【特別公開】プロ講師の解説する慶應義塾大学SFC AO入試
noteをのぞいてくださり、ありがとうございます。
沖縄県那覇市で大学入試の指導をしています、総合型選抜専門塾GAL(ガル)です。
地方に住む高校生が、人生の可能性を広げる手段として「総合型選抜」に挑戦できるよう、情報発信をしています。
GALでは、これまで大手総合型選抜専門塾で指導してきた講師がメンターをしています。ここでは、そこで得た経験を元に、プロの総合型選抜講師目線で、大学入試を解説していきます…!
今日は手始めに、慶應義塾大学のいわゆるSFC、総合政策学部と環境情報学部(以下、SFC)について解説していきます✏️
塾に入らないと知り得ない有益な情報盛りだくさんなので、ぜひ最後までご覧ください👀
まずは大学・学部の概要から
(ある程度知っている人は飛ばしてOKです)
言わずもがな、私立の最高峰ですね。
実は、総合型選抜(旧AO入試)が初めて実施されたのはSFCなんです。先駆者なだけあって、門戸も広く、毎年学部合わせて300名近くが総合型選抜で入学しています。
SFCを一言で表すなら、「どんな分野でも幅広く、かつ専門的に、素晴らしい環境で学べる場所」です。入試の提出資料も種類が多く、たくさんの要素から合否を判断してくれる点がおすすめです。
ちなみに、総合政策学部と環境情報学部の2つに分かれていますが、これは大学側によると、SFC創立時に文科省から「文系と理系に分けてください」と要請され、泣く泣く2つに分けたとされています。
そのため、2つの学部は、入学後に大きな差はありません。
入試概要
出願条件
特になしです。
高校卒業見込み、もしくは高卒認定を持っていれば、評定平均の足切りも、英語資格の条件もありません。
とにかく、誰でも受けることができます。
一次試験(書類審査)が免除される制度もあるため、要項をチェックしてみてください。
日程
出願資料
志望理由2000字
自由記述(A4サイズ2枚)
添付資料
自己紹介500字
高校の調査書
志願者評価
その他志願者情報
二次試験内容
SFCの教授3名と、30分の面接を行います。
これがかなり特徴的で、30分もの間教授と会話ができるだけの知見や思考力、活動の深みが必要となってきます。
倍率
2023年度(夏AOのみ)
総合政策:6.5
環境情報:5.1
2022年度(夏AOのみ)
総合政策:6.7
環境情報:4.9
2021年度(夏AOのみ)
総合政策:5.1
環境情報:4.2
総合政策学部の方がやや高く、5倍前後で推移しています。
総志願者数が1000名を超えるためその分不合格者も多く、「難しい」という印象がついていますが、他の入試と比較しても倍率自体は平均的です。
アドミッション・ポリシー(AP)を読み解く
両学部のAPを要約すると、以下のようになります。
「問題発見・解決」を重視する学生を求めます。
ひとつの学問分野にとらわれることなく幅広い視野を持ち…
自らの手で未来を拓く力を磨く意欲ある学生を求めます。
この内容を紐解くと、「ある課題をマイテーマに設定し、それを解決・改善に導こうとあらゆる方向から試行錯誤し続ける人」を目指し、受験勉強をしていると、合格への道筋が見えてきます。
また、SFCは「未来からの留学生」が学ぶ大学であると表現しており、ここも分析する必要がありそうですね…!
プロ講師はSFCをこう見る
ここからは、我々が普段塾生にSFCを指導する際、口酸っぱく話していることを特別にお伝えします。
大学を熟知せよ
どの大学も「募集要項」を公開しています。
SFCでは特にその内容がボリューミーで、SFCが何を大切にして、どのような学生に入学してほしいのかを見て取ることができます。
出願者に向けたメッセージに始まり、学部長が「学部に期待する学生」像についてA4ビッシリ書いてくれています。
SFCに出願を考えているのなら、まずはこれを熟読しましょう。
それが済んだら、次は大学のHP、教授陣がインタビューを受けている記事、大学の出している著書など集められる情報を可能な限り収集し、大学理解に努めましょう。
基本です!!!
全ての方向を模索し、もがけ
大学の求める「ひとつの学問分野にとらわれることなく幅広い視野を持った学生」になるためには、あらゆる方向の質問に、的確に答えられる必要がありますよね。
あらゆる社会課題は、その背景に複雑に絡み合ったたくさんの原因があります。
そのため、マイテーマを探究する際には全てのステークホルダー(関係者)の事情を理解し、どのような相互関係が生まれているのかについて知る必要があります。
例えば、「沖縄の観光」をテーマとした時、役所の観光課や修学旅行生と関わる学校などの公的な立場、観光資源で地域を盛り上げようとする政治家、観光地を運営する企業、ホテルなどの施設で働く人、観光地の近くに住む住民、そして観光客など、たくさんの「関係者」が存在します。
課外活動をする上でも、学問分野やアプローチ方法に囚われず、想定し得る全てのアクターにインタビューをするところから始めてみましょう!
ユニークなアイデアを求められているわけではない
他の出願者と差別化しようとした時、突飛なアイデアを提示すると良いと勘違いしている人が多いです。
しかし、アイデアにとらわれると、大抵は行き詰まります。
何もないところからアイデアは生まれません。
解決策とは、問題の構造を正しく理解した先に初めて誕生します。
アイデア先行ではなく、今あなたが理解した社会の中で最大限のバリューを発揮すること、これこそが総合型選抜で求められている能力です。
大学へ行くことをゴールとしない
様々な学問分野を学べ、特殊な講義や設備が揃っているからこそ、SFCへ行くことが目的となってしまっている学生をよく見ます。
単刀直入に言うと、このような学生は落ちがちです。
大学で、あれもこれもできるから入学したいですと言っても、あなたの熱量は伝わり切りません。
大学へ行き、そこで何を学び、大学をどれだけ利用して何を生み出したいと考えているのかを述べることで、『この子はうちの大学に来て価値を発揮してくれそうだな』と思ってもらうことができます。
大学は人生の通過点でしかないのです。
地方の学生へ、テーマのヒント
これは正直、なんでも大丈夫です。
なんでも学べる大学であるため、どんなテーマでもマッチさせることができるでしょう。
大切なことは、「何を掛け算するか」です。学びたい学問分野が限られているとそれ専門の学部へ行った方が良い、という結論になってしまいます。
テーマを設定し探究を進める中で、この分野とこの分野、さらにはこの分野も詳しくなることで多角的に課題を解決できるのです!と宣言できる状態を目指しましょう。
最後に
いかがでしたか。
かなり、盛りだくさんでしたね。
それでも、我々が普段授業の中で話していることのほんの一部です。そのくらい、SFCに合格することは難易度が高く、準備も簡単ではありません。
その分、高校生のうちに総合型選抜に挑戦すると、知識が身につくだけでなく、特別な体験も思考力も、分析力も全てレベルアップさせることができるのです。
少しでもSFCが気になった人は、ぜひGALにお問合せください♪
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