【本気で救われた気でいた】 人誑し同士で、共依存になってた実話②
こんにちは、学生B子です。
こちらnoteは、前のnoteの続きのお話になりますので、あなたがまだ前のお話を聞いていなかったら、下のリンクからご覧ください。
忙しくてそんな時間ない!読むのが面倒!というあなたは、能力で時間を止めてからお読みいただければと思います。
…冗談です、リンクの下にに軽く前回のあらすじを載せておりますので、そちらをどうぞ。
前回のあらすじ
高校一年生の秋、学生B子は、自分が通う通信制高校の人しか入れないサーバーで、ネットの友達欲しさに、自分がホストのグループチャットを作った。
十人程度のメンバーが集まった、そしてそれから少し経った後、そのうちの一人からダイレクトメッセージが来る。
そのダイレクトメッセージで会話をした子が、後に、全てを破壊することとなる…
登場人物(前回)
R……後に全てを破壊する悪魔です。身体的性別は女性でしたが、性自認は男性だったので彼としています。名前は本人のイニシャルから。
学生B子……私のことですね。周りからはB子呼びです。私自身が巻き込まれた実話なので、私を登場させています。
では、これ以上、あなたをお待たせしないためにも、本編に参ります。
ダイレクトメッセージを交わした後、2ヶ月ほどは、何事もなく、各々楽しい日々を過ごしていたんです。
作って二ヶ月も経っても、グループチャットは相変わらず盛り上がっていました。
既にメンバー十数人みんな、大分仲良くなっていました。自体が動くのは、そんな時です。
12月半ばの、ある日のこと。
その日私は、Rとダイレクトメッセージのやりとりをしていました。
その日というか、もうこの時には、彼とDMするのが日常になっていましたね。
雑談したり、悩みを聞いたり…彼と学生B子は、既にそこそこの仲になっていたと思います。
彼もそう思ったのか、Rはその日、私にとある悩みを打ち明けてくれたんです。
「あのさ、チャットに ”さら” いるじゃん。
俺、さらの事、好きになっちゃったんだよね…」
彼の悩みの種は、恋愛でした。
「さら」という子は、私のグループチャットに来てくれた、同い年の女の子です。(もちろん仮名ですよ!)
そのグループチャット自体、Rを含めたメンバー十数人、ほぼ同い年(当時高校一年生)の人しかいません。
Rは、そんなさらちゃんに恋をしたのです。
さらちゃんは、本当に素敵な子でした。人の気持ちを大事にする、繊細で純粋な子だったんですよね。
(しかも、当時は会ったことがなかったので分かりませんでしたが、めっちゃ美人でした。欠点どこ…!?)
そして彼は、その後にこう続けました。
「だから俺、さらに告白しようと思ってるんだ。」
突然ですが、今このお話を聞いてくれている、あなたに質問です。
Rとさらちゃんが、この後どうなるのか予想していたりしますか?
前のnoteで、Rは人間は使い捨ての為にあると思っている、稀にも見ないクズだっただとお話ししました。
そんな奴が何をするのか、あなたは想像つきますか?
もしもあなたが「Rからの告白を、優しいさらちゃんが断りきれずに承諾し、トラブルになるのだろう」と推理していたなら、それは違います。
この話のタイトルは「人誑し同士で、共依存になってた実話」です。
もしかしたら、あなたも気づいているかもしれませんが、このお話の人誑しの一人目は、彼のことを指しているんですよね。では、続きをどうぞ。
「だから俺、さらに告白しようと思ってるんだ。」
それを聞いた瞬間、私は…………
物凄く喜びました!
なぜならば、さらちゃんもRに恋をしていたからです。
学生B子はさらちゃんからも、恋のお悩みを聞いておりました。
相手はもちろんRです。「この気持ちをどうしたらいいのかしら!」というさらちゃんとの乙女全開のガールズトーク通話を、ついこの間楽しんだばかり。
二人が結ばれるのは本当に喜ばしいことだと思い、背中を押そうと決め、すぐ返信しました。
「行ってこい!!!」
本当にすぐに送りましたね。向こうからメッセージが来て十秒以内に爆速タイピングで送った記憶があります。
そして、「行ってこい!!!」のメッセージに、がんばるスタンプが付けられ、そこで一旦会話は終わりました。
私は、これで二人が結ばれて、幸せになってくれればいいなと、そう思っていました。
その場の感情だけで送った「行ってこい!!!」の言葉が、少しまずかったのではないかと思った自分には、見ないふりをして。
なぜ少しまずかったと思ったのか。聞いてくれているあなたにも、お伝えしますね。
それは、「Rが、本当にさらちゃんを好きになったのか、確証がなかったから」です。
まぁ…勘です。本当にこいつさらちゃん好きなんか?とどこかで思っていたということですね。
わかっております!客観的に見たらなんとも失礼な考えです!えぇ、存じておりますとも!
しかし学生B子は、そういう所の勘が鋭かったのです。その勘のおかげでトラブルを避けたり解決してきた、成功体験もそこそこありました。
私の勘は、こう告げていたのです。
Rは本気で誰かを好きになったら、誰にも明かさないタイプなのでは?故に、さらちゃんに対して本気じゃないのでは?…と。
そして、さらちゃんは純粋な子だから、Rのことで何かあっても、一人で抱え込んでしまうのでは?…そうも告げていました。
一度そう思ってしまうと、色んな悪い予感が、体を駆け巡り始めます。
なので、必死に見ないふりをしていました。他人を疑う自分のことが、当時は大嫌いだったんですよね。
今思えば、Rの行動を一旦止めるような返信をしてから、さらちゃんに「何かあったら絶対言ってね」と何度も言った方が良かったとは、思いますが…
Rはそんな外道ではないと、さらちゃんは弱い人ではないから大丈夫だと、本気で信じていたのです。
もうこの時すでに、Rに騙されていたというのに。
そしてその次の日、Rとさらちゃんは、付き合いはじめました。お互いから「付き合った」とのメッセージが来たんです。
私はRに、行ってこいとDMで言ったのに、その悪い予感を拭いきれておらず、心の底から祝福はできませんでした。
それでもお祝いの文章を送らないのは、普通におかしいと思ったので、二人にそれぞれDMで、おめでとうのメッセージを捻り出して送りました。
しかし私は、我ながら嘘が得意な方ではあるので、めっちゃそれっぽく祝福できました。
そのメッセージに対する、二人の返信の反応的にも、自分が二人を信じきれていないことは、バレていないと確信することもできたんです。
そう、確信しました。絶対にバレていないと確信できたんですよね。心の底から。
そのメッセージを送った夜、Rから、メッセージが届きました。
それを見て、私は、いまだかつてない程の恐怖を味わうことになります。
「ねぇB子、違ったらごめんなんだけどさ。」
「俺のこと、なんか疑ってる?」
「内容までは分からんけど、そんな気したんよね。」
「どうしても確かめたくてさ。」
「もう一度聞くけど、B子俺のこと疑ってたりするの?」
私は、いまだかつてない程の恐怖に襲われました。
「どうすればいいのかな」とか、「怒らせちゃったかな」とか、そういう恐怖はそこまでありませんでした。
ただ、バレていないと心の底から確信したのに、勘づかれていたことに対して、恐怖を覚えたのです。
こんなことは初めてでした、「バレたかな」と思ってバレることはあっても、隠せたと確信して見抜かれたことは、今までに一度もなかったのです。
なんで、なんでRは私の考えがわかったんだ。そんな素振りは見せなかったのに。
「そんな気がした」としても、それを表に出さないようにするのは至難の業なのです。
DMの文章を完璧にしてたとしても、送ってくるタイミングなどで、即返信したのか、悩んで返信したのかは、私の場合なんとなく分かります。
それなのに、Rは、どうして?
私は取り乱し、慌てて返信しました。
「え?何を?別に何も疑ってないよ? もしかして、何か不安にさせちゃったかな、ごめんねぇ…」
私が送ったこの文章は、完璧だったはずでした。
何のことかわからないような感じを装いつつ、疑ってないという意思表示もしっかりと行う。
そしてそこに、不安にさせてしまったのかもしれない、そのせいなのかもしれないと言う、あり得そうな選択肢を提示し、それにくだけた謝罪も付け加えたのです。
大抵の人は、こう言えば納得します。
しかし…Rはこの言葉では、全く納得しませんでした。
「誤魔化さないでよ」
「その言葉で確信に変わったよ、やっぱり疑ってるよね」
「何で?俺B子に何かした?」
頭が真っ白になり、思考が全く働かない。
メッセージを返そうにも、次から次へと情報が流れ込んできて、どうすることもできません。
その状況下でも、Rのメッセージは止まらず、むしろどんどんペースが上がっていきます。
「疑ってたこと認めて」
「俺、何もしてないよね?」
「ねぇ、何で何も言ってくれないの」
私はこの時、過去のことを思い出していました。
小学校の頃、最後の給食の日に、保健室登校の友達が「教室でみんなと食べる」というから信じていたのに、友達が来れずに学級崩壊したこと。
自分も一時期保健室登校だったから、最初は、その子と唯一ご飯が食べられる子だった。当然その子と一番仲が良かったのは自分だった。
あの日、最後の日、私は来てくれると信じていたのに、教室で待っていた私も呼ばずに、隠れて一人で食べたんだってね。ねぇ、信じた私が間違ってたの?
中学校の頃、制服のリボンを切られた子を、疑っていても信じたくて、信じたらその子の自作自演だったこと、
わかってたよどこかで、君がやっていたことくらい。体育で着替えの時は席が自由なんだから、他の人は君の使った机を特定することができないもん。でも信じたかったから信じてたよ。
だけど、私は学校に行かなくなった。君がやっていたのを見たから。不登校になった後、何とか立て直して、別の私立に行ったんだ。ねぇ、信じた私が間違ってたの?
過去、人を感情で信じて、後悔した経験が思い出されたのです。
この二つ以外にも、たくさんの後悔した出来事が、学生B子の頭をよぎりました。
私は恐らく、とても疑り深い性格です。人と会えば、まず疑うことから始めている気がします。
初対面の人に出会った時。表でニコニコしていても、心の中ではそうではないことが大半であり、まともな友人関係を構築するのに、かなりの時間がかかってしまうのです。
正直自分でも、自分のことを最低の人間だと思っていますし、今までもそう思ってきました。
でも、クラスメイトの嘘を暴いて、友達が盗まれたものを取り返したこともあるんです。
正体隠匿ゲームで大活躍したこともあります。ババ抜きで、最初にババを持っていた人からカードを引いていたのに、二択になった後も、一度も引かずにあがって、大歓声があがったこともあります。
高校の頃にはとっくに気づいていました。最初は信じずに、疑いから入った方が、私の人生は遥かに上手くいくと。
私は、疑うことで生きてきました。疑うことで人を暴き、疑うことで人を信じてきました。
そしてその視点があるからこそ、必要な場面で嘘をつく時も、全く疑われませんでした。
それが私の生き方です、今もそうです。大事な人間を守るためなら、自分の周りの小さな世界が損をしないためなら、平気で嘘をつきます。
今、話を聞いてくれているあなたに、質問があります。
疑うことは、悪いことだと思いますか?
信じることは素晴らしいことです、でも怪しいものを、安易に信じるのは素晴らしいのでしょうか?
私は信じるのが下手です、だから疑うことでしか、「自分にとっての正しいもの」を、信じることができないのです。
この時、私はRから、生きていく上で大事な、「疑うこと」を責められているような気がしました。
生き方そのものを、否定されているような気がしました。
この時学生B子は、「また人を、Rという人間を信じたから、裏切られるのか」と、そう思っていました。
自分が勝手に信じたりするからいけないんだ、やはり、私は人を疑わなきゃいけない。信じてはいけない。
そんな時です、Rからのメッセージが、ぴたりと止まりました。
どうしたのかと思い、一番最新のメッセージを確認すると、こんなことが書かれていました。
「疑ってくれるのは、B子の長所じゃん?ただ、これ以上不安にさせたくなかったから、その理由が知りたかったんだ、ごめんね、おやすみ」
私の中の恐怖や苦しみが、その言葉で全て消えました。全てです。
え?Rのこと、疑ってもいいの?
人を疑っちゃう所、長所だと思ってくれてたの?
疑いの理由が、知りたかっただけなの?しかも、私のために?
どうやら、彼は疑っていることを責めたいわけではなかったようなのです。
これ以上不安にさせない為に、その理由が知りたい、確かにメッセージにはそう書いてありました。
私はその言葉に、本当に救われました。
救われたと同時に、とんでもない後悔が襲ってきました。
こんなにも自分のことを理解し、思ってくれている相手を、疑ってしまったと思ったからです。
私が疑ったからこうなったのに、途中からメッセージを返さないなんて、私はなんてことをしてしまったんだ。
次の日、私は彼に謝りました。疑っていた理由も全て伝えました。
疑われていたというのに、彼はそれを全く気にしませんでした。それどころか、学生B子を気遣ってくれたのです。
「俺のせいでごめんね。それと、B子になら疑われてもいいよ、B子はちゃんと説明すればわかってくれるから。」
その日から、私は彼を信じることにしました。
私のことを救ってくれたRのためなら、自分ができることは、友人として何でもやろうって、この時誓ったんですよね。
もしかしたらあなたも、これは結構まずい状況なのではないかと、察しているかもしれません。
そうです。完全にRの手のひらの上ですからね!
あなたが「何もわかんないよ!」となっていても、大丈夫です。次回で全てお分かりいただけると思います。
そんなやばそうな雰囲気を感じさせたところで、そろそろ終わりに向かっていこうかと思います。
次回あたりでこの話は最終回にすると思います。
…そんなわけで、この辺りで、最後にあなたの「スキ」や「フォロー」をいただけませんか?
あなたの「見たよの証」が欲しいのです、既にしてくれていたら飛び跳ねて喜びます。
あなたからの「スキ」や「フォロー」がもらえたら、私は踊り出して全力で喜ぶでしょう。
わたくし学生B子も人間なので、お話を最後まで聞いていただけたら、めちゃめちゃ嬉しいんですよね。
それにあなたの「見たよの証」がないと、私の方からは、あなたに届いたことがわからないのです。
せっかくあなたが聞いてくれたのに、そんなあなたの存在が私から見えないのは、少し寂しいと思いませんか!?
あなたに想いも叫べたことですし、今日はそろそろこの辺で終わりたいと思います。
今日のお話は以上です。
あなたに聞いていただけて嬉しかったです、ありがとうございます。また来てくださいね。