蒲田健の収録後記:原田まりるさん
哲学とは、全く知らない知識を与える学問ではなく、
すでに知っているものについて「そうか、そういうことだったんだ」と
覚醒し解釈を深めてくれるものである。
原田まりるさんの最新刊
「ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた」。
帯には“哲学エンターテインメント小説登場!!”の文字。
可愛らしい挿絵、軽妙な語り口も相まってスルスルと読めてしまう。
が、侮ってはいけない。
散りばめられているのは哲学の巨人たちの珠玉の論考。
それが哲学ビギナーの女子高校生に噛んで含めるように
伝えられてゆくという設定になっているため、読み手に哲学の予備知識が
無くても、主人公と共に一歩ずつその理解が深まる、
という仕掛けになっているのだ。
小難しい観念的な問答をひねくりまわしているのでは決してない。
日々の具体的な悩みや問題に対する極めて実践的な回答を示してくれるのが
哲学である。食わず嫌いはあまりにもったいない。大いに哲学すべし!
「人生を より濃密に してくれる
役立ちツール それが哲学」
P.S.
アイドル業界的用語で表現すると「チーム実存主義:推し哲は
ショーペンハウアー」の原田さん。
哲学に対する”愛“が言葉の端々にあふれる熱いトークでした。
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