学生探検連盟

月に一度行われる定例会の議事録や大学探検部の活動報告などを投稿していく予定です、よろしくお願いします!

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マガジン

  • 1976年全国学生探検会議

    関東学生探検連盟が組織されるきっかけとなったのは、1970年代に開催されていた全国学生探検会議です。学生探検部という組織の性質上避けられない問題を議論し合い、各々の活動を報告し合うことで刺激し合い、学生探検部の更なる発展を目指すために、この会議は行われました。現在の連盟もその延長線上に存在しています。では、当時の探検部員は何をして、何を語り合っていたのででしょうか。1976年に開催された第一回全国学生探検会議について数回に分けてその内容をご紹介します。

  • 探検部装備課

    このシリーズは、関東探検連盟の副会長が、探検部とその装備の過去と現在、使い方や魅力について、独断と偏見に基づいて考察する企画です。 現役,未来の探検部の思考と発展、その未来のために。願わくば、執筆後継者の出現に期待しつつ...

  • 令和に生きる開拓者

    現在の日本国内において残っている唯一の人跡未踏の場所は、地下世界だと言われています。実際に、現在においても毎年新しい洞窟がいくつも発見されています。地底に広がる未知なる世界を探検している学生探検部員はまさに令和時代の開拓者と呼ぶにふさわしいでしょう。そんな彼らによる探検の記録をシリーズ「令和に生きる開拓者」として連載していきます。

  • 西表島を夢見て

    「前人調査いまだわずかな西表島の湖を調査することによってパイオニア精神を宿す」(1980年/春合宿報告書「幻の湖調査」より) この一文は探検部を象徴する他、すべてのことに必要とされる言葉であると私は思う。今回はこの一文が書かれた背景と過去の資料を紹介すると共に、これに感銘を受けた私の話を全四話でお送りします。 ◯第一話:逆境からの挑戦 ◯第二話:春合宿「幻の湖」 ◯第三話:初めてのジャングル ◯第四話:西表島のブルース 投稿:吉田 勇也(駒澤大学探検部)

  • 中国洞天福地調査

    中国の道教における聖地である「洞天福地」は、仙人伝説の舞台になっている洞窟であり、中国全土で118ありますが、その大部分は未調査のままです。そんな謎に満ちた洞窟を調査した学生探検部員の記録です。

最近の記事

23年度関東学生探検連盟からのお知らせ

関東学生探検連盟とは? 大学探検部の緩い連合体です 【目的】 活動報告、情報交換、合同企画などの交流   【活動内容】 月一報告会(毎月第三水曜日)、前期総会、後期総会、連盟企画   【参加要件】 資格、条件、手続き無し、志高い探検部員なら全国誰でも歓迎!! 関東でなくても大歓迎です。近年は北海道、大阪、関西大学探検部の報告会に参加してくれています。 【年間スケジュール】 今年度も昨年度に引き続き対面とZOOMを併用して総会と月一報告会を開催しようと考えています。対面参加し

    • 【北大&早稲田探検部員で知床調査】

      私は北大探検部と合同で北海道知床を調査しに行った。 調査の目的は、知床という地で人と動物がどのように暮らし、社会を築いているか調べることだ。 知床は2005年に自然遺産に登録された地域で、ヒグマと人との距離が近い地域としても知られている。 また、「ケイマフリ」と呼ばれる絶滅危惧種に指定された鳥がアラスカから飛んでくる。 私たちはまず、知床半島がどのような地域であるのかを調べるために車を使い走り回っていると、T隊員から「がけ崩れ防止用ネットが多く見られる」という面白い気づきを

      • 連盟前期総会(オンライン)

        日時 日付:令和2年8月17日(月)       時間:10時~17時頃     場所:ZOOM(アプリケーション) 議題 1.各大学の探検部紹介及び、探検部の在り方    2.探検部という組織    3.活動と資金    4.活動報告の意義    5.これからの探検部 1.各大学の探検部紹介及び、探検部の在り方 神奈川大学アドベンチャークラブでは、竹馬で家に帰ったり、富士山をほふく前進でのみで登ってみたりと、ぶっとんだ活動を主におこなっている。 一方、拓殖大学探検部では

        • 瀬戸内海横断記 part3

          気分は村上海賊②  潮流がその勢いを次第に失わせていくように、僕らの興奮も次第に冷めていった。数分前には、確かにあの鼻栗瀬戸で追潮にのって、大三島橋の下を通ってきた。しかし、今思い返してみると、それはまるで日常の中で、突然嵐が襲ってくるかのような、どこかリアリティーに欠けていた。さっきまでの出来事は、今ではおぼろげな夢のように霞んでいる。思考が停止した僕は、目の前の島をぼぅっと眺めていた。そこへちょうど真夏の太陽が、雲の切れ間から地上に降り注ぎ、僕はふと我に返った。  カ

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        • 1976年全国学生探検会議
          5本
        • 探検部装備課
          1本
        • 令和に生きる開拓者
          3本
        • 西表島を夢見て
          4本
        • 中国洞天福地調査
          8本

        記事

          瀬戸内海横断記 part2

          Day3 気分は村上海賊①   朝 9 時、コンビニのイートインスペースの一角では、ウエットスーツを着た若い男 2 人が、どこか怪訝そうな顔をしながら、窓の先に広がる穏やかな海をにらんでいた。  この日僕らは、この先に待ち構えている「鼻栗瀬戸」、「船折瀬戸」という難所を突破しなくてはいけなかった。「瀬戸」とは、陸と陸の間の海、特に狭い海峡を表す。この 2 つの地点は、どちらも潮の流れが激しく、昔からこの場所を通る船乗りを苦しめた。そんな場所だ。これは、迂回すべきかもしれ

          瀬戸内海横断記 part2

          瀬戸内海横断記

          はじめに  探検部の中でもマイノリティーな活動である、「海上でのカヤック活動」についての紹介、啓発を目的に、本記録を連載させていただきます。   これは、「広島から、カヤックで瀬戸内海を横断して四国に行きたい」という日本大学探検部員の僕と、そんな個人的な野望に付き合わされ友人 A と共に体験した、二人乗りカヤックによる活動記録です。 Day1 東京駅で1枚の青春18切符に 2 つのスタンプを押してもらった僕らは、朝の7時26分発 上野東京ライン 熱海行き に乗り込

          瀬戸内海横断記

          駒大探検部過去活動記録「西表島」

          駒澤大学探検部は過去に、前回紹介した「幻の湖調査」を初め多岐にわたって西表島にて活動を行っている。今回はその活動内容を時系列に沿って簡単に紹介するとともに、次回以降一つ一つ詳しく記事にしていく。 ▼春合宿報告書「幻の湖調査」(1980年) 1980年/3月18日~3月28日にかけて行われた、西表島のジャングルにある「幻の湖」調査を目的とした活動。総勢11名にも及んだこの活動は、苦難を乗り越え湖を発見するもその姿に一同唖然。持ってきた機材で測量や水質調査等を行うも、機材トラ

          駒大探検部過去活動記録「西表島」

          明治大学地底研究部~地底探検の世界~

           これまでの投稿は関東学生探検連盟の役員が書いてきましたが、今後は役員以外にも色々な大学の探検部員に、各々が行っている活動について書いていただき、投稿していきたいと思っています。今回は学生洞窟探検界において、長年その先頭を走り続けてきた組織である、明治大学地底研究部の洞窟探検についてです。  こんにちは!今回、連盟さんから私たちの活動を紹介してほしいとの依頼があったので、我らが明治大学地底研究部について書かせて頂きたいと思います。よろしくお願いします!  私たちのサークル

          明治大学地底研究部~地底探検の世界~

          関東学生探検連盟設立のきっかけ ~1976年全国学生探検会議(5)~

           1976年全国学生探検会議での第4分科会のテーマは、「活動報告の意義」と「探検活動を行う退部者について」であった。  探検部の活動には必ず報告書が作成される。探検活動は自己満足に終わらず、社会的意義を持つべきものであるからだ、というのが大義名分である。しかし実情は違った。報告書をどこにどう発表して良いかわからず、部内で保存するのみ。もしくは、そもそも報告書を作成していない。自分の大学の報告書は外に出さないのに、他大学の報告書は欲しがる。学術的な活動報告を読むより冒険的な活

          関東学生探検連盟設立のきっかけ ~1976年全国学生探検会議(5)~

          第一回連盟オンライン交流会

          5月25日(月)、毎月行われている連盟定例会が、新型感染症の影響により開催できなかった為、オンライン(ZOOM)による交流会が行われた。 各大学探検部の新歓情報、現状報告、今後の活動見込みについて話し合われた。 ◯参加団体法政大学探検部、日本大学探検部、駒澤大学探検部、神奈川大学アドベンチャークラブ、慶應義塾大学探検部、北海道大学探検部、東京農業大学探検部 東洋大学探検部、横浜市立大学探検部、明治大学地底研究会、立正大学探検部、東京農工大学探検部 まず初めに役員挨拶と連

          第一回連盟オンライン交流会

          探検部装備課 Equipment and the art of exploration

          はじめまして。このシリーズは、関東探検連盟の副会長が、探検部とその装備の過去と現在、使い方や魅力について、独断と偏見に基づいて考察する企画です。 現役,未来の探検部の思考と発展、その未来のために。願わくば、執筆後継者の出現に期待しつつ... 今回は序章だよ さて、もし私が読者で、国内外、数多の装備ブログを読むにあたり、まず初めに一番知りたい事といえば、執筆者の経験や彼,彼女自身の活動志向だったりします。 私は知っています。 何より私が、いつの間にか枕元から生えてきていたギア

          探検部装備課 Equipment and the art of exploration

          令和に生きる開拓者

          ~第一章ヤブヤブトレイル~ 某日。相棒のザックであるカリマーの75Lザックに装備を詰め込む。 先日、ユーコンさんと道を作りたいという話をしてから一週間程しかたっていないのに、岐阜県へ向かおうとしている自分に少しだけびっくりしながら、グローブのほつれを直した。 道をつくる。感慨深さを感じ、物思いにふけっている私に、出発まであと30分であるというアラームが鳴った。我に返り、二泊三日の想定で装備計画を頭の中で立てる。道の状態が読めないため、食料と水は二日分程度多めに持っていくこと

          令和に生きる開拓者

          西表島を夢見て#4

          【第四話】西表島のブルース 今回お話しするのは、西表島活動中に滞在した、南風見田(はえみだ)キャンプ場での出来事である。このキャンプ場は、最寄りのバス停「豊原」から歩いて30分かかるのに加えて、周りに畑と海と森しかない。 インターネットで下調べした際、南風見田キャンプ場には、生活している人もいるという情報を目にしていたので、行く前は「人間社会に疲れた人たちが、第二の人生を送るために移住して、ここに住んでいるのではないか」と少しドキドキしていた。初めてキャンプ場に到着した時

          西表島を夢見て#4

          関東学生探検連盟設立のきっかけ ~1976年全国学生探検会議(4)~

           第三分科会の議題は「探検と金とスポンサー」と「我々の活動を広く、一般に理解させるにはどうすべきか」の二つであった。  探検活動には金がかかる。活動地への移動費、現地での移動費、食糧費、滞在費、装備費、人件費、保険費など、活動地へ行くことが困難であればあるほど、活動日数が増えれば増えるほど、資金が多く必要になる。学業を本分とする学生にとっては、働く時間が限られており、アルバイト等で活動費を稼ぐのは大きな負担である。  では、探検会議当時の学生の資金事情はどのようなものだっ

          関東学生探検連盟設立のきっかけ ~1976年全国学生探検会議(4)~

          学生探検記録:令和に生きる開拓者part2

          ~プロローグその2~ ユーコン川を下ったからユーコン河合(敬略)。 彼は、登山をやっている人なら知らない人はいないであろう、『PEAKS』という雑誌で記事を書いているライターである。 彼の存在は知っていたが、まさかケイビングの帰りに出会うことになるとは想像もしていなかった。 「今日は何をしてきたの?」「普段は大学で何をしているの?」 最初はそんな他愛のない会話だった。洞窟の魅力を私が話したり、ユーコンさんがこの近くに流れている神崎川(岐阜県山県市)について話したりしていた。

          学生探検記録:令和に生きる開拓者part2

          西表島を夢見て#3

          【第三話】初めてのジャングル 前回お話した、「幻の湖調査(1980)」をきっかけに、私は西表島での活動を志すことに決めた。そしてこの春、私は念願の西表島へと旅立つことができた。 西表島での活動計画は、以下の通り。 一週間かけて、舟浮➜ウダラ川➜鹿川湾、そして最終地点である南風見田キャンプ場へ進むという、近年レジャー化してしまった駒大探検部にとって、最大の挑戦だった。 しかし、実をいうと、この活動は行っていない。 それは読図もできない、知識も経験もない我々が、急に本格的

          西表島を夢見て#3