してしまうものです。
さらに、どれだけ対策したとしても、本番に出題された問題が今までで一番難しく見えてしまうこともあるでしょう。
今回は、実際に大学入試で出題された小論文の設問を紹介し、奇想天外な設問に免疫をつけてもらおう!という企画です。
今小論文対策に励んでいるあなたも、これからら対策を頑張るあなたも、大学が何を思い小論文を出題しているのか、その思惑を覗いてみましょう👀
①お茶の水女子大学フンボルト入試(令和5年)
まずフンボルト入試とは、国立大学ではあまり数のない「共通テストを課さない」総合型選抜で、総定員は35名、倍率は10倍前後と難易度が高く、試験内容も特殊な入試です。
一次試験は書類審査だけでなく、プレゼミナールという講義を受け要約試験を提出し、3〜5倍程度の倍率を潜り抜け、二次試験に挑みます。
二次試験は2日間に分かれ、1日目は図書館に6時間こもり、小論文を提出するという他に例のない「図書館入試」が待っています。そして2日目にグループディスカッションと個人面接を経て、ようやく合格者が決まります。
と、他に見たことのない奇抜な入試の、「図書館入試」で出題された設問がこちらです。
はい…?これで、6時間ですよ。
実際にこの設問に挑み合格を掴んだ受験生に話を聞きましたが、「一旦、固まった」とのことでした笑
また、同じテーマで2日目のグループディスカッションも行われたようで、違う学科を志望する高校生同士で、「本物とは何か」について議論をしたそうです。
大人でも、こんなに難解なテーマで話し合うことはそうそうないですよね。
また、フンボルト入試では過去に、
今までにない、新しい、そして理想の住まいとはなんですか。
直接人と会い、モノに触れるということは人にとってどのような意味を持つのか。
といった設問も出題されています。
塾講師としては、傾向が見えにくく、対策のしにくい入試ですが、その分、出題者である大学教授の想いや思惑が垣間見えるので、毎年公開を楽しみにしています…!
②浜松医科大学後期(令和4年)
浜松医科大学とは、静岡県唯一の医科大学です。
学校型選抜入試も設定されている医学部ですが、今回は一般入試の後期日程でのみ出題される小論文を紹介します。
うう…考えさせられる内容ですね。
医学・看護系では、こういった具体的なシチュエーションを元に自身の考えを文章化していくタイプの問題がよく出題されます。
ただ医学・看護系に関わらず、「命」や「死」にまつわる問題は、文学系、人間科学系、教育系の学部でも出題されることがあるため、広く対策する必要のあるテーマです。
このような、感情に流されてダラダラと回答してしまいそうな設問を前にした時には、いかに自分の考えをロジカルに、まとまりを持って伝わりやすい文章にすることができるかどうかが重要であり、その練習を繰り返す必要があります。
小論文を対策していて良かったなと思う瞬間は、こういった「良問」に出会える時です。
大学が、人生における問いを投げかけてくれている気がしますね。
③慶應義塾大学法学部FIT入試(2013年度)
FIT入試では、GALの記事でも紹介しております。
毎年1000名近くが受験する、私立法学部最高峰の総合型選抜です。
今回紹介する設問は、FIT入試のB方式で出題される「総合考査Ⅱ」で、内申点4.0以上などの条件をクリアした学生が受験します。
さて、設問はこちら。
おっと、ようやく宇宙人が登場しましたね…!
と、まあ宇宙人に気を取られてあたふたしてしまいがちですが、フタを開ければ「国という単位に分けられている理由」について問われている設問でした。
FIT入試では、時折こういったユーモアのある設問が設定されることがあり、「新たしく祝日を設定するなら」「エスペラント語(人工造語)が広まらない理由」「もし空を飛べるようになったらどんな法律が必要か」などなど、こちらも毎年公開が楽しみな入試の一つですね。
まとめ
いかがでしたか?
それぞれ設問にインパクトこそあるものの、冷静に「問われていること」について考えていくと、大学側が何を求めているのか透けて見えてくるものです。
どれだけ対策をしても、入試本番は緊張するもの。
「こういう角度からくることもあるのか!」と心構えをしておけば、思っているよりも怖くありません。
せっかく小論文と向き合う機会ができたからこそ、楽しみながら対策できると吉ですね♪