各ユニットの好きな曲+「キミと、セカイの始まりで」イベスト感想【プロセカ】
区切りとなるワールドリンクイベント第6弾は、バーチャルシンガーの物語かつ各ユニットのセカイの始まりを描いた物語でした。各ユニットのワールドリンクで振り返りは一通りしたのでどうしようかなと考えましたが、今回かつ総括的な感想ともに、これを機に各ユニットの楽曲を改めてじっくり聞いてみて、好きなイベスト書き下ろし楽曲を(絞らないと延々と書いてしまうので)各2曲ずつ紹介してみます。
Leo/need(C1.巡音ルカ)
友達と一緒にいることの難しさと尊さがよく表れた物語。等身大のすれ違い、無力感、不器用さ…。「青春」の困難が凝縮されたずっしり重いメインストーリー、今回改めてレオニの中学時代つらすぎるし"もう一度繋がれなかった彼女たち"は世に珍しくないのだろうと思いました。それを越えてもうバラバラにならないと決意した4人の奮闘する姿に、いつまでも共にいてほしいと切に思います。
好きな曲:Leo/need
◆霽れを待つ(21年「揺れるまま、でも君は前へ」)
「でもそれは優しさではないんだろう なあ」と歌う穂波に対して、"そんなこと言わないで、中学時代の穂波の姿も優しさだったよ"と言いたくなる気持ちと、何も守れなければ・行動できなければ・伝わらなければ"優しさ"は無いも同然というのもまた辛い現実だと思う気持ちも湧いた、個人的にぶっ刺さった一曲です。みんなを守れる力と勇気を得て成長した穂波を見ると、一歩を踏み出した時のこの曲が改めて染みてきます。
◆インテグラル(24年「いつか見た夜空はいつかの未来へ」)
すれ違いから4人でプロになるまで、Leo/needのこれまでと今の想いが詰まった、一歌らしい真っ直ぐな曲。歌詞全てがLeo/needの歩みですが、特に「あぁずっと『自分なんて』とばかり悩んでいたけど そうきっと『君じゃなきゃ』と今は伝えたいんだよ その言葉で その響きで ここまで歩いてこれた もう何も怖くないよ」、本当に強くなったなと思います。
MORE MORE JUMP!(C2.鏡音リン)
届ける側と受け取る側のすれ違いといった(メタ的にプロセカ自体も含めた)何かを届けること、何かを与えることを取り巻く難しさを正面から扱う話がモモジャンは多く、そこに向き合う姿が読めば読むほど好きになっていきました。「アイドル」や「クリエイター」に留まらない、働いて何かを与える人全てに通ずる所があると思います。与えられた希望を貫き、一度しぼんでしまった3人の想いのかけらさえも復活させたみのりという存在の大きさ、声だけの出演で感じるのが改めてすごいです。
好きな曲:MORE MORE JUMP!
◆イフ(22年「つなぐPainful Hope」)
正直モモジャンの「希望を届ける」を自分にはどこか遠いものだと思っていた私の認識を、一気に変えたのがこの曲とイベストでした。誰かのためにと思ってしたことや作ったもので、誰かを傷つけてしまうことすらある(傍から見れば"心無い"反応した者も大抵は作り手を傷つけたいわけではない)怖くなる気持ちが教員としてよくわかるイベストでした。イベスト内でも遥が寄り添うことで長谷川さんは前を向いた、つまり解決策はなく向き合うしかないと示された現実、それでも「歌じゃ人生も何もきっと救えない でも君の為に歌いたい」、自分の信じるものを精一杯届ける。大切な一曲です。
◆モア!ジャンプ!モア!(20年「ここからRE:START!」)
タイトルも歌詞も「MORE MORE JUMP!」を象徴したグループの"顔"とも言えるこの曲を、愛莉が先陣を切って歌うのが最高です。イベストを重ねるごとに感じる不屈のアイドル魂、思考も情熱も絶やさない彼女の姿を見てきて、この曲から貰えるエネルギーも愛莉を想い起こすことで大きくなっている気がします。
Vivid BAD SQUAD(C3.MEIKO・C4.鏡音レン)
同じRAD WEEKENDをきっかけにしながら、全く別々に生まれた2つの想い、しかしその想いは1つのセカイで通ずる。4人でVivid BAD SQUADの物語でもあるけど、でもやっぱりVividsとBAD DOGS、2組の相棒同士の物語でもあるんだなと改めて感じました。唯一当初の「夢」を叶えたユニットになりましたが、「街」を巡る物語に一つの決着がついた今後、Vivid BAD SQUADはどこへ向かい何を魅せてくれるのでしょうか。
好きな曲:Vivid BAD SQUAD
◆CR詠ZY(23年「BURN MY SOUL」)
冒頭"La-dee-la-lee-la-la la-lee-la"でまず打ち抜いてくる、ビビバス+ルカさんみんなが最高にカッコイイ一曲。個人的にビビルカさんはフリーダムなお姉さんだけど本質を的確に言語化してアドバイスも出来て、セカイのバーチャルシンガーの中でも読んでて好きになったキャラ筆頭です。イベストは努力する凡才の真骨頂を垣間見て彰人の解像度が一気に上がった印象深い話でした。
◆Flyer!(22年「Legend still vivid Edit」)
重い決意をズドンと示す「下剋上」や「仮死化」など個人的に印象深い曲は色々あり迷いましたが、ビビバスが高い高い壁を越え、自分たちの一つの夢と街の人々の想いに決着をつけた今、改めてこの広い世界に羽ばたく爽やかで前向きな一曲がいいなと思いました。PVの晴れやかなビビバス+レンくんの笑顔も大好きです。
ワンダーランズ×ショウタイム(C5.KAITO)
チグハグでバチバチぶつかり合う個性から、いつしか最高の仲間に。4人それぞれも大きく成長しましたし、共に様々な舞台を成功させ絆を深めていきました。今回、コメディチックにセカイと昔の司がすれ違う様子が描かれていましたが、メインストーリー当初のワンダショのドタバタチグハグ感を思い起こしました。あの頃があったからこそ、今のワンダショがある。このイベント後に『ちがう!』カバーを公開するのも中々粋な運営だと思いました。
好きな曲:ワンダーランズ×ショウタイム
◆セカイはまだ始まってすらいない(20年メインストーリー)
最高の再起の歌。好きなピノキオピーさんの曲としてプロセカを知る以前からとても良いと思っており、ワンダショのストーリーを読むとまたワンダショ始まりの曲として素晴らしい曲でした。ワンダーステージを旅立ち新たな世界へ飛び出すこととなったイベスト「あたしたちのハッピーエンド」の最後にBGMで流れた時はテンションが爆上がりました。
◆成敗いたAAAAAす!(24年「お縄を頂戴!?天馬捕物帳」)
ワンダショ+ルカさんの歌唱も3DPVも2DMVも最高に楽しいわんだほいな曲。イベスト感想でも書きましたが、司のツッコミ台詞や大見得切り、ダショルカさんにぴったりなかぶいた歌詞も好きで、たまにかっこいい寧々出すのズルいし、類の「何奴だ!」や"そんそん"の時の手刀とか、えむの「お腹いっぱい ふー↑」「そうなの?」とかも好き…とにかく楽しいショーって感じで、みんなも楽しんでいる感じがとっても好きです。
25時、ナイトコードで。(C6.初音ミク)
セカイは想いで出来る、しかしその想いは未だ見つからない。絶望から一筋の光を見出す、重いそして深い物語です。何一つ自分が分からなくなった者もいれば、自分の道は見えているが高い壁ばかりの者もいる。自分に罰を課してしまった者もいれば、他者から拒絶され自分を出せなくなった者もいる。それぞれ絶望の形は違っても、4人共にとっての光がニーゴです。「何もないセカイ」にいたミクが、あった奏の曲が、ニーゴのみんなが、少しずつセカイを広げていきます。
好きな曲:25時、ナイトコードで。
◆ザムザ(23年「イミシブルディスコード」)
もちろん"良い子でない姿"を母親に認められなかったまふゆも示していますが、ニーゴ全員を表した歌詞でもあります。「光は1時の方角にある」のは絵名にとってもだし、瑞希の自虐的に嘲るような「今はどんなふうに見えてますか?醜いですか?それはそっか」が心を抉ります。"自分の想いを殺すな"とストーリーから一貫して突き付けるカイトさんかっけえ。(自身にとってもまたニーゴは光ですが)絶対に救う奏の覚悟を感じます。
私も「どうしようもない成れの果てでもここにいる」、「あとがきで触れられもしない日々 ここで逃げ出したら 本当にそうなりそう」な日々を生きております。(絵名の言葉を借りますが)私もニーゴに何度も救われてきました。尻尾を引きずっても行くしかねえ。
◆25時の情熱(23年「あの日、奏でた音色を」)
「情熱」に大人が過去を思い起こす視点、一見ニーゴに合わなそうで、でも聞くとニーゴにピッタリな曲です。「ちゃんと綺麗に人を救えるかな」という傍から見れば無謀とも言える想いでも、奏は紛れもなくそうあろうと身を賭している。危うさと隣り合わせであるその信念を否定することはできないけど、その果てに奏自身の幸せがなければ、絵名が、ニーゴのみんなが怒ります。「ちゃんと綺麗に幸せを愛せるかな」私自身もどうだろう…と思わされます。「不条理に揉まれて 苦しみに晒され また何度でもこの夜に帰ってくる」、絶対に25時の情熱は潰えないでしょう。
改めてストーリーとこれまでの曲を振り返って、自分にとってのプロセカの大きさを感じました。セカイの歩みをこれからもしっかり味わって、もらったものを大切にして生きていきたいと思います。
画像出典:『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』イベントストーリー「キミと、セカイの始まりで」2024年、
SEGA・Colorful Palette・Crypton Future Media
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