岸田首相は国賊なのか?

「岸田首相が台湾の半導体メーカーTSMCを援助する」と報道されたら

「国賊!」だの「国辱」とか批判されていました。

しかし日本の現状を見ると半導体メーカーじたいは他の国も作るようになって技術も向上して特に韓国や台湾のメーカーと国際競争するなかで日本の独り勝ちはできなくなって利益も減ってきてうまみが少なくなってきたから、半導体そのものを作るよりも半導体を作るための機械を海外の半導体メーカーに売り込んだり、海外メーカーで作られた半導体を材料にして部品や製品を作る方が利益になるから日本の企業はそっちにシフトしているのが過半だと感じます。

知り合いの会社も半導体を材料にして部品や製品を作って取引先の大企業におさめる仕事をして利益をあげてましたが、

ウクライナ戦争やコロナ禍で半導体が入ってこなくなって、半導体がないと製品が作れないので仕事を休ませざるをえないと嘆いていました。

だからむしろ、岸田さんが台湾の半導体メーカーを援助して日本の会社に半導体が入ってきやすくしてくれることは国賊どころかすごく良いことだと思うのに、

何故批判されるのでしょうか?

ネット上の書き込みを見ると「日本もここまで落ちぶれたか」とか言ってる人が多くて驚きます。

馬鹿じゃないのと思います。


落ちぶれたのは以前からそうなのであり、別にTSMCが来ることでそうなったわけじゃありません。

むしろ「落ちぶれきっていない」からこそ工場が来てくれたのに。


アメリカもドイツも巨額の補助金積んでTSMCの工場を誘致しています。それじゃアメリカやドイツは落ちぶれたのか?って話です。


これだけ世界各国の資本主義陣営の先進国が一斉に自国に工場造らせているのは、国際情勢の急激な変化を受けてのことです。

国家情報法とか反スパイ法とか、どんどん政治的におかしくなっていく支那の工場には、安いからって製造任せておくわけにもいかない。

台湾の工場だって、もし台湾有事が起きれば使えなくなってしまいます。

安全保障の一環として工場を誘致しているのです。

そもそも一口に半導体って言っても、ローエンド、ハイエンドある。

労働力が安かった海外に薄利多売のローエンド出して、付加価値の高いハイエンドや製造装置・副資材の残してたけど、コロナ禍や戦争による国政流通の滞りを目の当たりにして、ローエンドに金つぎ込む。

ただ、これは大手民間企業では無理なんですよ。

ハイエンドに金つぎ込んでも、例えば、ジャパンディスプレイとかゾンビ企業だらけになっちゃいましたしね。


だから大手民間企業に代わって国がやる。

これの何が悪いのか?

国辱だの国賊だのと岸田首相を批判している人はもう少し冷静になってもらいたいです。

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