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著者インタビュー『自分らしさを見つけて伸ばす 公務員の「強み」の活かし方』(株式会社といろ代表取締役 齋藤 綾治 氏)

8月20日に『自分らしさを見つけて伸ばす 公務員の「強み」の活かし方』が発売されました。

自分の「強み」ってご存じですか?また、それを仕事に活かせているでしょうか?

自分の「強み」とは、自分の中にもともと備わっているものの中から見出し、磨いて育てていくものです。

本書は、【公務員の方】に向けて、元自治体職員のストレングスコーチが「自分の強み」の見つけ方・活かし方を解説しています。

発売を記念して、著者の齋藤綾治氏に、執筆されたきっかけや本書の内容についてインタビューしました!


▼ 『自分らしさを見つけて伸ばす 公務員の「強み」の活かし方』

(齋藤 綾治 著、定価=税込1,870円、四六判・152ページ、2021年8月刊)

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▼ 本書の目次

CHAPTER1
強みの原石を見つけ出す 
――3つの視点から探るあなたの個性

CHAPTER2
自分らしさを磨き、強みに育てる 
――オリジナルの得意パターンを見出す

CHAPTER3
組織の中でも外でも、強みを活かす
――自治体の現場で強みを発揮する

CHAPTER4
チームで強みを活かし合う
――1人ひとりの違いを認める

CHAPTER5
そしてあなたはリーダーになる
――自然体で協力関係を築く


本書が誕生したきっかけ


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―はじめに本書をご執筆されたきっかけを教えて下さい。

(齋藤氏)今、自治体の仕事って大変な時期だなと思っていて…。

昔からあるものも大切にしなくちゃいけないし、新しい課題も次々と生まれていて…。過去、現在、未来をごちゃ混ぜに扱いながら仕事に取り組んでいる状況です。

そんな中でも一生懸命頑張っている公務員が全国にたくさんいて素晴らしいなと思うのですが、その一方で、「やらなくちゃいけないことに振り回されて自分を後回しにし過ぎちゃうと、どんどん自分が見えなくなってしまうぞ」という危機感も抱くようになってきました。

せっかく頑張っているのに、それが自分の成長にも、組織の成長にもつながっていかないのだとしたら、それはちょっと悲劇だぞ、という気持ちも抱いています。

公務員がもっと自分の強みに気づいて、自分を磨きながら強みで仕事に取り組んでいけるように、そこに私の持てる力で貢献したい、そう思ってnoteなどで発信をしていたところ、編集者の方にお声がけをいただきました。

―そうだったのですね。続けて、本書の内容について、お話を聞かせていただきたいと思います。


「自分らしさ」を発見しよう


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―CHAPTER1の中の「自分らしさを認めて活かす」の項目では、自分らしさを理解することの大切さを説いていますが、「自分らしさ」は見つけられるものでしょうか。

(齋藤氏)たぶん、多くの方は簡単に見つけられないと思います(笑)

「自分らしさ」って、自分からはなかなか見えないものです。

普段当たり前に思っていること、普通にできてしまっていること、当然に大切にしていること。これらが「自分らしさ」につながっていきますので、なかなか見つけづらい。

だからこそ、敢えてそこに意識を向けることが大事なのだと思います。

自治体の職場でも、民間企業などの職場でも、やっぱり自分を適切に理解して活かしている人は成果を上げていますし、自分らしさで勝負しているから元気です。

自分がわかってくると工夫できることが格段に増えて楽しくもなってきますので、ぜひ「自分らしさ」の発見には挑戦して欲しいと思います。

―すぐに見つけるのは難しいかもしれませんが、自分に目を向けることが大事になってくるわけですね。

CHAPTER2では、こだわりや価値観、行動の特性などから「自分の強み」が発見できるようになっていて、画期的ですね。


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(齋藤氏)ありがとうございます。

私自身が、中学生のころから人を育てることに喜びを感じていて、市役所に就職してからもなんだかんだとずっと「人育て」に関心を持ちながら働いてきました。

そのことに気がついて、やがてコーチングに出会い、ストレングスファインダー®︎に出会い、人を強みから見る意識を持ち続ける中で、公務員が日常の仕事の中で活かせる強みとして、私なりに今回「3つの強みの視点」を整理しました。

3つという括りは大雑把でもあるのですが(笑)、まずは大まかに3つの視点から自分を理解し、CHAPTER2で挙げた個々の例示を見ながら自分らしさの解像度を上げていただけたらいいのではないかと考えています。

―まずは、自分がどういう特性をもっているかを理解することが重要なのですね。


苦手もあるから「自分らしさ」が輝く


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―CHAPTER3の中の「自分を許すと、他人も許せるようになる」の項目では、苦手な自分を認めて受け入れるとありますが、苦手な部分を受け入れるということについて、抵抗があるという方もいそうですが、いかがでしょうか。

(齋藤氏)そうですね。

自分の苦手をなんとか克服しようと頑張り過ぎてしまったり、逆に苦手ばかりに意識が向かって自分にダメ出しを繰り返してしまったりする人も多いかもしれません。

ただ、ここで気づいて欲しいのですが、万能な人っていないんです。

みんな得意もあれば不得意もある。不得意なところがかえってチャームポイントだったりもします。

ここはぜひ、本書の「はじめに」に出てくるキャラクターを見ていただきたい(笑)

自分が今どのキャラクターになっているのか、ぜひ照らし合わせてみてください。

苦手もあるから自分らしさが輝くということに、ぜひ気がついて欲しいと思います。

―難しいですが、やはり、弱みも受け入れることが強みにつながるということなのですね。


「強み」を仕事に活かすには?


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―CHAPTER4「自治体の現場で強みを発揮する」では自治体の様々の場面での強みの活かし方が解説されていますが、仕事の場面で自分の強みが活かされたなと実感できたことなどがあれば教えて下さい。

(齋藤氏)私は「感情・想い」の視点が強くて、仕事は「誰のためにやるのか」を大切にしています。

平成28年度から3年間、都内の自治体で「オリンピック・パラリンピック担当課長」の職を努めたのですが、このときもただイベントをやるのではなくて、せっかくの貴重な機会だからこそ、「誰のためにイベントをやるのか」にこだわり抜きました。

具体的には、子どもたちのために。これはいつも職場やスタッフの集まりで伝えていたのですが、

「たとえば子どもたちが何かスポーツに取り組む時、徒競走で隣の子に勝つことを目標にするのか、部活でレギュラーを獲ることを目標にするのか、全国で優勝することを目標にするのかによって、その子の成長角度は大きく変わっていきます。そして、どこを目標にするのかは、その子が見えている世界の広さによって変わってきます。今回オリパラのイベントをするならば、子どもたちの視界をぐっと広げるものにしたい。子どもたちの成長角度をグッと上げるような、そこにつながるイベントにしたい」

このことをいつも口にしていました。

ボランティアで運営に関わってくれた市民にも伝えましたし、ゲストのオリンピアンやパラリンピアンにも伝えてメッセージを工夫してもらいました。

ここにこだわるのが私らしさ、私の強みだからです。

その結果、開催したイベント全てで参加者から90%以上の満足度を得ることができたのは、良い思い出です。

―自分の強みを仕事に活かせるって素晴らしいことだと思います。自分らしさを発揮することで仕事も楽しくなっていきますね。


働く仲間の「強み」を理解する


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―組織では、いろんな方がいると思います。組織として強みを最大限活かすようにしていくには何がポイントになりますでしょうか。

(齋藤氏)そうですね。

まずなんと言っても、自分の強みを自分が知る。ここは外せません。

その次に、自分の大切な強みを自分で表現すること。

「自分はこんなことを大切にしたいんだ」「ここについこだわりたくなるんだ」「ここは頑張ろうと思うんだ」など、自分について発信することは、とても大事です。

意外とここをしていない人が多いのですが、おすすめです。

そして最後に、相手の強みを理解していくこと。

相手が自身の強みに気づいていないことは多いものです。

そこで「あなたのここはきっと強みだよね」とポジティブなフィードバックをしてあげる。

これを続けることでチーム全体に強みを意識する風土を作っていくことができますし、自分の強みを活かすことも、相手の強みとの相乗効果を狙うことも、できるようになっていきます。

効果は絶大ですので、ぜひトライしてみてください。

―そうすることで、個々の強みがチーム全体によい影響を与えていきそうですね。


読者へのメッセージ


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―最後に読者の方へメッセージをお願いいたします。

(齋藤氏)自分を理解して、自分の強みを磨いて、自分らしく働いて成果を出していく。

このことは、あなた自身にしかできないことです。

実は私自身、以前は自己分析が好きではありませんでした。

「そんなに人って簡単な生き物じゃないし、人を枠にはめ込むようでいやだな」

そんなことも考えていました。でも、今は違います。

使えるツールがあるなら使ってしまって、早く適切に自分を理解してしまった方が、良いことをたくさん起こせると考えています。

ツールはツールです。それをどう使うかは自分次第です。

今回この本があなたの手元に届いて、あなたの自己理解につながって、そしてこれからの日常に役立っていくことを願っています。

どこかでお会いできる機会があることを、楽しみにしています。

―ありがとうございました。多くの公務員の方々が「自分らしさ」を伸ばしていって欲しいと思います。


著者プロフィール


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齋藤 綾治(さいとう・りょうじ)

株式会社といろ代表取締役。1971年横浜生まれ。

大学卒業後、東京都武蔵野市に就職。総合政策部門での全体プランニング・総合調整や、スポーツ部門でのイベント企画・実施、福祉部門での困窮世帯ケースワークをはじめとして、コミュニティ、文化、教育、保育、地域福祉など、自治体業務を通じて多様な人の生と生活に関わり、俯瞰と対話によるまちづくりに従事する。

仕事を続けながら、自らコーチングを学び、2014年に(一財)生涯学習開発財団認定コーチ取得、2017年に国際コーチング連盟認定 Associate Certified Coach(ACC)取得。また、2015年にはGallup認定ストレングスコーチを取得し、人の強みに着目したマネジメントやコーチングの実践を重ねる。

2012年より生活福祉課長、地域支援課長、生涯学習スポーツ課長、オリンピック・パラリンピック担当課長、市民活動推進課長を経て、2020年4 月、武蔵野 市を離れ独立。コーチング、ストレングスコーチングをベースとして1 人ひとりの能力開発を支援している。

オフィシャルサイト▶ https://10potential.co.jp/

Twitter▶@ryoji_coach(りょうじ(ストレングスファインダーコーチ))

note▶ https://note.com/ryoji_saito/

メルマガ▶「強み探求の旅に出よう


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(齋藤 綾治 著、定価=税込1,870円、四六判・152ページ、2021年8月刊)

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