苦い経験を越えて武器に「ドタバタ cafe ●REC!!」イベスト感想【プロセカ】

　かつてアイドルの為に出来ることを全力でした結果、一度アイドルとしての道が断たれた愛莉。アイドルとしての力がないわけではなく、バラエティ番組への適性が高すぎたのですが。需要を蹴ってアイドルにこだわり上手く行かず、一度諦めた彼女が再起して、「モア！ジャンプ！モア！」を筆頭にこれぞアイドルな曲で先陣を切って歌うのが凄くいいのです。
　とはいえ、モモジャンのために過去バラエティで培った力や知名度を使うことも惜しみません。バラエティアイドル仮面ハッピーエブリデイは、かつての愛莉の代表作ですが、一度アイドルと決別したきっかけでもあります。流石にいい思い出ではありませんでしたが、「ハッピー・ラブリー・エブリデイ！」での小学校ライブを通して、ハッピーエブリデイもファンに届けられたものがあったと知り、過去を一つ肯定できるようになりました。
　そして、今回繰り出した秘技ハッピーペロリ。誰に求められるでもなく、状況に合わせて自ら過去を活かすことを選択しました。咲希の反応を見ても、この技にかつてのゲデモノ要素は必要なく、愛莉の魅力で十二分に成立するものだったことがわかります。

　バラエティタレントの道を蹴った時は、周りからもったいないと思われたでしょう。確かに、愛莉の言葉選びや対応力は秀逸です。しかし、企画力や背中を押すタイプの前向きさ、モモジャンでこそ活きている彼女の力が多数あります。苦い経験も武器にした愛莉にしか届けられない希望がある、改めてそう感じました。

　話は混合イベストらしいドタバタ劇。影響力あるインフルエンサーが大量注文で個人店をパンクさせたらいかんでしょ（基本いい人ではあるんですが）…というのは野暮として、バイト先でも真っ直ぐな咲希、何でもそつなくこなす臨時バイトの瑞希と、らしさが出てたなと思います。えむとお姉ちゃんのサイドストーリーもよかったです。

画像出典：『プロジェクトセカイ カラフルステージ！ feat. 初音ミク』イベントストーリー「ドタバタ cafe ●REC!!」2023年、
SEGA・Colorful Palette・Crypton Future Media
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